さんずいにエに鳥で鴻を総特集【意味・読み方・成り立ち・名前など】
「鴻池」という名字を聞いたことがありますか。鴻池財閥(こうのいけざいばつ)という、江戸時代に成立した日本の財閥がありました。
この「鴻」という漢字に反応しました!
この漢字は、私が進めているシリーズのうち、「さんずいに○○」に含まれる文字ですね。
これは「さんずいに工に鳥」で「鴻」という漢字ですね。さんずいの漢字も久々な気がしますね。
それでは、さんずいに工に鳥の鴻について、読み方から意味・名前での使い方まで総特集したいと思います。調べていったら、さんずいの漢字じゃないことに気が付いたんですけどね。
それはさておき、どうか最後までお付き合いください。
さんずいにエに鳥で鴻!漢字の読み方や全体像をまずはチェック
最初に、鴻の意味と読み方を明確にしましょう。
鴻の読み方と意味
鴻
この漢字、さんずいに工に鳥で紹介していますが、実は、部首は「鳥」なんです。間違えないようにしましょう!
画数 :17画
音訓:コウ おおとり ひしくい おお・きい
意味
①{名詞}おおとり(おほとり)。鳥の名。カモ科ハクチョウ属の水鳥。全身が白くて光沢があり、首が長い。羽が大きく高く飛ぶ。オオハクチョウ。くぐい。②{名詞}ひしくい(ひしくひ)。鳥の名。カモ科マガン属の水鳥。大形のがん。羽はほぼ茶褐色で、くちばしは黒い。サカツラガシ。③おお・きい(おほ・イナリ)。広い。さかん。④姓の一つ。
日本語だけの意味・用法
ひしくい(ひしくひ)。鳥の名。カモ科マガン属の水鳥。カモ科の中で最も大きい。頭から首にかけて、褐色で、羽は黒褐色。ひしの実や水草を食べる。ヒシクイ(菱食)。
(名付)とき ひろ ひろし
参考:上級漢和辞典 漢字源 学研
「鴻」の音読みは「コウ」、訓読みは「おおとり」「ひしくい」「おお・きい」の3つです。
意味は4つあります。うち、2つは、鳥の名、水鳥であるオオハクチョウとサカツラガシを指しています。
なぜ、全然違う水鳥を指すことになったんでしょうかね?
①では「おおとり」がオオハクチョウの意となっています。
②では「ひしくい」⇒「サカツラガン」を指しています。日本語だけの意味・用法では「ひしくい」⇒「ヒシクイ」と違う鳥を指しているんですね。
③の意は、形容詞で「おお・きい」です。類義語には「洪」があります。この意を持つ言葉には「鴻業(コウキ゛ョウ):{鴻緒(コウショ)}天下を治める帝王の大事業。」があります。
姓の一つの意があるので、鴻さんがいらっしゃるんですね。
さて、次は、鴻の書き順を見てみましょうか。
この漢字は、さんずい+工+鳥です。鳥は11画ありますが、書き順は大丈夫ですよね。
もっと詳しく知ろう!鴻の漢字としての由来や成り立ち
鴻の字源です。
「鴻=江(コウ 突き通す)+鳥(とり)」(形声)。大空を突き抜けて渡っていく大きな鳥を示しています!
形声※
漢字の六書(リクショ)の一つ。発音を表す文字と、意味を表す文字とを組み合わせて、新しい文字を作る方法。
大空を突き抜けて渡っていく大きな鳥から「ハクチョウ」や「サツラガン」や「ヒシクイ」になったんですね。
次の章では、鴻のつく言葉を挙げてみます。
鴻のつく言葉
鴻のつく言葉を並べてみました。
鴻のつく言葉 | 読み | 意味 |
---|---|---|
鴻恩 | コウオン | {鴻沢(コウタク)・鴻恵(コウケイ)}大きなご恩。大きな恵み。《同義語》洪恩。 |
鴻鴈 | コウカ゛ン | かり(秋に来る渡り鳥)のこと。▽「鴻」は、大きなかり。「鴈」は、普通のかり。《同義語》鴻雁。 |
鴻鵠 | コウコク | 鳥の名。くぐい。はくちょう。 |
鴻漸 | コウセ゛ン | 官位がしだいに昇進する。 |
鴻博 | コウハク | 学問・知識の広いこと。博学。《同義語》洪博。 |
鴻門之会 | コウモンノカイ | 鴻門(今の陝西(センセイ)省臨潼(リントウ)県の東)で、漢の劉邦(リュウホウ)(のちの高祖)が楚(ソ)の項羽(コウウ)と会見したこと。 |
鴻烈 | コウレツ | 大きなてがら。大功。《同義語》洪烈。 |
鴻臚 | コウロ | 官名。直轄地以外の諸侯や異民族のことをつかさどった。漢代には大鴻臚といわれ、九卿(キュウケイ)の一つ。 |
鴻のつく言葉は、たくさんの言葉がありましたので一部を抜粋しています。
鴻門之会は有名ですね。項羽と劉邦が会見した場として有名です。
時代小説が好きですので、このシーンも良く読みました。
次の章では、「鴻」を名前に使う場合のポイントを簡単に述べておきます。
名前に使われる際のポイントは
さんずいに工と鳥と書く「おおとり」は人名漢字です。赤ちゃんへ名付けることが可能です。
音読みの「コウ」の他、名付けで「とき」「ひろ」「ひろし」の読みがあります。
ただ、どちらかというと、男の子の名づけに合った漢字だと思います!
オオハクチョウの意があることから、大きくて立派な姿になることを願いとして込められそうですね。
また、字形は画数も多く、インパクトもありますので、個性的な名前を作ることができるかもしれませんね。
「鴻」を使った名前
男の子の名前60爺ベスト3
- 鴻太郎(こうたろう)
- 鴻(ひろし)
- 嘉鴻(よしとき)
1は「こう」、2は「ひろ」、3は「とき」と、それぞれ違う読みを持った名前を選びました。
また、3文字、1文字、2文字と長さも違う名前を選別しました。
女の子の名前60爺ベスト3
- 千鴻(ちひろ)
- 鴻那(ひろな)
- 実鴻(まひろ)
女の子は、読みを「ひろ」で統一しています。
最後に
さんずいに工と鳥で鴻について述べてきました。
さんずいの漢字で記事をまとめたのですが、実は、江に鳥で部首は「鳥」の漢字だったんですねえ。
この漢字を使用した言葉はたくさんありましたので、適当に抜粋しました。他にもたくさんの言葉があるので、辞書を見てみるのも良いかと考えますよ。
名付けとしても、意外と面白いかもしれませんよ~。
※気づけばさんずいの記事も増えてきました(さんずいの漢字じゃないんですけどね!)
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