ドイツの漢字表記は?これも当て字で眺めればストンと了解できる
国名の漢字シリーズ、フランスに続き、今回の対象国もヨーロッパの大国です。
以前は東西に分かれていましたが、現在は、ベルリンの壁が壊されて統一され、強力な国になっていますね。
ライン川とか、えーと、観光地はどこなんだろ。パッと出せません!
スミマセン!観光地は出せませんが、「ベルリンの壁」で皆さん分かりますよね。その国の名は「ドイツ」です。
ドイツの漢字はどう書くのか?当然存在していますが、フランスやイタリアほど有名ではないかもしれませんな。
それでは、いつもやっている通り、そのドイツの漢字表記、由来、そして漢字一文字なら何になるのかを確認していきましょう。
どうか、ご一緒にご覧になってくださいね。
ドイツを漢字で書くと?
ドイツを漢字で書くとどうなるか見てみましょう。
ドイツを漢字で書くと?
独逸
ドイツ連邦共和国、通称ドイツは、中央ヨーロッパおよび広義の西ヨーロッパに位置する連邦共和制国家で、首都はベルリンで人口が最大の都市です。
国境を接する隣国は、北がデンマーク、東がポーランド、東南がチェコとオーストリア、南がスイス、西がフランスとベネルクス三国(ベルギー、オランダ、ルクセンブルク)。
うち、フランスの漢字について記事にしていますね。
漢字表記と読み方
それぞれの漢字を見ていきます。
独逸を構成する漢字
独 音)ドク 訓)ひと・り
(日本語だけの意味・用法)「独逸(ドイツ)」の略。
逸 音)イツ 訓)はし・る のが・れる
するりと抜け去る
この漢字の音読みを順につなげてみます!
「ドク」+「イツ」⇒「ド」+「イツ」⇒「ドイツ」
おお--!独(ドク)の「ク」を無視すると「ドイツ」になりました!
漢字の由来は?
上で見たように、この「独逸」を並べて読んでみると、「ド(ク)イツ」と読めるじゃないですか!
そうです。由来は単純だったんですよ!
漢字の由来は?
独逸は当て字なんです!
独(ド)逸(イツ)!上述の読みで合っています!
他にも、「独乙」なんてのがあるそうです。
英語の"Germany(ジャーマニー)"なのに、なぜ、ドイツになったのかというと、次のような話があるんです。
ドイツ語で"Deutschland(ドイチュラント)"、お隣のオランダ語では"Duitsland(ドイツラント)"で、江戸時代、オランダとの付き合いが密だった日本は、、そこから「独逸」に当てられるようになったそうです。
雑誌や書籍も、この当て字が使われています。
- ドイツの国名として日本人が使う獣へんの漢字(「白川研究所便り」2008年3月30日4P)
- 白耳義(ベルギー)、和蘭(オランダ)、独逸(ドイツ)、伊太利(イタリー)の諸国を(井上ひさし「私家版 日本語文法」1981)
ドイツ国籍の漢字研究者クリストフ・シュミッツさんは、漢字の奥深さを西洋の人にも伝いたいという思いから、12年がかりで漢字辞典の英訳版を自費出版した方です。
この方が、「ドイツ」の「独」に対して嫌悪を隠しません。
母国ドイツの当て字「独」に対し、「自分でも絶対に書きたくない気持ち」と、ケモノ偏が使われていることに歴史的差別視への違和感があるといっています。
なお、お隣、中国語では、「徳国(ドアゴア)」と「徳」を使います。
漢字一文字で表わすと
さて、この章では、1文字の漢字で国の表記する文字を見ていきます。ドイツは当然、次の文字になります。
ドイツの漢字一文字は?
ドイツを漢字一文字で「独」となります。
いつものように、上述した「独逸」の頭の漢字ですね。
次の章では、世界の国々ではドイツを何と呼んでいるのか見てみます。
世界での表記
ドイツを世界の国々ではどう表記して、どう発音するのか見てみましょう。
言語 | スペル | 発音 |
---|---|---|
英語 | Germany | ジャーマニー |
ドイツ語 | Deutschland | ドッチランド |
オランダ語 | Duitsland | ドイツラン |
フランス語 | Allemagne | アルマニ |
イタリア語 | Germania | ジェルマニア |
スペイン語 | Alemania | アレマニア |
ポルトガル語 | Alemanha | アレマニア |
スウェーデン語 | Tyskland | ティスクラン |
ノルウェー語 | Tyskland | ティスクラン |
中国語(繁体) | 德國 | デゴア |
中国語(簡体) | 德国 | ドアゴア |
ロシア語 | Германия | ゲルマニア |
ヨーロッパ各国のスペルを見ると、今回もいくつかのグループに分かれました。それぞれ、A,D,G,Tで始まる語があり、それに見合った発音です。
中国語は繁体、簡体で2文字目が微妙に違っています。発音も、それぞれ異なっています。
ロシア語のスペルは相変わらず孤高の道を行ってます。発音はイタリア語に近い音でした。
最後に
ドイツの漢字表記を確認してきました。
この国の漢字、私にとって、フランスやイギリスの漢字ほど見ていない気がします。
示された文字を見て「ああ、なるほど!」と思いました。
この漢字音読みをつなげていけば自然とドイツになるような漢字でしたね。
本文中に入れてありますが、ドイツの漢字研究家の方が、「独」の獣へんが気に入らないと仰ってます!当て字なので、どうという気もないのですが、当時は差別意識があったようなこともあったようです。
※思えば、国名の漢字も増えてきましたよ
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません