一十百千万…数字の単位一覧表!由来・覚え方までガッツリ特集するよ
数の単位って、普段、何も考えずに使用していますが、その種類ってどの位あるのでしょうか。
一十百千万、この続きは、10万、100万、1000万まで行き、億となります。
同様に10億,100億,1000億から兆という単位になり、さらに同様に大きくなり、京(けい)になるまでは知っています。
さらに大きくなりますが、1000京の上は・・・?
そこで、この記事では、一十百千万…ときて、それ以上の数字の単位を一覧表にして、分かる限り調べ尽くそうというモノで、由来・覚え方までガッツリ特集します。
どうか、ご一緒に最後まで、ご覧になってください。
単位を伝える
それでは、早々に、一十百千万…の続きである「数字の単位一覧表」をご紹介しましょう。
どうですか、万の上は、億、兆、京、垓、𥝱(秭)…と続いていきます。
京の上にも、延々と単位が続き、さらには、1桁の単位名から難しい名前の単位名に変わっていくんです。
万より大きい数字を表す方法はいくつかあるんですが、上記の方法は、中数(万進法)と言います。
千万の次を億とし、十億(109)、百億(1010)と続けていく方法が考案された。これを中数(ちゅうすう)という。・・・・・・万倍ごと、すなわち万万を億、万億を兆(1012)とする万進(まんしん、万進法(まんしんほう))に移行した。
引用 wiki命数法
大数の歴史を、上記の「命数法|ウィキペディア」を基に見ておきましょう。
- 中国(後漢)
- 算術書徐岳『数術記遺(中国語版)』及び北周の甄鸞『五経算術(中国語版)』に大数の単位が記載
・単位は「載」まで
・「𥝱」は「秭」だった
- 中国(元)
- 朱世傑による算学啓蒙
・「極」以上の単位が加わる
・「無量大数」ではなく「無量数」だった
- 日本(1627年⇒寛永4年)
- 『塵劫記』の初版
・初めて大きな数が登場
・大数の表し方に混乱が見られた
- 日本(1631年⇒寛永8年)
- 『塵劫記』の当年版
・不可思議の上の単位が無量大数となる
・大数の表し方に混乱が残る
- 日本(1634年⇒寛永11年)
- 『塵劫記』の当年版
・全ての単位が万進に統一
さて、ここからは、上記の一覧について、追加の説明を加えておきます。
「10のx乗」とは
上記一覧表にある10xは「10のx乗」と読みます。
これは、「xの数だけ1の後に0がついた数字」のことを示しています。文章だけだとわかりにくいですので、以下に、いくつか例を出しておきます。
- 百:102 ⇒1の後に0が2 ⇒ 100
- 億:108 ⇒1の後に0が8 ⇒ 100,000,000
- 兆:1012 ⇒1の後に0が12 ⇒ 1,000,000,000,000
例を見ると簡単に理解できますね。
ですから、無量大数は、数字で表わすと1の後ろに0が68個ついた次の数字のことです。
【無量大数】1068
100,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000
とんでもない数だということがお分かりになりましたか。
桁数名の雑学
上述しましたが、単位名は、ある桁までは漢字一文字ですが、ある桁を境にガラッと様相が変わります。
「極(ごく)1048」までは、漢字一文字の桁数名でしたが、その上の桁からは、桁数名が3文字以上の特異な名称になります。
恒河沙(ごうがしゃ)、阿僧祇(あそうぎ)、那由他(なゆた)、不可思議(ふかしぎ)、無量大数(むりょうたいすう)という桁数名となるんです。
これらは、一覧にもありますように、仏教に由来する名称です。
京(けい)ですが、いくつを示すかは時代や地域により異なり、現在においては、日本・台湾・韓国では 1016 を示し、中国大陸では用いられていないようです。
由来等を見ていただくとわかりますが、穣(じょう)、溝(こう)、澗(かん)、 正(せい)の4つの単位については、数字の単位の意味を見つけることは出来ませんでした。
「那由他」に関しては、「那由多」という表記も見られますが、その違いは、単なる表記の違いのみと思われます。
ネットでざっと見たんですが、「那由他」の表記が圧倒的に多いように感じられました。
また、「那由多」は男の子の名付けで使われる場合があるようです。スケールの大きい子になってほしいという願いを込めるんですかね?
この名前を持った方なんですが、福崎那由他(俳優)、三木那由他(哲学者:女性)がいますね。
無量台数の先
仏教の経典である「華厳経」には無量大数より大きな単位を定義しているそうです。
矜羯羅(こんがら)、阿伽羅(あから)、最勝(さいしょう)、摩婆羅(まばら)、阿婆羅(あばら)、多婆羅(たばら)、界分(かいぶん)、普摩(ふま)、禰摩(ねま)、阿婆鈐(あばけん)、弥伽婆(みかば)、毘攞伽(びらか)、毘伽婆(びかば)、僧羯邏摩(そうがらま)、毘薩羅(びさら)、毘贍婆(びせんば)、毘盛伽(びじょうが)、毘素陀(びすだ)、毘婆訶(びばか)、毘薄底(びばてい)、毘佉擔(びきゃたん)、称量(しょうりょう)、一持(いちじ)、異路(いろ)、顛倒(てんどう)、三末耶(さんまや)、毘睹羅(びとら)、奚婆羅(けいばら)、伺察(しさつ)、周広(しゅうこう)、高出(こうしゅつ)、最妙(さいみょう)、泥羅婆(ないらば)、訶理婆(かりば)、一動(いちどう)、訶理蒲(かりぼ)、訶理三(かりさん)、奚魯伽(けいろか)、達攞歩陀(たつらほだ)、訶魯那(かろな)、摩魯陀(まろだ)、懺慕陀(ざんぼだ)、瑿攞陀(えいらだ)、摩魯摩(まろま)、調伏(ちょうぶく)、離憍慢(りきょうまん)、不動(ふどう)、極量(ごくりょう)、阿麼怛羅(あまたら)、勃麼怛羅(ぼまたら)、伽麼怛羅(がまたら)、那麼怛羅(なまたら)、奚麼怛羅(けいまたら)、鞞麼怛羅(べいまたら)、鉢羅麼怛羅(はらまたら)、尸婆麼怛羅(しばまたら)、翳羅(えいら)、薜羅(べいら)、諦羅(たいら)、偈羅(げら)、窣歩羅(そほら)、泥羅(ないら)、計羅(けいら)、細羅(さいら)、睥羅(へいら)、謎羅(めいら)、娑攞荼(しゃらだ)、謎魯陀(めいろだ)、契魯陀(けいろだ)、摩睹羅(まとら)、娑母羅(しゃもら)、阿野娑(あやしゃ)、迦麼羅(かまら)、摩伽婆(まかば)、阿怛羅(あたら)、醯魯耶(けいろや)、薜魯婆(べいろば)、羯羅波(からは)、訶婆婆(かばば)、毘婆羅(びばら)、那婆羅(なばら)、摩攞羅(まらら)、娑婆羅(しゃばら)、迷攞普(めいらふ)、者麼羅(しゃまら)、駄麼羅(だまら)、鉢攞麼陀(はらまだ)、毘迦摩(びかま)、烏波跋多(うはばた)、演説(えんぜつ)、無尽(むじん)、出生(しゅっしょう)、無我(むが)、阿畔多(あばんた)、青蓮華(しょうれんげ)、鉢頭摩(はどま)、僧祇(そうぎ)、趣(しゅ)、至(し)、阿僧祇(あそうぎ)、阿僧祇転(あそうぎてん)、無量(むりょう)、無量転(むりょうてん)、無辺(むへん)、無辺転(むへんてん)、無等(むとう)、無等転(むとうてん)、不可数(ふかすう)、不可数転(ふかすうてん)、不可称(ふかしょう)、不可称転(ふかしょうてん)、不可思(ふかし)、不可思転(ふかしてん)、不可量(ふかりょう)、不可量転(ふかりょうてん)、不可説(ふかせつ)、不可説転(ふかせつてん)、不可説不可説(ふかせつふかせつ)、不可説不可説転(ふかせつふかせつてん)
数の単位
無量大数の先にも、とんでもない数の桁がありました!
最初の「矜羯羅(こんがら)」が「10の112乗」で、2番目の「阿伽羅(あから)」が倍の「10の224乗」となります。
3番目の「最勝(さいしょう)」が、さらに倍の「10の448乗」となり、倍々で乗の部分が増えていきます。
とても書き表せない数字になっちゃうんですなあ!
すると、最後の「不可説不可説転(ふかせつふかせつてん)」では、「10の37,218,383,881,977,644,441,306,597,687,849,648,128乗」になるんですよ。
数字の単位一覧表の覚え方
さて、あくまで雑学になってしまいますが、この「数字の単位一覧表」の覚え方についてみて参ります。
味気ない数字の並びなので、ぶつぶつ言いながら覚えるのもいいんですが、なかなか大変だと思います。
そこで、歌やリズムにのせて覚えていくのが一番かなと。
こんなのがありました。
- アルプス一万尺の替え歌
- 1から無量大数まで覚えよう♪数の単位の歌で君も億万兆の知識
- ゆず「いろとりどり」
それでは順に、その覚え方をみて行きましょう。
アルプス一万尺の替え歌
トップは、アルプス一万尺の替え歌です。
これ、一番覚えやすい気がします。
アルプス一万弱知らない人いないだろうし、是非、この際覚えちゃいましょう。
1から無量大数まで覚えよう♪数の単位の歌で君も億万兆の知識
タイトルが長いんですが、こいつもいいですね。
リズムに乗って覚えちゃいましょう。
ゆず「いろとりどり」
最後は、ゆず「いろとりどり」から、これもリズムに乗ればいいですよ~。
1:05位から「一二三四五六七八九十百千万…」と単位をテンポのよい音楽に乗せて歌っています。
これで覚えると非常に覚えやすいです!
ですが、残念なことに、この歌では単位の一つ「溝(こう)」が何故か抜けているんです。
記事を終わる前に、外国語での数の数え方について確認します。
英語での数の数え方
西洋の数の数え方にも、long scaleとshort scaleと2つの命数法があります。
英語圏ではshort scaleが採用されているので、ここでは、そちらでの名称を紹介しますね。
単位名 | 10x | スペル | 読み |
---|---|---|---|
一 | 100 | one | ワン |
千 | 103 | thousand | サウザンド |
百万 | 106 | million | ミリオン |
十億 | 109 | billion | ビリオン |
一兆 | 1012 | trillion | トリリオン |
千兆 | 1015 | quadrillion | クアドリリオン |
百京 | 1018 | quintillion | クインティリオン |
十垓 | 1021 | sextillion | セクトリオン |
一𥝱 | 1024 | septillion | セプトリオン |
千𥝱 | 1027 | octillion | オクトリオン |
百穣 | 1030 | nonillion | ノノイオン |
十溝 | 1033 | decillion | デシリオン |
一澗 | 1036 | undecillion | アンデシリオン |
千澗 | 1039 | duodecillion | デューデシオリオン |
百正 | 1042 | tredecillion | トリデシオリオン |
十載 | 1045 | quattuordecillion | クアトロデシオリオン |
一極 | 1048 | quindecillion | クインデシオリオン |
千極 | 1051 | sexdecillion | セクデシオリオン |
切りがないので、50乗を越えた時点でやめます。
英語の表現は、ある言葉(たとえばmillion)に、ラテン語に由来する倍数接頭辞『bi-(バイ)は2を、tri-(トライ)は3を、quadr-(クアドラ)は4を、quint-(クイント)は5』を付けて行います。
見ていて、日本語のような変化を楽しむことが出来ないですよね。日本語は表意文字、英語は表音文字だからでしょう。
そうそう。英語は、3桁ごとに呼び名が変わるので、横並びの数字を見ても分かりやすいですよ。
- 一 1 one ワン
- 千 1,000 thousand サウザンド
- 百万 1,000,000 million ミリオン
- 十億 1,000,000,000 billion ビリオン
- 一兆 1,000,000,000,000 trillion トリリオン
最後に
一十百千万…の続きは何だっけから始まって、数の単位を突っ込んで調べてみました。
10の68乗まで、それぞれ個性的な名称が付いていましたね。10の52乗からは、仏教に由来する3桁以上の名称となり、さすが日本語凄いなと思いました。
で、せっかくですので、この桁数を覚えるにはどうしたらいいかと探して、歌を使って覚える方法に辿り着きました。
皆さんも、自分に合った歌で覚えてみたら面白いと思いますよ。
英語の単位はあんまりおもしろくなかったな~。
※小さい数の記事も書いてます。
※雑談の部屋は物凄い大所帯です
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