糸へんに由で紬!読み方から意味・名前での使われ方まで総特集
現在進行中の竜王戦ですが、タイトル戦の棋士は、基本、和服姿で対局します。そこから、高級和服が連想され、「大島紬」が頭に浮かびました。
鹿児島県奄美大島が発祥の絹織物で、結城紬と並ぶ高級紬の代表ということです。
この「大島紬」「結城紬」にある「紬」ですが、糸へんに由で構成される漢字ですね。
糸へんの漢字はシリーズ化になったし、そこそこの数の記事を書いてます。
それでは、この糸へんに由と書く「紬」について、読み方から意味・書き順、そして、名前での使われ方まで総特集します。
ご一緒に、内容をご覧下さいませ。
糸へんに由で紬!漢字の読み方や全体像をまずはチェック
最初に、糸へんに由で紬の意味と読み方を明確にしましょう。
糸へんに由で紬の読み方と意味
紬
画数 :11画
音訓:チュウ つむぎ ひ・く(日本語だけ)ひもと・く
意味
①{名詞}つむぎ。節のある太い絹糸で織り、糸めを抜き出したように見せる布。つむぎおり。また、広く絹織物。②{動詞}ひ・く。繭から糸をひきだす。転じて、物事の糸口を見つけて、たぐり出す。
日本語だけの意味・用法
(訓読み)ひもと・く
(名付)つむぎ
参考:上級漢和辞典 漢字源 学研
「紬」の音読みは「チュウ」で、訓読み「つむぎ」「ひ・く」です。日本語だけの訓読みに「ひもと・く」があります。
※「ひもと・く」を国語辞典で引きましたが、「紬く」は載っていませんねエ…。
意味は、名詞の「つむぎ」と動詞の「ひ・く」です。動詞の類義語に「抽」があります。
「姓の一つ」という意味がないため、この漢字の姓はないんですね。
この漢字の書き順を見てみましょうか。
この漢字の書き順は、糸に由を順に書きます。どちらも簡単な漢字で書き順に問題はありませんね。
もっと詳しく知ろう!紬の漢字としての由来や成り立ち
紬=「由(ユウ 抜け出る・抜き出す)+糸(いと)」(形声)です。
形声とは、漢字の六書(リクショ)の一つ。発音を表す文字と、意味を表す文字とを組み合わせて、新しい文字を作る方法。
蚕の繭から糸をひき出して、それで織った布を示します。
同源語に「紬」「由」「抽」「油」「秞」があります。
紬のつく言葉
この章では、紬のつく言葉をみていきたいと思います。
紬のつく言葉 | 読み | 意味 |
---|---|---|
紬繹 | チュウエキ | 糸口をみつけて問題点などを次々とひき出す。 |
紬績 | チュウセキ | {紬緝(チュウシュウ)}糸をつむぐ。▽「績」はつむぐ。 |
2つのしかありませんな。
紬績は広辞苑のみに載っていました。
日本語では、「絹紬(けんちゅう):経緯(たてよこ)に柞蚕糸(さくさんし)を用いて織った織物」なんて言葉があります。
次の章では、「紬」を名前に使う場合のポイントを簡単に述べておきます。
名前に使われる際のポイントは
糸へんに旬と書く漢字「紬」は人名漢字です!
最近、この「つむぎ」という読み方の名前(特に女の子)が大人気なんだそうです。
2020年明治安田生命の名前ランキングでは、女の子の「人気の読み方」で8位、2021年では3位まで順位を上げています。
紬には、「繭から糸をつむぐ・引き出す」「経糸と緯糸を紡いだ綿の織物である」「織物の紬は丈夫な綿製」などから、次の想いを乗せられそうです。
- 糸口を引き出して人生を歩んでいく
- 人と人との強いつながりを持てる人
- 芯のあるしっかりとした子になるよう
「紬」を使った名前
男の子の名前60爺ベスト3
- 紬幸(つゆき)
- 俐紬斗(りつと)
- 梛紬雄(なつお)
紬には本来「つ」という読みはありません。しかし、ネットなどを見ていくと、「つ」で名付けしている例が多いのも事実です。
全員に「つ」の読みで名付けています。
キラキラネームになってしまうようで気が進まないのですが、男の子の名前を付けるのに、これしか手がありませんでした。
女の子の名前60爺ベスト3
- 紬(つむぎ)
- 紗紬希(さつき)
- 三紬紀(みつき)
女の子のトップは一文字で「つむぎ」です。これは、名付けとして許されています。
2,3は、男の子の名付けでやったように「つ」の読みとしましたが、上述したように、本来「紬」の持っている読みではありません。
最後に
糸へんに由と書く漢字「紬」の読み方と意味等について述べてきました。
名詞の「つむぎ」と動詞の「ひ・く」という意味を表す漢字です。
この漢字は、日本各地の高級な和服である「○○紬」でお目にかかるモノで、イメージとしては、古風とか後宮のイメージですね。
この漢字は名前に使うと、今いった古風なイメージ等があるので、名前ランキングでも上位に入るんですね。
ただ、読みには、「つ」とか「つむ」と読ませる一見キラキラネームに近い使い方になってしまっているような気がしました。
※気づけば糸へんの記事も増えてきました
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