てへんに夫で扶!読み方から意味・名前での使われ方まで総特集
もう70歳目前ですが、健康保険は嫁さんを扶養家族にしています。
ここで、「扶養家族」という言葉が出ました。
これは、「所得税法上、扶養控除の対象となる家族。扶養親族。(広辞苑から)」のことですね。
この言葉の先頭の「扶」ですが、てへんに夫と書く漢字です。今回は、てへんの漢字を取り上げます。
それでは、このてへんに夫と書く「扶」について、読み方から意味・書き順、そして、名前での使われ方まで総特集していきます。
どうか、ご一緒に内容をみていって下さい。
てへんに夫で「扶」!漢字の読み方や全体像をまずはチェック
最初に、てへんに夫と書く漢字「扶」の意味と読み方を明確にしましょう。
てへんに夫と書く漢字「扶」の読み方と意味
扶
画数 :7画
音訓:フ たす・ける
意味
①たす・ける(たす・く)。脇の下にぴったりと手を当てて支える。そえ木を当てて支える。力をかす。助力する。②広がって大きいさま。③姓の一つ。
日本語だけの意味・用法
(名付)すけ たもつ まもる もと
参考:上級漢和辞典 漢字源 学研
「扶」の音読みは「フ」で、訓読みは「たす・ける」です。
意味①では、論語・季氏に「顛而不扶=顛るれども扶けず」というのがあります。
意味②では、次のような言葉があるんです。
- 扶疏(フソ):木の枝が茂って、四方に広がるさま。
- 扶桑(フソウ):①中国の東方の島にあるという神木の名。②「扶桑」を産するところ。日本をいう。③南方産の木の名。りゅうきゅうむくげ。ぼさつばな。
2番目の「扶桑」は大きい木なんですかね?意味と言葉がつながらない気がするのは、60爺だけでしょうか?
この意味に関しては、類語に「博(大きく、ひろがったさま)」「普(広く全部に行き渡っている)」があります。
意味の③では、この漢字の姓がありますことを示しています。「扶」さんがいるんですね。
この漢字の書き順を見てみましょうか。
この漢字の書き順は、てへんに夫を順に書きます。書き順を間違えることはありませんよね。
もっと詳しく知ろう!扶の漢字としての由来や成り立ち
扶=「夫(フ 大きく広がる)+手(て)」(形声)です。
形声とは、漢字の六書(リクショ)の一つ。発音を表す文字と、意味を表す文字とを組み合わせて、新しい文字を作る方法。
夫は「父」「甫」と同源で「大きい」「大きく広がる」というイメージがあります。これが、「平らに広がる」に転化。
扶は、親指を除いた四本の指を平らにして、両脇にあてがう情景即ち支えて助けるということを暗示しているんです。
抄のつく言葉
この章では、扶のつく言葉をみていきたいと思います。
扶のつく言葉 | 読み | 意味 |
---|---|---|
扶育 | フイク | 手をそえて育てる。 |
扶行 | フコウ | ささえられて歩く。 |
扶持 | フシ゛・フチ | ㊀(フシ゛)①手をわきの下にあてがってたすけささえる。②手だすけする。救護する。㊁(フチ)《日本語での特別な意味》米で与えられる俸給。禄米(ロクマイ)。 |
扶助 | フシ゛ョ | {扶掖(フエキ)}力を添えて、たすける。 |
扶将 | フショウ | 手をそえてたすけささえる。「出郭相扶将=郭を出でて相ひ扶将す」〔古楽府・木蘭辞〕 |
扶植 | フショク | 勢力や思想などをうちたてる。 |
扶寸 | フスン | 手の指を四本並べた長さ。ほんのわずかな距離のたとえ。▽「寸」は、指一本のはば。《同義語》膚寸。 |
扶蘇 | フソ | 《人名》秦(シン)の始皇帝の長男。始皇帝の死後、李斯(リシ)・趙高(チョウコウ)のために殺された。 |
扶疏 | フソ | {扶疎(フソ)・扶蘇(フソ)}①木の枝が茂って、四方に広がるさま。②ゆらゆらと舞うさま。また、よろめくさま。 |
扶桑 | フソウ | ①中国の東方の島にあるという神木の名。②「扶桑」を産するところ。日本をいう。③南方産の木の名。りゅうきゅうむくげ。ぼさつばな。 |
扶風 | フフウ | ①暴風。②地名。今の陝西(センセイ)省中部、西安市の西方地域にあたる。 |
扶伏 | フフク | {扶服(フフク)}①はらばう。②ひれ伏す。恐縮するさま。 |
扶余 | フヨ | ⇒夫余。前二世紀ごろから中国東北地区に居住した民族の名。また、後漢(コ゛カン)から晋(シン)代にかけて、その民族がたてた国。高句麗(コウクリ)に滅ぼされた。 |
扶揺 | フヨウ | ①つむじ風。暴風。▽飆(ヒョウ)(つむじ風)の音を二字の字であらわし、つむじ風の意とする。②勢いよく動きはじめること。③東方の海上の国にはえているという神木の名。 |
扶養 | フヨウ | たすけ養う。ひとりだちできない人の生活の世話をすること。〔列女伝・魏芒慈母〕 |
扶翼 | フヨク | ①助力して守る。②かばっておおいかくす。 |
扶老 | フロウ | ①(ロウヲタスク)・(オイヲタスク)年寄りをたすける。②竹の名。扶老竹。▽節(フシ)が高く、中空でないので、杖(ツエ)をつくるのに適している。③扶老竹でつくった杖。④禿鷲(ハケ゛ワシ)のこと。 |
かなりの言葉が挙がりました。
これだけあると少し知っている言葉もあります。冒頭で言った「扶養」や「扶翼」は知っています。
「扶植」も聞いた記憶がありますね。
次の章では、「扶」を名前に使う場合のポイントを簡単に述べておきます。
名前に使われる際のポイントは
てへんに少ないと書く漢字「扶」は人名漢字です!
この漢字には、「たす・ける。支える。」という意味を持っているので、次のような願いを込められそうです。
- 思いやりのある人になるように
- 困った人には手を差し伸べる人になるように
- 助け合う気持ちを大切にできる人となるように
それでは、「扶」を使用した名前をみていきましょう。
「扶」を使った名前
男の子の名前60爺ベスト3
- 扶(たもつ)
- 扶樹(もとき)
- 啓扶(けいすけ)
読みは、1が「たもつ」で、2が「もと」、3に「すけ」と、それぞれ違う読みを使ってみました。
候補が少なかったんですが、それなりの名前を選ぶことが出来たと思います。
女の子の名前60爺ベスト3
- 扶美(ふみ)
- 扶早子(ふさこ)
- 扶由那(ふゆな)
男の子とは異なり、読みは皆「フ」となりました。
似たような名前が多く、バリエーションはなかったです。
最後に
てへんに夫と書く漢字「扶」の読み方と意味等について述べてきました。
この漢字には、「たすける。支える」という意味がありますね。そんな意味を持った「扶養」「扶助」などの言葉があります。
他にも、この漢字を使用した言葉がたくさんありました。知識不足で、相変わらず、知っている言葉が少なかったですけどね(涙)。
名付けに使える漢字でしたが、男女とも候補はそれほど多くありませんでした。
※気づけばてへんの記事も増えてきました
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