てへんに島で搗を総特集【読み方から意味・名前での使われ方まで】
実は見慣れない漢字を見てみましたので、それを今回の題材にします。
見かけたのは、「玄米をついて白くすること」が意味の「搗精」というものです。
この先頭の漢字である「搗」なんですが、てへんに島という構成です。見れば言われなくてもわかりますね。
この漢字、簡単そうですが見かけたことがありません。何と読むのでしょうか。
ということで、このてへんに島と書く「搗」について、読み方から意味・書き順、そして、名前での使われ方まで総特集していきます。
どうか、よろしくお付き合い下さい。
てへんに島で「搗」!漢字の読み方や全体像をまずはチェック
最初に、てへんに島と書く漢字「搗」の意味と読み方を明確にしましょう。
てへんに島と書く漢字「搗」の読み方と意味
搗
画数 :13画
音訓:トウ つ・く う・つ
意味
①{動詞}つ・く。すみからすみまで、うすや器の中で、もち米や泥をついてこねる。②{動詞}う・つ。布地につやをだすために砧(キヌタ)にのせて布をうつ。③「搗乱(トウラン)」とは、こね回して悶着(モンチャク)を起こすこと。
日本語だけの意味・用法
(訓読み)つ・き
参考:上級漢和辞典 漢字源 学研
「搗」の音読みは「トウ」で、訓読みは「つ・く」「う・つ」の2つです。
意味①では、同義語に「搯」・「擣」があります。
意味②では、同義語に①と同じ「擣」がありますね。「搗衣=衣を搗つ」という言葉があります。
冒頭の「搗精」は「とうせい」と読むんですね。意味の「玄米をついて白くすること」の「つく」は「搗く」と書けるんですね。
「もちつき」を広辞苑で見たら、漢字表記が「餅搗き」となっていました。今まで「餅つき」の「つき」にこの漢字を使うことに全然気づきませんでした!
この漢字には「姓のひとつ」という意がありませんので。「搗」さんはいないんです。
この漢字の書き順を見てみましょうか。
この漢字の書き順は、てへんに島を順に書きます。書き順を間違えることはありませんよね。
もっと詳しく知ろう!搗の漢字としての由来や成り立ち
搗=「島(トウ)+手(て)」(形声)です。
形声とは、漢字の六書(リクショ)の一つ。発音を表す文字と、意味を表す文字とを組み合わせて、新しい文字を作る方法。
「器の中で全部に行き渡ってたたいてこねること」を示しているんだそうです。
同系列の漢字は次の3つです。
- 周(シュウ)(全部に行き渡る)
- 掏(トウ)(まんべんなくこねる)
- 稲(トウ)(こねるもち米)
鋳(チュウ)(金属を溶かして型に流し込み、器物を作る)とも近い漢字とのことです。
参考:上級漢和辞典 漢字源 学研
搗のつく言葉
この章では、搗のつく言葉をみていきたいと思います。
搗のつく言葉 | 読み | 意味 |
---|---|---|
搗乱 | トウラン | こね回して悶着(モンチャク)を起こすこと。 |
搗臼 | つきうす | 臼の一種。木または石でつくり、円筒状の上部をくって、その中に穀物などを入れて杵でつくもの。 |
搗杵 | つきぎね | 米などを、搗く杵。かちぎね。 |
搗米 | つきごめ | ついて白くした米。精白米。 |
舂屋・搗屋 | つきや | ①米つきを業とする家・人。精米屋。②穀物を精製する場所または小舎。 |
搗精 | とうせい | 玄米を搗ついて白くすること。 |
漢和辞典からは一つしかなかったので、あとは国語辞典から拝借しました。
ただ、これだけ熟語があっても、知っている言葉がないとは、ちょっと悲しいですな。
そもそも、この「搗」って、普段使わないですね。
次の章では、「搗」を名前に使う場合のポイントを簡単に述べておきます。
名前に使われる際のポイントは
てへんに島と書く漢字「搗」は人名に使えない漢字です!
そこで、「搗」という一文字の名字を探しましたが空振りでした。「搗」に別の漢字を付けた名字はいくつか存在しましたので、そちらを掲載します。
【名字】餅搗
【読み】もちづき
【全国順位】 73,427位
【全国人数】 およそ10人
参考資料 名字由来net
餅搗さんは、なんと「もちづき」と読むのですね。「搗」を「づき」と読むのは、日本語の訓読みにある「つ・き」に濁点を付けたモノですかね。
全国順位が73,427位で、全国人数が およそ10人の少数民族ですよ。都道府県別に、どの位の人数がいるか見てみます。
静岡県と茨城県に、少数ずつ、住んでいらっしゃるようです。
他にも、「搗」に別の漢字を付けた名字があります。
鐘搗(かねつき)、地搗(ちづき)、搗頭(つきがしら)、搗本(つきもと)、搗井(つくい)
こちらも、読みは、「つき」「づき」「つく」です。「つき」「づき」は、上述の日本語の訓読み、「つく」は訓読みにあった読みです。
最後に
てへんに島と書く漢字「搗」の読み方と意味等について総特集しました。
この漢字には、もち米等を「つく」や布を「うつ」意味がありました。
私は「つく」が、この漢字を使うとは初めて知りました。
この「搗」を使用した言葉がたくさんありましたが、またまた、知識不足を露呈してしまい残念ですな(涙)。
名付けに使えない漢字でしたが、名字には複数ありました。
※気づけばてへんの記事も増えてきました
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