木へんに王で「枉」!読み方から意味・苗字での使われ方まで総特集
今回の漢字は、久々に「木へんに○○」の漢字をお送りしたいと思います。
さて、それでは、どんな漢字にするか迷ったのですが、つくりが良く知っている漢字ですが、木へんに合わせると「あれっ?」となるモノにしたいと考えました。
で、見つけたのが、この漢字です。
それは、木へんに誰でもが読める「王」を付けた「枉」という漢字です。「枉」とは何と読むのか?その意味は何なのか…。
前置きが長くなりましたが、木へんに王と書く枉が今回の題材です。読み方から意味・苗字での使われ方までを取りまとめます。
それでは、ご一緒に見に行きましょう。
木へんに王といえば枉!漢字の読み方や全体像をまずはチェック
最初に、枉の意味と読み方を明確にしましょう。
枉の読み方と意味
枉
画数 :8画
音訓:オウ ま・げる ま・がる ま・げて いたず・らに
意味
①まげる(まぐ)。まがる。まっすぐな線や面をゆるやかな曲線をなすようにおしまげる。また、道理をおしまげる。②道理をゆがめた。また、罪をむりやりにおしつけた。③まげて。面子(メンツ)をむりにおしまげて…してくださった、との意をあらわすていねいなことば。④いたずらに(いたづらに)。むりをして。役にもたたないのに。
参考:上級漢和辞典 漢字源 学研
上記のとおり、「枉」の音読みは「オウ」で、訓読み「ま・げる」「ま・がる」「ま・げて」「いたず・らに」の4つです。
意味は4つあります。
この漢字は、姓の一つという意がありません。「枉」という姓はありません!
①の意を持つ言葉に「枉道(オウト゛ウ):道理をおしまげる」があります。この意での対語は「直」ですね。
②の意では、「枉死(オウシ):罰せられたり、思いがけない事故にあったりして死ぬこと。非業の死。」「冤枉(エンオウ):⇒冤罪。無実の罪。」という言葉があります。類義語は「冤」です。
③の意では、「枉顧(オウコ)・(マケ゛テカエリミル):人の来訪を敬っていうことば。」「枉駕(オウカ゛):{枉車(オウシャ)}乗り物の予定のコースをまげて、わざわざ立ち寄る。人の来訪を敬っていうことば。」がありますね。
④では、「枉費精神=枉らに精神を費やす」が存在しています。
枉の書き順を見てみましょうか。
木に王を順に書くだけです。王は横線を一つ引いた後、縦線を先に引くんですな。
もっと詳しく知ろう!枉の漢字としての由来や成り立ち
枉の解字です。
枉=「王(オウ 形をなす)」+「木(き)」(形声)。木をへこませて曲げるさま。
引用 上級漢和辞典 漢字源 学研
形声とは、漢字の六書(リクショ)の一つ。発音を表す文字と、意味を表す文字とを組み合わせて、新しい文字を作る方法。
「枉」は「尩(オウ):すねが\型にまがる」・「汚:∨型にくぼんだ水たまり」などと同源の漢字です。
枉のつく言葉
枉には植物の意味はないので、「枉」のつく言葉を見てみましょう。
枉のつく言葉 | 読み | 意味 |
---|---|---|
枉駕 | オウカ゛ | {枉車(オウシャ)}乗り物の予定のコースをまげて、わざわざ立ち寄る。人の来訪を敬っていうことば。 |
枉屈 | オウクツ | ①道理・法則をまげる。②とうとい身分の人が身をまげる。とうとい身分の人がへりくだって来訪すること。③志をまげて屈服する。 |
枉顧 | オウコ・マケ゛テカエリミル | 人の来訪を敬っていうことば。 |
枉死 | オウシ | 罰せられたり、思いがけない事故にあったりして死ぬこと。非業の死。《同義語》横死。 |
枉訴 | オウソ | 無実の罪で人を訴える。 |
枉道 | オウト゛ウ・ミチヲマク゛ | ①正しい道をまげる。②まわり道をする。 |
枉橈 | オウト゛ウ | ⇒撓。法律をまげて、人を罪におとしいれる。 |
枉法 | オウホウ・ホウヲマク゛ | 法律をまげる。 |
枉という漢字は日常見かけないですよね。ですので、ここに出てきた複数の言葉も聞いたことがありません。
次の章では、「枉」を名前に使う(使えるのか?)場合のポイントを簡単に述べておきます。
苗字に使われる際のポイントは
この漢字の意味からして名付けには向かないと感じていましたが、やはり「枉」は人名漢字には含まれておりませんでした。
もし、人名漢字だとしても意味が良くないですよね。
そこで、名前が付けられないときは苗字ということで、「枉」のつく苗字を見てみます。最初に、「枉」一文字の苗字があるのか見てみましたが存在しません。
枉に別の漢字をつけた苗字を探したのですが、こちらも空振りでした!
最後に
木へんに王で枉という漢字を追求してみました。
この漢字、何度か言っていますが、日常生活ではあまり見かけない漢字でして、意味は余り良くないモノでした。
枉のつく言葉は複数出て来ました。ですが、漢字自体を見かけないですから、その漢字を使った言葉もしたないモノばかりでしたね。
人名漢字ではなく、本場中国でも姓には含まれないためか、日本でも苗字はありませんでした。
次回の木へんに○○のコーナーをお楽しみに。
※気づけば木へんの記事も増えてきました
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