エイの目の位置はどこ?毒針を持つ水族館の人気者について総特集
以前にマンタの記事を書いています。このマンタですが、実はエイの仲間なんです。
エイといえば、水族館などで、お腹に顔、しかも、笑顔があるように見えるようで人気がありますね。と、ここで気になったんですが、その顔に見える部分ですが、あそこに見えるのは目と口ですかね?
よく、分からんぞ!
目と口だとしたら、鼻はどこなのでしょうか?疑問は膨らむばかりですな!
この記事では、エイの目の位置はどこなのか、鼻や口の位置も含め、この毒針をも持つ水族館の人気者について色々なことを総特集してみようかと思います。
どうか、ご一緒に内容をご覧になってください。
エイの目の位置はどこ?
最初に、エイの目の位置はどこにあるのか見ていただきます。
エイの目の位置はどこ?
エイの目の位置は、お腹ではなく背中の方についているんです。
上記の左の写真、お腹にある赤枠の部分は目ではありません!右側の写真の赤枠で囲んだ部分にある、くぼんだ所が目ですね。
それでは、エイの腹側にある目に見えるところは何なのでしょうか?上記の左側の写真を、もう一度出しますが、この赤枠の部分です。
このお腹の方にある人間の顔にある目や口に見えます。でも、この、二つの目のように見えるものは鼻なんです。
実は、エイってサメの仲間に近い魚なんです。サメの鼻は腹側にあるんです。エイもサメと同様、腹側に鼻があるんですね。
このため、サメもエイも、鼻の穴には、いつも水が流れこんでくるので、水に溶けた匂いを敏感に捉えて動くんです。
さて、もう少し、エイのお腹に注目しましょう。
上記の写真の赤枠の部分がエイの口です。このように、エイの口は腹側にありますが、サメも同様です。
また、緑枠で囲んだ部分がエイのえら穴です。
口から飲みこんだ水が、えらを通ることで水中の酸素を身体に取りこみますが、残った水を、えら穴から外へ出しているんです。
エイのえら穴は口の近くに、左右に5本の亀裂のような模様になっています。
次の動画は、大分にあるマリーンパレス水族館「うみたまご」での「エイの餌やり体験」です。
大分に行ったら、トングを使ってエイに餌を与えてみてもいいですね。
さて、エイの目の位置から始まって、鼻、口、そして「えら穴」の位置を見ていただきました。
次の章では、「エイの毒針」と題して、エイと遭遇した時に気をつけるべき注意点を述べておきます。
エイの毒針
日本の海で多く見ることができるのは「アカエイ」です。日本のほぼ全域に生息しています。一般的なアカエイは、体調が1m前後ですが、個体によっては2m近いものもいるそうです。
アカエイって、どんなエイなんでしょうか?
アカエイは、背中全体が茶褐色で、お腹側は真っ白です。上記で見ましたが、裏側の可愛い「顔」は鼻と口とえら穴でしたね。
さて、アカエイの特徴なんですが、長く、しなやかなムチのような尾ですね。
身を守る時、この尾を振りかざして対抗します。ただ、基本的に、アカエイは大人しい性質ですので、自ら攻撃してくることはありません。
気を付けねばならないのは、尾に「毒針」(毒棘または尾棘)が付いていることです。これ、両刃のノコギリのような返しが付いているんで要注意です。
また、この毒棘は鋭く、ゴム靴くらいは簡単に貫通しちゃうそうですよ。
万が一刺されると、かなりの激痛に襲われます。激痛は90分程度は続くそうですから要注意ですね。
症状は人によりますが、ひどい場合は、呼吸困難・けいれん・発熱・下痢・発汗・嘔吐・湿疹等を発症します。
アナフィラキシーショックで命を落とすケースもあるそうなので、絶対、尾には触れないように!
以上の内容の他、刺された場合の対処法などを詳しくご紹介した記事があります。
記事を終わる前に、「エイ」について、漢字があるのか、もしあるなら、どんな表記なのかを見ていただきます。
合わせて、なぜ、「エイ」と呼ばれるようになったのか、その語源も追いかけてみましょう。
エイの漢字表記と語源
ここでは、エイの漢字表記と語源を見ておきましょう。
エイの漢字表記
エイの漢字表記は複数あるようです。
エイの漢字表記
鱏 鱝 鰩 海鷂魚
4つの表記が見つかりました。一文字の漢字が3つと、難しい3文字で表わす表記が一つですね。
鱏:魚へんに「覃(タン 奥深い)」、(日本語だけの意味)エイ目の海水魚の総称。エイの中でも飛び跳ねる習性のあるトビエイ科のエイに当てられるそうです。
鱝:魚へんに「賁(フン 勢いよく出る)」。えい。トビエイ科トビエイ属の海水魚の総称。体は平たい菱形。尾は細長く毒をもつものもある。水上に飛び出す習性があることから。エイは、水上を飛び跳ねる習性があるんですね。
鰩:魚へんに「■(ヨウ ゆらゆらと動く)」。えい。ガンギエイカ科ガンギエイ属の海水魚の総称。体は菱形。細長い尾の先端に背びれと尾びれがある。
海鷂魚:エイ目の軟骨魚の総称。体は平たく、鰓孔は腹面に開く。
「鱏」は中国ではシナヘラチョウザメの意なんです。長江などに生息し、体長は2mにも達するそうです。この魚、吻が長いので象鼻魚の異名を持っています。
また、「鰩」ですが、別にトビウオのことも指すようです。
次に「海鷂魚」ですが、これは漢名より来ています。ハシタカ(鷂)に形が似ていることから名付けられたそうです。
タカの一種。雄は雌より小形で「このり」と呼ぶことがある。色彩などオオタカに似るが、小さい。主に小鳥を餌とし、鷹狩に用いた。日本・ヨーロッパなどに広く分布。
引用 広辞苑
4つの表記を見てわかるように、漢字表記で、指しているエイがちょっと違いますね。
「鱏」「海鷂魚」はエイ目、「鱝」はトビエイ科トビエイ属、「鰩」はガンギエイカ科ガンギエイ属と分かれています。
エイを指す広さをみると「鱏」「海鷂魚」>「鱝」、「鰩」となるわけですね。
エイの漢字表記については、こちらの記事で、より掘り下げてお贈りしていますので、是非、ご覧になってくださいますよう、お願い申し上げます。
次に、エイの語源を見に行きます。
エイの語源
エイの語源には、複数の説があるようです。
- アイヌ語でトゲや針を意味する「アイ」から
- 尾の長いところが「柄」に似ているから「エ」⇒「エイ」となった
- 尾の長さからエンビやエビ(燕尾)と呼ばれていたものが変化した
- エイの背面のこぶ状の突起が刀剣の柄の滑り止めに使われたことから、上記と同様、「柄(エ)」⇒「エイ」となった
複数の語源がありますが、アイヌ語の「アイ」⇒「エイ」や、尾の長さの「エンビ、エビ」⇒「エイ」も面白いです。
また、そのベースは違いますが、「柄」から「エ」⇒「エイ」となった説が二つあるのは興味深いですね。
最後に
エイの目の位置について見てきました。
水族館などで、エイの笑顔を見ていましたが、腹にあるのが目なのかどうか、どうも違うような気がして気になり調べました。
なんと、腹側にあるのは、鼻と口でしたね。亀裂のような模様は「えら穴」でした。そして、目は背についていましたね。見てみると、確かに目がありました!
ウムム、海洋生物は中々に難しい!
冒頭で少し触れたマンタですが、以前、こんな記事を書いています。興味のある方は、是非ご覧ください。
※思えば、「エイの仲間」に関する記事も増えてきましたよ
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません