老舗の読み方は「しにせ」が正解だが「ろうほ」もOKって知ってた?
世の中には知らないことがたくさんありますね。漢字の読み方もその一つです。
えーっと云うようなことも、度々起こります。
あんまり知識もないんで・・・^^;
今回の題材は「老舗」という表記です。皆さん、読み方はご存知ですか?
てっきり、「しにせ」だと思ってました。「ろうほ」というルビを見て間違ってると思ってたら60爺が間違ってました。
「老舗」は「ろうほ」でも間違いではないことや何で「しにせ」っていう読み方をされるのかも大特集しますよ。
どうか、ご一緒にお付き合いをお願いします。
「老舗」の読み方は?
「老舗」の読み方をまずは当たってみます。
共に、辞書(広辞苑)から引いてみますね。
し‐にせ【老舗】
(動詞「仕似せる」から)
先祖代々から続いて繁昌している店。また、それによって得た顧客の信用・愛顧。「創業200年の―」「―ののれんを守る」
ろう‐ほ【老舗・老鋪】ラウ‥
代々つづいた商店。しにせ。
これはちょっと衝撃でしたね。てっきり、「ろうほ」は誤りだと思っていましたから。どちらの読みも存在するんですな!
もっとビックリなのは、どの国語辞典を見ても、「しにせ」も「ろうほ」も出ていたことです!
ですから、今まで「老舗」を「しにせ」オンリーだった方も認識を改めましょうね。
上述の通り、「ろうほ」って読みはあるんですよ!
余り言いすぎると、あとで恥をかくのは自分自身ですからね^^;
読み方で衝撃を受けたのは、「相殺」もそうでした。「そうさい」が正しいと思っていました!
なんと、「そうさつ」もOKでした。慣用読みと言って、本来は誤りなのに皆が読むからOKになっちゃった読みなんですよ!
「しにせ」とは?
漢字的には、「老舗」に当てるのは無理がありますよね~。
そこで、この言葉の語源を調べてみました。
老舗の語源
動詞「仕似(しに)す」の連用形「仕似(しに)せ」が名詞化したものなんですって。
「仕似(しに)す」は、よくわからんのですが、サ変動詞「す」の連用形「し」と下二段動詞「似す」が複合してできた動詞なんだそうです。
この原義は、「似せてする」「真似る」ですので「(親の仕事を真似て)家業を絶やさず続ける」という意を表します。
そして、「老舗(「ろうほ」とも読みます)」ですが、「老」→「古くからの」「経験があるさま」、「舗」→「店」の意味があるので、「仕似(しに)せ」の意味とピッタリということで「しにせ」の読みで使われるようになったと考えられます。
参考:新明解語源辞典
「仕似せ(しにせ)」の原義が「老舗」の漢字にベストマッチしたので、「老舗」を「しにせ」と読ませるようになったんですなあ。
「しにせ」の定義
それでは、「しにせ」の定義ってあるんでしょうか。
辞書には載っていませんね!
「wiki 老舗」では、2017年に創業100年以上となる老舗企業は全国で33,069社といっています。
「しにせ」の定義については、各社で基準を設けているようです。
会社名 | しにせの定義 |
---|---|
帝国データバンク | 創業100年以上を「長寿企業」と呼ぶ。倒産企業の統計では「老舗」として創業30年以上の企業をカウント |
東京商工リサーチ | 創業30年以上を「老舗」と定義 |
日本老舗サイト | 100年以上、または3代以上 |
東都のれん会 | 東京で3代・100年以上 |
エノキアン協会 | 創業200年以上、創業者の子孫が現在でも経営者もしくは役員であること、家族が会社のオーナーもしくは筆頭株主であること、現在でも健全経営を維持していることが入会基準。 |
各社で基準はバラバラですね。
まあ、読者の皆様も、老舗(しにせ)というと、個々人でそれぞれの基準を持っていらっしゃると思います。
本件は、他者からあれこれ言われるモノでもないので、その感覚を大事にした方がいいと思います。
長く続けば老舗かというとそうでもないという感覚です。
「庄や」のコメントも「100年と言われます」と断定してはいないですね。
老舗は「しみせ」とは読みません!
ネットを見ていて思ったんですが、この漢字を「しみせ」と読むと思っている方が、いくらかおられるようですね。
上述したように、この漢字の読みは「しにせ」あるいは「ろうほ」です。
「しみせ」ではありませんよ!
動詞「仕似せる」から来ていますので、くれぐれも間違えないようにしましょうね。
ただ、発音として、シナセ〔岡山〕シミセ〔徳島〕があるといってらっしゃる方がおります。これらは、方言として存在するのかもしれません。⇒ググってみたんですが、特定はできませんでした。
最後に
老舗という漢字ですが、「しにせ」と読む(「しにせ」以外は読みはない)と思っていました。
辞書にも載ってるんですな!本当にビックリしました!
twitterなどには、過激に発言される方もいらっしゃいますが、後々、恥をかきますので注意しましょうね。
多分、外にも同様な事柄があると思いますが、まあ、何か見つけたら紹介しようと思います。
※気づけば言い方・呼び方の漢字の記事も増えてきました
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