エイの毒針を大特集!その見た目から刺された時の対処法まで網羅するよ
このところ、立て続けに「エイ」の記事を書いています。エイには、いろんな種類がいておもしろいですね。
今回も、エイについての記事を書きたいと思います。
取り上げるのはエイの「毒針」です。
エイの仲間には、毒針を持っている種類があるそうです。エイに毒針があることは昔から何となく知っていましたが詳しかった訳ではないんです。
しかし、エイの記事をあれこれ書く内に興味がどんどん膨らんでいき、この機会に徹底的に調べることにしました。
そんなエイの毒針について、その見た目から刺された時の対処法まで網羅してご紹介したいと思います。
どうか最後まで、ご一緒にご覧になってください。
エイの毒針
まずは、エイの毒針について見ていきましょう。
エイの毒針
冒頭でも述べましたが、アカエイなどいくつかの種では尾には棘が出ており、この尾棘が刺さると毒が注入され、強く痛むんです。
Ffish.asia, CC BY 4.0, via Wikimedia Commons尾棘の先は尖っており、両端はノコギリ状になっています。
しかも、ノコギリ状の部分は「返し」のようになっており、一度刺さると抜けにくい構造になっています。
この形状については、次のように言っている方もいます。
刺突時の抵抗を小さくしてより深く刺し、引き抜く際に周囲の組織をひっかけて外に抉り出し、かつ、細かな刃で傷口を荒らすという手口です。
とても残忍なやり口ですね。
要は、ギザギザに切れた傷はなかなか治らないというように、敵により大きなダメージを与える仕組みになっているようです。
また、この針は鋭いうえに強靭で、長靴やフィンなど容易に貫通します。即ち、エイの毒針は、服やウエットスーツは全く役立たないんです!
唯一の救いは、エイはおとなしい性格のため、こちらから手を出さない限りエイから襲ってくることはあり得ないことです。
毒針に刺されると…
さて、この毒針に刺されるとどういうことになるでしょうか。これも、見ていくと、かなりつらい目に遭いますな!
毒針に刺されると…
万が一刺されてしまうと、かなりの激痛に襲われます。
毒によって引き起こされる症状ですが、どうやら人によって異なるようです。
傷口の周囲は紫色に腫れ上がり、呼吸困難・けいれん・発熱・下痢・発汗・嘔吐・湿疹等を発症します。
最悪の場合、アナフィラキシーショックで命を落とすケースもあるんですよ。
激痛は90分程度続き、その後6~48時間かけて徐々に毒が抜けていくそうです。
5分9秒あたりから、実際にエイの毒針を腕に刺しています!こわっ!!
対処法
さて、万が一、エイに刺されてしまった場合の対処法を述べておきます。
- 患部を洗う
- まずは、刺された部分を塩水や水できれいに洗います。棘が刺さったままになっていたら、ピンセットなどで取り除きます。
但し、うかつに抜くと危険なケース(頸部や胸部、腹部など)の場合、自己判断をせずに、医療機関に任せたましょう。
なお、出血がひどい場合は、早急な止血が必須です。
- 患部を温める
- エイ毒はタンパク性で熱に弱いため、火傷しない程度の熱いお湯に患部を浸すことです。
こうすることで痛みを和らげることができます。その時間は、傷の大きさにもよりますが、2時間から2時間半かかった方もいらっしゃいます。
毒を吸い出す方法もありますが、口にキズがある場合は控えましょう。
- 医療機関に行く
- 応急処置が終わったら、すぐに医療機関に行くことが大切です。自己判断は大変なことになっちゃうかもしれないので…。
特に刺されたのが子どもの場合や、状態が悪いと判断される場合は、ためらわずに救急車を呼びましょう。
毒針の雑学
さて、最後に、毒針に関する雑学を一覧にします。
- 浜辺に打ち上げられて死んでいるエイにも毒は残っていますので、これにも注意が必要です。
- 背びれが毒針に変化したエイを捕獲する場合、まず、毒針のある尾をタモの中に巻きつけて固定してから引き揚げるのが正しい方法です。
- シビレエイは強力な電気を発するため、扱いには注意が必要である。
- 多い事故は、海岸で砂地に入った際に踏みつけてしまい刺されるケースがあります。ゴム製の長靴も貫通するパワーがあるので要注意。
最後に
エイの毒針について大特集しました。その見た目から刺された時の対処法まで網羅しました。
覚えておいて欲しいのは、毒針に刺されるとかなりの激痛があるということ、下手をするとアナフィラキシーショックを起こすことさえあるので、速攻で医療機関に行くことですね。
また、毒針は鋭いうえに強靭で、長靴やフィンなど容易に貫通するので、ダイビングをなさる方などは海底でエイを踏まないように注意してくださいね。
対処法にも触れておきましたので、万が一の際は、ご活用くださいませ。
※気づけば「エイの仲間」の記事も増えてきました。
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