ウニは何類なのか?その分類の理由と仲間も含めて詳しくご紹介
日本人であれば、この食材は大好きであろうと思います。
北の食材である「ウニ」ですね。スシや海鮮丼などで食べると最高だと思っていらっしゃる方も多いと思います。
私、食べれるようにはなりましたが、ちょっと苦手かなア。グチャグチャしている食品がダメなんですよ。
さて、このウニなんですが、海に住んでいるわけですが一体何類なのかと…。魚類、軟体動物、はたまた・・・。
今回は、何種類かの生物でやってきたように、ウニが何類なのかを追求します。そして、その理由とクリオネに似た仲間達についても大特集しますよ。
シェアしますので、最後まで楽しんでいってください。
ウニは何類か?
ウニは何類なのかを述べてから話を進めましょう。
ウニは何類か?
ウニは、「その他の生物」です。
この結果に対して、「ちょっと待て、何類か聞いたのに答えになってないぞ!」と言われる方が大多数かと思います。
ウニは棘皮(きょくひ)動物という種類に含まれます。この棘皮動物、5角形が基本になっています。その名前の通り、体表に棘(とげ)を持つ生き物のことです。
そして、「棘皮動物門・ウニ綱」に分類されるんです。こちらも、「○○類じゃないじゃないか!」と怒れる方も多いですよね。
なぜ、○○類でないか解説していきますので、冷静になって見ていってくださいませ~。
さて、以前の記事でお話していますが、タツノオトシゴ、ペンギンは、それぞれ、魚類、鳥類で「脊椎動物」の仲間でした。
で、ウニなんですが、彼らとは異なる「無脊椎動物」に含まれるんですよ。そう、背骨がない動物ですね。
さらに、「無脊椎動物」は次の5つに分類できます。
- 節足動物
◎昆虫類(アリ、バッタ、カマキリ等)
◎甲殻類(エビ、かに、ミジンコ等)
◎クモ類(クモ、ダニ、サソリ等)
◎多足類(ムカデ、ヤスデ等) - 軟体動物(イカ、タコ、アサリ等)
- その他(ウニ・ヒトデ・ナマコ等)
ここで、今説明した無脊椎動物に脊椎動物を加えた分類を見ていただきます。
これは、中学の理科で習う内容なんですな。脊椎動物、無脊椎動物は、次のように分類されるんです!
- 脊椎動物は5つに分類され、全て「○○類」になる
- 無脊椎動物は次の3つに分類される
■節足動物(4つに分類され、「○○類」となる)
■軟体動物(類はつかない)
■その他(類はつかない)
そして、ウニは、この「無脊椎動物」の中の「その他」に属するんですわ!
ですから、「ウニは何類?」と聞かれたら、この分類上「その他」と答えるしかないんですね。あるいは、上述したように「棘皮動物門・ウニ綱」に属するので、「棘皮動物」と答えてもいいですね。
なお、ウニを漢字で書くと「海胆」、「海栗」などを当てます。よく見る「雲丹」はウニを加工した食品になりますので、ご注意を。
その他の動物(棘皮動物)とは
その他の動物では、先に進まないので、「棘皮動物」として広辞苑から引いて見ます。
無脊椎動物の一門。体表に棘をもつものが多いのでこの名がある。棘・管足・水管系・神経系・生殖腺などの器官、石灰質の骨格の殻板などが5放射状に配列、腕は一般に5本生じ、放射相称形をとる。普通、口は腹面に、肛門は正中線上で背腹の境界線か背面に開く。すべて海産。ウミユリ・ヒトデ・クモヒトデ・ウニ・ナマコの各綱に分かれる。
引用 広辞苑
棘皮動物の特徴は次のようなモノです。
- 口と肛門を結ぶ体軸を中心に、5つの方向に放射状にのびる五放射相称と呼ばれる体
- 表皮の下に多数の石灰質の骨板があること
- 体表に管足という伸縮する多数の細管をもち、それが薄膜からなる体内の水管系につながっている
左右相称とは、生物の左右が同形のことをいいます。そして、骨格、体節がないのは軟体動物の大きな特徴ですね。
さて、それでは、特徴に合わせて、ウニを見てみましょう。
- 棘のためにわかりにくくはなっているものの、器官の配列などは5方向に相称
- 内臓は殻の中に包み込まれている
- 殻の表面からは、糸のように細長く、伸縮自在で先端に吸盤のついた管足がたくさん伸び出ている
ウニは、棘皮動物の特徴を兼ね備えているといっていいでしょう。
ウニは何を食べる?
ウニは、基本的には、海藻や海草を好んで食べる、人間でいうと「ベジタリアン」に当たるんですかね。
ウニは、強力な口器を持っていて、かなり硬いものでも噛むことができるんです。そして、海底の岩礁などに付着する海藻や海草をかじり取って食べます。
ウニの密度が高いと、海底の海藻が食べ尽くされ、「磯やけ」という食害現象を起こしてしまう場合があるんですって。
そして、ウニなんですが、実は、海藻がなければ小さな動物なども食べる雑食性なんですよ。
次の動画を見てください。
キャベツをバリバリ食べちゃうウニでした。
ウニの仲間たち
「棘皮動物」を広辞苑で引いたときに、棘皮動物門は「ウミユリ・ヒトデ・クモヒトデ・ウニ・ナマコの各綱に分かれる。」と述べています。
即ち、ここにある「ウミユリ・ヒトデ・クモヒトデ・ナマコ」がウニの仲間たちなんですね。
「棘皮動物」は、元来ウニを対象としてつけられた名称なんですが、ここに出てきた「ウミユリ・ヒトデ・クモヒトデ・ナマコ」など、棘をもたないがウニと類縁関係にある動物も棘皮動物に含まれるんです。
ウミユリ
外観が植物のユリ、またはシダに似た動物で、世界の海洋から約630種、日本近海からは103種が知られています。
茎の有無で有茎ウミユリ(ウミユリ)、無茎ウミユリ(ウミシダ)に分かれます。
現在生きている有茎ウミユリのうち、トリノアシ等が「生きた化石」として有名です。
ヒトデ
波打ち際や磯で見かける星形で平たい生物です。
分布は、海岸の浅瀬から深さ数千メートルの深海までと広く、世界で1500余種、日本近海からは約200種が知られています。
その腕は星形ですので5本だと思っていましたが、種類によっては8~16本のものもまれではなく、40本近いものもあるそうです!
これは知らなかったですね!普通はは5本の種でも、4本あるいは6本もつこともまれではないんですって。
クモヒトデ
ご覧のように、5本の腕をもち、クモのような動き方をするからこの名前がついたと思われます。気持ち悪!
ヒトデという名がついていますが、ヒトデとは異なる生物です。
漢字では「蛇尾」と書きますが、腕の外観や動きがヘビの尾に似ているところから名づけられたものだそうです。
砂泥中に生息するクモヒトデは、底生魚類などの餌(えさ)となることで、海洋生態系の中では重要な位置を占めています。
ナマコ
大きなイモムシ形の海産動物です。
体の前端に口と触手、後端に肛門(こうもん)があり、岩や砂の上をゆっくりとはい進みます。
体表は粘液でぬるぬるしていて、手触りは、皮革のようなもの、ぶよぶよした柔らかいもの、滑らかなもの、ざらざらして手に吸い付くような感じのものなどがあります。
ナマコを生(なま)のままで食べる習慣は日本独特のものです。
参考:コトバンク
最後に
今回のウニは、無脊椎動物に属する「その他」の動物であることがわかりました。棘皮動物とも言うんですね。
クリオネ(こちらは軟体動物でした)の時と同様に「何類?」と問われて、「その他」「棘皮動物」と答えが返ってきて面食らった方も多いでしょうが、動物の分類法からすると、こう答えるしかなかったんですよ!
ウニは、スシや海鮮丼で食べる絶品の食材として認識している方が多いと思いますが、キャベツをバリバリ食べる姿はなかなかのものでしたね。
これからも、いろいろな動物が何類かを探っていきたいと考えます。
■追記 ○○何類で記事を書いています。
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません