フランスを漢字にすると?多分みんな見たことがある3文字です
前回はブラジルを対象としましたが、今回の対象国はヨーロッパです。
2024年オリンピック開催国といってしまうとヒントではなくなってしまいますね。
エッフェル塔とかルーブル美術館もある国です。
ここまで言ってしまうと、どなたでもわかりますね。その国の名は「フランス」です。
フランスの漢字表記、当然ありますし、恐らく、大体の人達がその表記をご存知なのではないでしょうか。
いつもの通り、そのフランスの漢字表記、由来、そして漢字一文字なら何になるのかを追求していきます。
ご一緒にご覧になってくださいね。
フランスを漢字で書くと?
フランスを漢字で書くとどうなるか見てみましょう。
フランスを漢字で書くと?
仏蘭西
フランス共和国、通称フランスは、西ヨーロッパに位置する共和制国家です。首都は、ご存知パリですね。
漢字表記と読み方
それぞれの漢字を見ていきます。
フランスを漢字で書くと?
仏 音)フツ 訓)ほとけ
(日本語だけの意味・用法)フランスのこと。「仏蘭西(フランス)」の略。
蘭 音)ラン 訓)-
草の名。フジバカマ。(日本語だけの意味・用法)「阿蘭陀」の略。
西 音)セイ・サイ 訓)にし
にし。方角の名。「西部」「西方」 ②「西洋」のこと。
この漢字の音読みを順につなげてみます!
「フツ」+「ラン」+「セイ・サイ」⇒「フ」+「ラン」+「セ」⇒「フランセ」⇒「フランス」
おお--!何か、フランスに見えて来たぞー。
漢字の由来は?
上で見たように、この漢字3文字を並べて読んでみると、なんとなく「フランス」に見えてきましたねエ!
そうです。由来は単純だったんですよ!
漢字の由来は?
仏蘭西は当て字なんです!
仏(フ)蘭(ラン)西(ス)!上述した読みで合っていたんですよ。
この「仏蘭西」ですが、韓国語で「ブルランソ」という発音で残っていますが、※原音主義化で減りつつあるそうです。
中国語では、「法蘭西(フォーランシー)」と言います。
「仏蘭西」「法蘭西」とも中国で作られたんですが、時代で広東語、上海語の影響で名称が分化したそうです。
仏は広東語では「ファ」のような音だが、上海語では「ヴァ」に近いそうな。そこで、「ファ」に近い「法」が選ばれたんだとか・・・・・・。
日本の「フランス」漢字表記も多くの漢字表記があったのが、明治20(1887)年頃を境に、現在の「仏蘭西」にほぼ統一されたそうです。
※原音主義
各言語の固有名詞や人名を各言語の発音通りに発音し、それに基づく表記にしようという主義。
短歌や曲名・文学の世界でも、この当て字が使われておるようですな。
- ああ皐月仏蘭西(フランス)の野は火の色す[与謝野晶子]
- 淡谷のり子「恋の仏蘭西人形」(朽木綱博)1933
- 西洋、殊に仏蘭西(フランス)あたりでは(谷崎潤一郎「文章読本」1934)
- 1930年代の仏蘭西は(遠藤周作「白い人」1955)
漢字一文字で表わすと
1文字の漢字で国を表記する場合(アメリカは「米」、イギリスは「英」)が、多々ありますね。
フランスの場合はどうなるでしょうか。多分あれだと思いますが。
フランスの漢字一文字は?
フランスの場合は、上述の漢字表記の頭一桁を採用して「仏」となります。
まあ、これが普通ですよね!これ、先程の「仏」のところでネタバレしちゃってたんですけどね。
次の章では、世界の国々ではフランスを何と呼んでいるのか見てみます。
ヨーロッパの他の国の漢字
フランスの近くの国の漢字表記を見ておきましょう。
国 | 漢字表記 |
---|---|
イギリス | 英国、英吉利 |
イタリア | 伊太利、伊太利亜、以太利 |
オランダ | 和蘭陀、和蘭、阿蘭陀、荷蘭陀、荷蘭、尼徳蘭 |
オーストリア | 墺太利・墺地利・澳太利・澳地利 |
ドイツ | 独逸 |
スイス | 瑞西 |
ウーム、外国の名前はカタカナで見ているので、凄い違和感のある漢字ばかりですな。
これらの漢字のいくつかは、パソコンで国名を入れて変換を押下すれば変換されますので、どの漢字が表記されるのか確認するのも面白いですよ。
上記の国の漢字表記については記事としてアップしていますので、ご確認ください。
イギリス:イギリスの漢字は?皆知っている表記に至るまでの変遷もご紹介
イタリア:イタリアの漢字は?似たような表記が3種類で大変読みやすい
オランダ:オランダの漢字表記は複数存在!由来は当て字や漢名の取り込みなど
オーストリア:オーストリアの漢字は4種類!よく似た表記の由来は皆同じだった
ドイツ:ドイツの漢字表記は?これも当て字で眺めればストンと了解できる
スイス:スイスを漢字で書くと?またまた当て字登場なんですが読めるかな
世界での表記
フランスを世界の国々ではどう表記して、どう発音するのか見てみましょう。
言語 | スペル | 発音 |
---|---|---|
英語 | France | フランス |
ドイツ語 | Frankreich | フランカイ |
オランダ語 | Frankrijk | フランクライ |
フランス語 | France | フラウ |
イタリア語 | Francia | フランチャ |
スペイン語 | Francia | フランシア |
ポルトガル語 | França | フランカ |
スウェーデン語 | Frankrike | フランクリケ |
ノルウェー語 | Frankrike | フランクリケ |
中国語(繁体) | 法國 | ファグオ |
中国語(簡体) | 法国 | ファグオ |
ロシア語 | Франция | フランツェ |
ヨーロッパ各国のスペルを見ると、いくつかのグループに分かれるようです。それに合わせ、発音が違います。見ていただくとお分かりのように同じ発音はほとんどないですね。
中国語は繁体、簡体で2文字目が微妙に違っています。発音は繁体が「ファグオ」ですが、アクセントが異なっています。
ロシア語のスペルは相変わらず孤高の道を行ってます。発音は「フランス」に近い音でした。
最後に
フランスの漢字表記を確認してきました。
この国の漢字表記は、大方の方が「どこかで見た」と思うモノではなかったでしょうか。
じっと眺めて、漢字の読みを静かにつなげていくと「おお、フランスになるような」漢字でしたね。
この表記、中国では広東、上海で読みが変わっているのは面白かったです。中国は国土が広いから、そこかしこで発音が変わるんですな!
※思えば、国名の漢字も増えてきましたよ
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