オーストリアの漢字は4種類!よく似た表記の由来は皆同じだった
今回の漢字表記を探る国ですが、再び、ヨーロッパに飛びます。
ヨーロッパの内陸の国で、首都は音楽で有名であるというイメージがある国ですな。
うーむ、私では他に観光地を見出せませんなあ。
永世中立国はスイスしか知りませんでしたが、調べてみたら、この国もそうなんですよ。その国の名前は「オーストリア」です。
「オーストラリア」かた「ラ」を除いた国ですが、漢字表記は全く違います。
それでは、シリーズでやっているように、オーストリアの漢字表記と、その由来、そして漢字一文字なら何になるのかを追いかけていきます。
さあ、その内容をご覧ください。
オーストリアを漢字で書くと?
オーストリアを漢字で書くとどうなるか見てみましょう。
オーストリアの漢字表記は
「オーストリア」を漢字で書くと、複数の表記が見つかりました。
墺太利・墺地利・澳太利・澳地利
上記に示す、代表的な4つの表記が見つかったんですけど、現在、どれが正解か図りかねており、混乱してます。
オーストリア共和国、通称オーストリアは、中央ヨーロッパに位置する連邦共和制国家で、首都はウィーンです。
内陸国なので、全ての方角に国境が存在します。
国境を接しているのは、北にドイツとチェコ、西側はリヒテンシュタイン及びスイスに、南はイタリアとスロベニア、東はハンガリーとスロバキアに隣接しています。
基本的には中欧とされますが、歴史的にみると、西欧や東欧に分類されたことがあります。
漢字表記についての詳細
それぞれの漢字は次の通りでした。
- 墺太利
- 墺地利
- 澳太利
- 澳地利
さて、これらの漢字表記を調べていたんですが、国語辞典と漢和辞典で指定している表記が分かれるんですよ!
辞典 | 墺太利 | 墺地利 | 澳太利 | 澳地利 |
---|---|---|---|---|
国語辞典 | ○ | |||
漢和辞典 | ○ | ○ | ||
wiki オーストリア | ○ | ○ |
上記の一覧に示したように、国語辞典(広辞苑、大辞林、大辞泉、日本国語大辞典、学研国語大辞典)では、「墺太利」を、上級漢和辞典 漢字源では、「墺地利」「澳太利」を、wiki オーストリアでは「墺太利」「澳地利」を挙げているんですよ。
ネットを見ても、「墺太利」「墺地利」「澳地利」と言っているのが多く見受けられます。その中で、「澳太利」が少数意見のような気がしますね。
ちなみに、パソコンではオーストリア変換で「墺太利」となり、国語辞典側に分がありました。スマホでは、オーストリアと入力すると、候補に「墺太利」と「墺地利」が出て来ます。
各漢字の読み方
この章では、この4つの表記(再掲します)について、使われている漢字を見ていこうと思います。
- 墺太利
- 墺地利
- 澳太利
- 澳地利
これらをよく見ると、頭一文字が「墺」か「澳」、2,3文字が「太利」か「地利」なんですね。そして、最後の「利」は皆同じです。
ここから、使用されている文字は、「墺」「澳」「太」「地」「利」の5文字であることが分かります。
そこで、これら5文字の漢字を確認しましょう。
オーストリアを構成する5つの漢字
墺 音)オウ 訓)おか
(日本語だけの意味・用法)(難読)「墺地利(オーストリア)」
澳 音)オウ 訓)ふか・い
(日本語だけの意味・用法)(難読)「澳太利(オーストリア)」
太 音)タイ 訓)ふと・い
たっぷりとふくれているさま。ゆたかであるさま。
地 音)チ 訓)つち
広々とのびた大地。
利 音)リ 訓)とし
すらりと刃が通って、鋭いさま。
「墺」「澳」の先頭一文字は「オウ」と読めますので、漢字表記の幸先は良い漢字ですね。
「太」「地」「利」は個別に読んでも意味をなさないのですが、「太利」「地利」で、何らかの意味を持つでしょうか?
「太利」という文字は、「伊太利(イタリア)」の「タリア」でも使われている表記です。頭の「オウ」とつなげて「オウタリア」となり、ちょっと「オーストリア」に近くなった感がありますね。
「地利」は、「太利」を真似ると「チリア」になり、頭の「オウ」とつなげて「オウチリア」となり、こちらも、「オーストリア」と無理やり読めないこともないですか?
漢字の由来は?
うーむ、今やってきたように、この漢字3文字だと「オウ・・リア」までは行きました。
この表記の由来は、音を漢字に当てはめたそうなんです。
ドイツ(独逸)やフランス(仏蘭西)などと同じ系列なんですな。
フムフム、昔、外国語に漢字を当てた人は、どんなルールを基に決めていったんですかね。そのルールって残っていないのでしょうか。
それが残ってると、いろいろと議論が出来て面白そうですよね。
漢字一文字で表わすと
国を現わす1文字の漢字は何でしょうか。
オーストリア漢字一文字は?
オーストリアを一文字で表わすと「墺」となります。
先程、オーストリアを表す漢字を4つ紹介しました。
- 墺太利
- 墺地利
- 澳太利
- 澳地利
この内、「墺太利」「墺地利」の頭1文字を採用しているわけです。「澳太利」「澳地利」は「澳門(マカオ)」でも使われてるから採用しなかったんでしょうか?
この辺は明らかにするのは難しそうですね。
最後の章では、「オーストリア」は世界の国々で、どう呼ばれているかを確認します。
世界での表記
世界の国々で、オーストリアを、どう表記して、どう発音するのか見てみましょう。
言語 | スペル | 発音 |
---|---|---|
英語 | Austria | オーストリア |
ドイツ語 | Österreich | オーストライシ |
オランダ語 | Oostenrijk | オーストライキ |
フランス語 | L’Autriche | ルーティシ |
イタリア語 | Austria | オーストリア |
スペイン語 | Austria | オーストリア |
ポルトガル語 | Áustria | オーストリア |
スウェーデン語 | Österrike | オストリイケ |
ノルウェー語 | Østerrike | オーストリーケ |
中国語(繁体) | 奧地利 | オーディーリ |
中国語(簡体) | 奥地利 | オーディーリ |
ロシア語 | Австрия | オーストリア |
英語とヨーロッパの各国語のスペルは、「Aで始まる」、「Oで始まる」、「それ以外(フランス語)」の3つに分かれました。発音も、それぞれのグループで似ていますね。
中国語は繁体、簡体はよく似ていますが、繁体は「奥」の米の上に「ノ」が付いています。発音はほとんど同じでした。
ロシア語は、特異なスペルは変わりませんが、発音は「オーストリア」でしたよ。
最後に
「オーストリア」の漢字表記を見てきました。
複数の漢字表記が見つかったんですが、国語辞書と漢字辞書で指定する漢字表記が割れました。
由来は、音を漢字に当てたいわゆる当て字ですが、どうやったら、漢字表記が「オーストリア」になるのか、いまいち理解できません!
漢字糸文字の表記は、つちへんの「墺」に軍配が上がりました。
※国名の漢字も増えてきました
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