金へんに助けるで鋤!読み方から意味・名前での使われ方まで総特集
過去に、金へんに秋の鍬で記事をアップしています。鍬は「くわ」という農具の名前でした。
この漢字の言葉の中に、同じ金へんの漢字で組み合わせたモノがありました。
それが「鋤鍬」です。両方とも金へんの漢字で、別々の農具を表しているんですよ。
今回の記事では、この言葉の最初の漢字である、金へんに助けると書いた「鋤」について、読み方から意味・書き順、そして、名前での使い方まで総特集していきます。
ご一緒に内容を見て参りましょう。
金へんに助けるで鋤!漢字の読み方や全体像をまずはチェック
最初に、鋤の意味と読み方や全体像をチェックしましょう。
鍬の読み方と意味
鋤
画数 :15画
音訓:ジョ すき す・く(日本語だけ)くわ
意味
①すき。農具の名。田の土を掘り起こしたり、草の根を除いたりするのに使う。すきぐわ。 ②すく。すきぐわで田を耕す。③ものを根こそぎ絶つ。とり除く。
参考:上級漢和辞典 漢字源 学研
「鍬」の音読みは「ジョ」で、訓読みは「すき」「す・く」の2つですね。
意味は3つで上述の通りです。
①について「鋤犂(シ゛ョレイ):すきぐわや、からすき。」という言葉が出ています。日本国語大辞典では、「じょり」の読みで「農具の鋤(すき)。また、鋤で耕すこと。転じて、耕作すること。」の意でした。
③では、「誅鋤(チュウシ゛ョ):①草木を根から掘りとって除く。②罪をせめてすべてをほろぼしつくす。」という言葉が載っています。
皆さんは、「鋤」をご覧になったことがありますか。こんな道具です。
この漢字の書き順を見てみましょうか。
この漢字の画数は15画もあります。書き順は金へんを書いてから助を書けばいいんです!画数は多いですが、それほど書き順は難しくないでしょう。
もっと詳しく知ろう!鋤の漢字としての由来や成り立ち
鋤の字源です。
鋤=「助(ジョ 上に重ねる)」+「金(金属)」(形声)。土の下に敷き込むように掘り返すすきぐわ。
引用 上級漢和辞典 漢字源 学研
形声とは、漢字の六書(リクショ)の一つ。発音を表す文字と、意味を表す文字とを組み合わせて、新しい文字を作る方法。
この漢字自体が「鋤」を表しているんですな。
この鋤ですが、地面に刃を「刺し込んで」使う道具です。自分の身体とは反対の方向、即ち、奥の方に押し出すイメージで、土をすくうように扱うそうです。
中国では向こうから手前へ引いて使うため、日本とは逆なんです。
鍬のつく言葉
この章では、鍬のつく言葉をみていきたいと思います。
鋤の付く言葉 | 読み | 意味 |
---|---|---|
鋤禾 | シ゛ョカ・カヲスク | 作物を植えた田畑にすきを入れる。稲の中耕や除草などをすること。 |
鋤蹶 | シ゛ョケツ | すきで掘りかえす。 |
鋤除 | シ゛ョシ゛ョ | 雑草をとりのぞく。転じて、悪人を滅ぼしてのぞくこと。 |
鋤治 | シ゛ョチ | {鋤理(シ゛ョリ)}土をすいてならす。転じて、悪人を平らげ、滅ぼすこと。 |
鋤耨 | シ゛ョト゛ウ | ①すきやくわ。②農具で土をかえして除草すること。 |
鋤耰 | シ゛ョユウ | ①すき。②すきで土をならすこと。 |
鋤犂 | シ゛ョレイ・シ゛ョリ | すきぐわや、からすき。 |
鋤簾 | シ゛ョレン | 土や小石などをかき集める農具。長い柄の先に箕(ミ)などがついている。 |
参考:上級漢和辞典 漢字源 学研
今回の言葉も、そこそこ出て来ました。
漢和辞典に載っている言葉は、やはり難しいですな。
見知った言葉がほとんどありませんよ。ちなみに、皆様もお好きだと思いますが「すきやき」を漢字で書くと、今回の漢字「鋤」を使った「鋤焼」なんですよ。豆知識としてインプットしてネ。
次の章では、「鋤」を使った苗字での使われ方をみておきます。
苗字での使われ方は
この「鍬」ですが、人名漢字に含まれていません。ですので、残念ですが、名付けには使用できません。
もし、名付けに使えるとしても、意味が農具なので想いを入れにくいのかもしれません。
そこで「鍬」のつく苗字も紹介します。「鋤」一文字の苗字を探したところ見つかりましたよ。
【名字】鋤
【読み】すき、くわ
【全国順位】 69,976位
【全国人数】 およそ20人
参考資料 名字由来net
「鋤」さん、人数が、およそ20人、順位が約7万位です。「鍬」さんに比べ、1/9の少人数です。
そして、よみに「くわ」もあるんですね。
東京都と大阪府に、およそ10人程が存在するようです。
珍しく、苗字の由来が載っていました。その一部を抜粋します。
鈴木と語源をともにする。古代の氏族であり、物部の伴造(とものみやつこ)として軍事、刑罰を担当した物部氏族穂積氏の子孫
引用 名字由来net
語源は、田の中の穂積みに立てた一本の棒、稲魂招来用で、鈴木氏はその化身とされる。家紋は竹笹、竹に笠、笠、鷹の羽など。
鋤に他の漢字をつけた苗字も、かなりありました。
木鋤(きすき)鋤柄(すきがら,すきから)鋤先(すきさき)、鋤崎(すきざき)、鋤沢(すきざわ)、鋤澤(すきざわ)、鋤園(すきぞの)、鋤田(すきた,すきだ)、鋤谷(すきたに)、鋤野(すきの)、鋤納(すきの,すきのう)、鋤馬把(すきまわ)、鋤本(すきもと)、鋤元(すきもと)、鋤山(すきやま)、渚鋤(すすき)、田羅鋤(たらすき)、長鋤(ながすき)、横鋤(よこすき)、田鋤(館尾 たてお)
読みは、全て「すき」でしたね!
最後に
「金へん」に助けるの「鋤」をみてきました。
この漢字の意味は、農具の名前を表していまして、「くわ」と違い中国でも同じ農具があるようです。ただ、使い方は、日本と中国では違うようですが。
この漢字の画数(15)は多いモノの鍬よりは2画少ないですね。、木と助を書けばいいので書き順意を間違える可能性はないと思います。
金へんの漢字も「かねへん」を加えて4つになったので、あと一つ書いてシリーズの仲間入りをさせようと思います。
※気づけば木へんの記事も増えてきました
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