てへんに歩くで捗!読み方から意味・名前での使われ方まで総特集
現役の頃は、進みの悪いプロジェクトには頭を悩ませたものです。
進捗の悪い原因は、それこそ星の数ほど?あります。
おっと、ここで、「進捗」の2番目の漢字に目が行きました。
この「捗」という漢字は、てへんに歩くで構成されている漢字ですね。
見つけたからには記事にしましょう。
てへんに歩くと書いた「捗」について、読み方から意味・書き順、そして、可能かわかりませんが名前及び苗字での使われ方まで総特集していきます。
どうか、ご一緒に内容をご覧になってください。
てへんに歩くで捗!漢字の読み方や全体像をまずはチェック
最初に、捗の意味と読み方や全体像をチェックしましょう。
捗の読み方と意味
捗
画数:10画
音訓:チョク(日本語だけ)はかど・る
意味
{動詞}一歩一歩、仕事を処理する。
日本語だけの意味・用法
はかど・る。仕事がよく進行する。
(訓読み)はか
参考:上級漢和辞典 漢字源 学研
よく見るとわかるんですが、「捗」の「つくり」は「歩」から「丶」をとったものです。「てへんに歩」と書く漢字は存在しますが「捗」の異体字なんです。
異体字とは、漢字の字体のうち標準字体以外のものを指します。
異体字についての詳細は、「ごんべんに東」の記事をご覧ください。
60爺のパソコン上では、この異体字は表示できませんでした。
LibreOfficeのWriterでは、フォントを変えることで、異体字の「てへんに歩く」を表示できました。
左が異体字で右が標準字体の「捗」ですね。
意味は「一歩一歩、仕事を処理する」という動詞です。
「姓の一つ」という意味がないので、「捗」さんは存在しません!
日本語の意味に、「はか・どる。仕事がよく進行する。」があります。
現役を思い出すと、こういうこと(仕事がよく進行する)は少なかったなとため息が出ますね。
冒頭で言った「進捗(シンチョク)」と「仕事が捗る」が例として出ています。
では、この漢字の書き順を見てみましょうか。標準字体の書き順です。
こちらは、てへんと「歩」から「丶」をとったものを順に書きます。
もっと詳しく知ろう!捗の漢字としての由来や成り立ち
解字は標準字体「捗」のモノです。
捗=「陟(チョク 登る)の略体」+「手(て)」(形声)。
引用 上級漢和辞典 漢字源 学研
形声とは、漢字の六書(リクショ)の一つ。発音を表す文字と、意味を表す文字とを組み合わせて、新しい文字を作る方法。
陟は「阜(おか)+歩(左足と右足を踏みしめる)」で一歩一歩と「おか」を登ることを表しています。
ここから、捗は仕事が一歩一歩とうえに進むことを示すんですね。
次の項では、標準字体の「捗」のつく言葉をみていきます。
捗のつく言葉
それでは、捗のつく言葉をみていきたいと思います。
捗のつく言葉 | 読み | 意味 |
---|---|---|
捗る | はかどる | 物事が順調に、また、能率よく進む。はかがいく。 |
捗捗しい | はかばかしい | 物事が順調に進んでいくさま。また、望みどおりの方向へ進んでいくさま。 |
進捗 | しんちょく | 物事が進み、はかどること。 |
参考:明鏡国語辞典
漢和辞典でなく、国語辞典から引っ張りました。
「捗々しい」は、初めて聞く言葉ですね。難読です。
進捗とは、今さらながら「物事が進み、はかどること。」なんですな。現役時代「進捗を取る」なんて使ってましたが、今、思うとなんのこっちゃですね^^;
次の章では、「捗」を使った名前及び苗字での使われ方をみておきます。
名前及び苗字での使われ方は
この「捗」ですが、常用漢字ですので、名前に使うことは可能です。
読みが「ちょく」と「はかど・る」では、名付けには難しいと感じます。
実際、ネット上で見つけた名前は、「捗」を「ホ」と読ませる当て字的な使い方をしています。
キラキラネームになると思われる名前は除いていますので、「捗」の付いた名付けは諦めます。
そこで、名字を探してみましょう。
一文字の「捗」さんはいるでしょうか。残念、見つかりませんね。
そして、「捗」に別の漢字を付けた名字も存在しないようです。
つくりに「歩」の入る漢字
このまま章を終わるのもなんですから、捗と同じように、つくりに歩のある漢字を探してみます。
てへんの他に、つくりに「歩」が入る漢字を一覧にして示します。
漢字と主な読み | 部首 | 主な意味 |
---|---|---|
捗(ちょく はかどる) | 扌(てへん) | (日本)はかどる。仕事がはやく進む。 |
渉(ショウ わたる) | 氵(さんずい) | わたる。川を歩いて渡る。水中を歩いて渡る。 |
頻(ヒン しき) | 頁(おおがい) | しきりに。たびたび。しばしば。 |
瀕(ヒン せまる) | 氵(さんずい) | せまる。近づく。差し迫る。 |
蘋(ヒン うきくさ) | 艸(くさかんむり) | 水面にうかび生える草の総称。 |
「てへん」の他に、「さんずいに歩く」の「渉」と「おおがいに歩く」の「頻」の漢字がありました。
「さんずいに歩く」の意は、そのままずばりの、「川を歩いて渡る情景」を示す「渉」です。
この漢字については、以下の記事をアップしていますんで、よろしければ、ご覧くださいませ。
「頻」は、「頻度(繰り返される度合い)」や「頻出(しきりに現れたり、起こったりすること)」に使用される漢字です。
下の二つは、「頻」に「さんずい」と「くさかんむり」を付けた漢字ですな。
瀕には「瀕死(いまにも死にそうであること)」なんて言葉が思い浮かびます。
最後の「蘋」って、あまり見かけない漢字ですな。
最後に
てへんに歩くの「捗」をみてきました。「進捗」という言葉は、現役時代に散々お世話になったというか、悩まされた言葉でした。
今、思うと、その意味を知らずに「進捗を取る」なんて恥ずかしい言い方をしていましたが…。
ですが、実際の「てへんに歩く」の漢字は、「捗」の異体字だったんですよ。標準字体の「捗」のつくりは「歩」でなかう、「歩」から「丶」をとったものだったんですネ。
言葉は国語辞典を当たって何とかできましたが、名前も苗字も紹介できませんでした。
※気づけば「てへんの漢字の」記事も増えてきました
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