11月の別名も他の月に劣らず膨大な名称!内容調査も大忙し

2023年9月13日

さてさて、毎月のように、月の異名を紹介した記事をシリーズ化していますが、6ヶ月目に到達です。

今月は「11月の別名」をご紹介します。これで、半年分が出来上がるということですな。

60爺

今回の調査も大変でしたが、慣れが出てきた感じです。

月の異名の記事では、「11月の異名」の別名として6つの名称を挙げています。

今回の記事では、「6月~10月の別名」の記事と同様、さらに一歩踏み込んで別名を捜しています。そうしたら、この月のも膨大な数を探し出すことができました。

さあ、今月も、11月の異名にどんなものがあるのか見ていってください。

スポンサーリンク

11月の異名は

11月の別名というと、その異名である和風月名(旧暦の月の和風の呼び名)を思い浮かべる方が大多数でしょう。

ですから、別名に行く前に、まず、11月の和風月名を見ておきます。

11月の異名(和風月名)は?

霜月 しもつき

その由来は次の通りです。

  • 『奥義抄』にある「霜しきりにふるゆえに、霜降月(しもふりつき)といふを誤れり」が定説となっている。

参考:月の異名を一覧で確認する!それらの由来・別名・覚え方などを大特集

11月の別名は?

それでは、11月の別名(霜月は除きます)を見ていきましょう。

11月の別名は?

次のように、とんでもない数が出てきましたね~。何と58もの別名が出てきましたよ!

一陽、芸生、雲半、鴨月、黄鐘、会星、革月、神楽月、葭月、神帰月、神来月、建子月、辜、広寒、広寒月、辜月、朔易、三至、子月、十一月、霜降月、霜見月、周正、章月、正冬、新陽、星紀、盛冬、千月、霜辰・霜晨、霜天、相天、霜朝、大雪、達月、短至、仲冬・中冬、暢月、露隠月、露隠葉月・露隠端月、天正月、天泉、冬半、日凍、子、子の月、半冬、畢辜、肥冬、氷壮、風寒、復月、雪待月、雪見月、陽月、陽復、六呂、竜潜月

10月よりは1つ少ないですね。

参考:十一月霜月(しもつき)

やはりというか、11月の別名も、かなりの数が見つかりましたよ。

それでは、これらの別名について、由来を見つけられるか、辞書等に載っているか、調査した結果をご報告します。


「11月の別名」の由来等が判明したモノ

辞書及びネットで由来や11月の別名であると確認できた別名を一覧にしました。

かなりの数がありますよ!

別名読み意味
黄鐘おうしき・おうしょう・こうしょう冬至がある始まりの月がこう呼ばれた。本来は中国音楽で音律の基本となる音。
神楽月かぐらづき11月は神楽が行われる月であることから
葭月かげつ陰暦11月の異称。「辜=罪」で罪を祓う月の意か?
神帰月かみかえりづき・しんきづき10月に出雲大社に集まった神様は11月になると全国各地に帰っていきます。そのため、11月を神が帰る月と称します。
神来月かみきづき10月に出雲大社に集まった神様は11月になると全国各地に帰っていきます。そのため、11月を神が帰る月と称します。
建子月けんしげつ北斗七星の取っ手にあたる部分が北を向いています。十二支の最初は「子」の位置は方角でいえば北であることから
広寒月こうかんげつ陰暦11月の異称
辜月こげつ陰暦11月の異称
朔易さくい・さくえき「朔」は、ついたち=始まり、「易」は変化を表わす
三至さんし冬至のこと。ここから陰暦11月の異称になったと思われる
子月しげつ北斗七星の取っ手にあたる部分が北を向いています。十二支の最初は「子」の位置は方角でいえば北であることから
霜降月しもふりづき昔の11月は霜の降りる頃の時期。また、地域によってはすでに霜が降りてきて、それを眺める月
霜見月しもみづき昔の11月は霜の降りる頃の時期。また、地域によってはすでに霜が降りてきて、それを眺める月
周正しゅうしょう・しゅうせい古代中国(夏・殷・周)の暦で用いられた三正(夏正・殷正・周正)の一つで冬至を含む月
星紀せいき陰暦一一月の異称。古代中国で天の赤道を一二次に区分した一つ。
盛冬せいとう冬のさなか。冬の寒いさかり。真冬。ここから陰暦11月の呼称になったのでしょうか
霜辰・霜晨そうしん霜の降りた朝を指すことから陰暦11月の呼び名となったのでしょうか
霜天そうてん霜の降りそうな空から陰暦11月の呼び名となったのでしょうか
霜朝そうちょう霜のおりた朝から陰暦11月の呼び名となったのでしょうか
大雪たいせつ二十四節気の第21。十一月節(旧暦10月後半から11月前半)
短至たんし冬至を指すことから陰暦11月の異称になったと思われる
仲冬・中冬ちゅうとう・なかのふゆ陰暦では、10月から12月が「冬」になります。このため、11月である「霜月」が、冬の真ん中の月になるため「仲冬」とも呼ばれます
暢月ちょうげつのんびりと過ごせる月?
露隠月つゆごもりづき露は凍って霜になり姿を消すため、露隠の葉月から来た言葉かもしれません
露隠葉月・露隠端月つゆごもりのはづき同上
天正月てんしょうがつ旧暦11月の異称。
冬半とうはん陰暦では、10月から12月が「冬」になります。このため、11月が、冬の半分に当たるため「冬半」とも呼ばれたのでしょうか
下記参照
子の月ねのつき古代中国では冬至を含む月に、北斗七星の取っ手の先が真下(北の方角)を指すため、「子の月(ねのつき)」とした
半冬はんとう冬半と同じ理由と思われる
畢辜ひっこ「畢=終わる」、「辜=罪」から穢れを祓い新年を迎えるの意か?
氷壮ひょうそう「壮」は活力に溢れたの意なので、氷が盛んになる月の意か?
風寒ふうかん陰暦一一月の異称
復月ふくげつ冬至は「一陽来復」(陰が極まって再び陽が増していくという考え)と呼ばれる。 この言葉の「復」をとって、旧暦11月のことを「復月」ともいう
雪待月ゆきまちづき本格的な冬が来る前の、間もなく来るであろう雪を待つ月
雪見月ゆきみづきすでに降る雪を眺めて過ごす月
陽月ようげつ陰暦一〇月の異称。陰がきわまって陽を生じる月という。
陽復ようふく冬至は「一陽来復」(陰が極まって再び陽が増していくという考え)と呼ばれる。 ここから「陽」と「復」をとって、旧暦11月のことを「陽復」ともいう
六呂りくりょ・りくろ陰暦一一月の異称
竜潜月りゅうせんづき竜の冬眠する月と考えている方もおるようです

11月の別名では、10月に比べ10多い40の別名の確認を取ることが出来ました。

色々な説明があるものですね。

由来も不明、辞書にもない別名

残念ながら、由来も辞書にも載っていない別名が18ありました。

一陽(いちよう)、芸生(うんせい)、雲半(うんはん)、鴨月(おうげつ)、会星(かいせい)、革月(かくげつ)、辜(こ・しもつき)、広寒(こうかん)、十一月(しもつき)、章月(しょうげつ)、正冬(しょうとう)、新陽(しんよう)、千月(せんげつ)、相天(そうてん)、達月(たつげつ)、天泉(てんせん)、日凍(にっとう)、肥冬(ひとう)

それでも、10月の33に比べて15も減少しました。

月の異名について

11月霜月の別名を見て来ました。

こちらの名称も、自然とつながったモノが多く、昔の人は自然と寄り添って大切にしてきたことが伺えます。

さて、11月の霜月以外の月にも、当然、和風月名と言われる名称が付いていますよ。

そんな、月の異名の一覧です。

異名読み方由来
1月睦月むつき■正月に一家がなごやかに「むつみあう」日を送るところから。
■「生む月」の説もある。
2月如月きさらぎ■寒さが厳しく、着物の上にさらに重ねて着るので、「衣更着(きさらぎ)」。
■「草木張月(くさきはりづき)」が転じたなども。
3月弥生やよい■春の暖かい陽気に恵まれて、全ての草木が「彌生(いやお)い」茂る月の意で、これが詰まって「やよい」になったとされる。
4月卯月うづき■旧暦四月頃に卯の花が盛りになることから。
■稲種を植える月から、「植月(うづき)」
■十二支の4番目の卯の説
5月皐月さつき■早苗を植える月であることから。「早苗月」と称したのを略して「さつき」になったとされる
6月水無月みなづき■酷暑で日照りが続き、深山の水まで枯れ尽くすことから。
■水を田に注ぐ月の意から「水張り月」「水月(みなづき)」が転じた。
7月文月ふみづき■七夕の織姫に書文(ふみ)を供えることから。
■稲穂のふくらむ月ということで、「ふくみ月」が転訛したという説
8月葉月はづき■葉の落ちる月、「葉落月」から。
■初めて雁が飛来するので、「初来月(はつきづき)」から
■稲の穂の張る月で「稲張月(ほはりづき)」を略した説。
9月長月ながつき■「夜長月」の略が一般的。
■「稲刈り月」の転訛。
■九月は長雨の季節なので「長雨月」を略した。
10月神無月かんなづき■諸神が出雲大社に集まり、諸国の神々が留守になることから「神なき月」が転訛したもの。
■「神嘗月」や「神の月」が転訛した。
11月霜月しもつき■『奥義抄』にある「霜しきりにふるゆえに、霜降月(しもふりつき)といふを誤れり」が定説となっている。
12月師走しわす■12月は僧(師)を迎えて経を読ませるため、「師が走る」ことからが定説。
■「歳極(としはつ)月」または「成し終わる月」が転訛した。

次の記事で、これらの各月の月の異名と別名、そして、60爺の考案した「月の異名の覚え方」などを解説しています。

先人たちがいろいろ考えてくれた、月の異名の覚え方をまとめた記事です。あなたに合った覚え方がきっと見つかります。

スポンサーリンク

最後に

11月の別名をたくさん見てきました。

60爺

毎月毎月、多くの別名があって大変ですが、だいぶ慣れましたよ。

今回は10月に比べ、由来等が見つからない別名はかなり減少しましたね。

次回は、12月師走の別名について調べます。半年やってきたので残るは6ヶ月なので頑張るぞ!

■思えば月の別名も増えたものです。

スポンサーリンク
この記事を書いた人

60爺

60路を越え、RaspberryPi と出会い、その関係でブログ開設(2017/2~)となりました。始めてみると、コツコツやるのが性に合ってしまい、漢字の記事から家の補修・将棋・windows10関係・別名・言い方などジャンルを拡大して今に至ってます。まだまだ、元気なので新たな話題を見つけて皆様に提供できればと思っています。「プロフィールはこちら

月の別名

Posted by 60爺