にんべんに鬼で「傀」!読み方から意味・苗字での使われ方まで総特集
以前、NARUTOというコミックが大ヒットしましたよね。この中で、「傀儡(くぐつ)の術(チャクラ糸で人形を操り武器とする術)」ってのがあったと記憶してます。
今回の題材は、この「傀」です。
にんべんに鬼と書く漢字ですネ。
にんべんの漢字については、ゼロではないですが、そんなに記事にしていないはずです。調べたら、「にんべんに十」と「にんべんに加える」の二つを記事にしていました。
今回は、にんべんの漢字の三つ目、にんべんに鬼と書く「傀」について、読み方から意味・書き順、そして、苗字での使い方まで総特集しようと思います。
それでは、ご一緒に内容を見に行きましょう~。
にんべんに鬼で「傀」!漢字の読み方や全体像をまずはチェック
最初に、にんべんに鬼で「傀」の意味と読み方を明確にしましょう。
にんべんに鬼で「傀」の読み方と意味
傀
画数 :12画
音訓:カイ
意味
①大きくて目だつさま。②姓の一つ。③「傀儡(カイライ)」とは、土のかたまりを積み重ねて、頭をまるく大きくこしらえた人形。
参考:上級漢和辞典 漢字源 学研
「傀」の音読みは「カイ」で、訓読みはありません。また、この漢字に、日本語だけの意味・用法はありません。
意味は3つあります。
この漢字にも、「姓の一つ」という意味がありますので、「傀」さんが存在するんですな!
①の意味では、同義語に「魁(カイ)」があります。「頭が大きくて、まるい人形。」という意がありますが、それは②の意じゃないんですかねえ。
「傀然(カイセ゛ン):偉大なさま。」という言葉が①の意で紹介されています。
③冒頭で出した「くぐつ」が、ここでは「かいらい」という言葉で出てきました。「傀儡」は「かいらい」とも「くぐつ」とも読みます。
- かいらい
①あやつり人形。くぐつ。でく。 ②転じて、人の手先になってその意のままに動く者。 - くぐつ
①歌に合わせて舞わせるあやつり人形。また、それをあやつる芸人。でく。てくぐつ。かいらい。②(くぐつの女たちが売色もしたところから)遊女。あそびめ。うかれめ。くぐつめ。
読み方で意味が異なるんですな。
この漢字の書き順を見てみましょうか。
この漢字の書き順は、にんべんに鬼と書きます。上記書き順を見て、間違えないようにしましょう。
もっと詳しく知ろう!傀の漢字としての由来や成り立ち
傀=「鬼(キ 丸い・大きい)+人(ひと)」(形声)です。人が大きくて目立つさまを示しています。
形声とは、漢字の六書(リクショ)の一つ。発音を表す文字と、意味を表す文字とを組み合わせて、新しい文字を作る方法。
鬼は、頭の大きい亡霊の姿を描いた象形文字なんです。そこから、「大きく目だつ」の意を持ったのでしょう。
傀のつく言葉
この章では、傀のつく言葉をみていきたいと思います。
傀のつく言葉 | 読み | 意味 |
---|---|---|
傀然 | カイゼン | 偉大なさま。▽一説に、独居のさま。 |
傀儡 | カイライ・クグツ | ①土のかたまりを積み重ねて、頭をまるく大きくこしらえた人形。②あやつり人形。③物事の表面にあらわれ、権力がなくて他人の思うままにあやつられて利用される者。ロボット。 |
傀儡師 | かいらいし | ①人形遣い。くぐつし。②物事のかげにいて他人をあやつる人。 |
傀儡政権 | かいらいせいけん | ある国の意思のままに操縦される、形式的にだけ独立した国の政権。多くは他国を占領した国が占領地に樹立して、占領行政を代行させる。かつての満州国政府やフランスのペタン政権など。 |
参考 上級漢和辞典 漢字源 学研
傀儡のつく言葉は聞いたことがありますね。
国語辞典を見ても「傀」を使った言葉は、「傀儡」に関した言葉しか見つかりませんでしたよ!
次の章では、「傀」を使った苗字についてを簡単に述べておきます。
傀を使った苗字について
にんべんに鬼と書く傀は人名漢字ではありません!このため、名前に使うことが出来ないんですよ~。
名前が付けられないときは苗字ということで、「傀」のつく苗字を見てみます。最初に、「傀」一文字の苗字があるのか見てみました。しかし、この苗字は存在しないようです。
傀に他の漢字をつけた苗字がないか確認したんですが、どうも、こちらも存在しないようです。
これで終わりでは寂しいので、鬼の入った他の漢字を探ってみましょう。
漢字 | 部首 | 音読み | 訓読み | 主な意味 |
---|---|---|---|---|
塊 | つちへん | カイ | かたまり | つちくれ。ひとかたまりの土。 |
蒐 | くさかんむり | シュウ | あつ(める) | あかね。あかねぐさ。アカネ科の多年草。赤色の染料に用いられる。 |
槐 | きへん | カイ | えんじゅ | えんじゅ。マメ科の落葉高木。 |
隗 | こざとへん | カイ | けわ(しい) | けわしい。たかい。高くけわしい。 |
愧 | りっしんべん | キ | はじ | はじる。はじ。恥ずかしく思う。 |
参考:「鬼」を構成に含む漢字
部首が「鬼」でなく、「鬼」を後世に含む漢字を5つほど挙げてみました。
この内、次の2つのお記事を過去にアップしておりますので、気になるお方はポチッとクリックして下さいませ!
最後に
にんべんに鬼で傀の読み方と意味等について述べてきました。
意味は、「大きくて目だつさま。」というのが、ちょっと異質でした。その他の意味では、姓は置いといて「頭をまるく大きくこしらえた人形。」がありました。
この人形が「傀儡」で、ほとんどの言葉は、この言葉に関連するモノでしたね。
傀は人名漢字ではなく、また、鬼が入っているせいか、苗字にも使用されていないことが分かりました!
※気づけばにんべんの記事も増えてきました
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