エイの仲間に「めがね」がいる?そんな噂を追いかけてみたところ…
エイの目の位置がどこにあるかを調べたことが発端で、エイの漢字、マンタとの違いや毒針について記事にしてきました。
この度、エイの仲間に「めがね」がいるらしいとの噂を聞きました。めがねってエイの名前ですかね?でも、そんな名前のエイは聞いたことがないですな!
そういう気になる噂であれば、ほっておけない性分です。
ということで、今回は、この件を明らかにしたいという想いが強くなりました。
そこで、今回の記事では、この「めがね○○」なのか「○○めがね」なのかわかりませんが、この正体を追いかけてみます。
どんな結果が出るか、ご一緒にご覧ください。
エイの仲間に「めがね」がいる?
エイの仲間の「めがね」とは一体何なのでしょうか?
エイの仲間に「めがね」がいる?
その正体は、「メガネカスベ」でした。
OpenCage.info, CC BY-SA 2.5, via Wikimedia Commonsこの名称は、小型の体盤にある文様がメガネに似ているから付けられたものです。
この「かすべ」ですが北海道の方言で、エイの仲間、主にガンギエイ科の魚を指すようです。ただ、北海道では、ガンギエイ科でなくとも、エイ類をカスべと呼んでいます。
やっぱり名前だったね!
ガンギエイ科は、「メガネカスべ」や「コモンカスベ」等、色々な種類がありますが、食用になるのは10種類ほどです。
名前の由来は、食用に向かない「魚のかす」(独特のアンモニア臭による)であるという意味から「かすべ」と呼ばれるようになったからです。
現在は、調理法が確立され、美味しく食べられるようになっていますが、名前はそのままというのが、何とも気の毒ですな。
メガネカスベとは
メガネカスベ(漢字表記は眼鏡糟倍)はガンギエイ目に属するエイの一種です。北海道では、マカスベと呼ばれることもあり、別に、カスベ、カスペとも呼ばれます。
分布
北西太平洋の温帯域、具体的にはオホーツク海から日本海、黄海、渤海、そして東シナ海の台湾以北です。
日本では、オホーツク海から東シナ海まで広くみられます。特に、水深50~100mほどの砂泥海底によく生息しています。
そういえば、エイは海底、マンタは回遊しているとの記載が、この記事にありました。
形態
メガネカスベの大きさですが、最大で体盤幅1.12メートルに達した記録があります。
餌は、主にエビや頭足類、硬骨魚類、カニなどを捕食します。
メガネカスベは肉食なんですね。
メガネカスベは卵生です。産卵はほぼ一年中起きますが、4月~6月及び11月~12月にかけてピークとなり、真夏には行われません。
1つの卵殻からは複数の(最大で5匹)子が生まれます。
食用
メガネカスベですが、日本と韓国では、食用魚として商業的にも非常に重要な種なんです。
北海道・留萌・宗谷地方の日本海側で、メガネカスベを専門に狙った「かすべ刺し網漁業」が行なわれています。
食用となるのは「ひれ」の部分です。漁獲後、このひれの部分を切り取り、皮を剥いでから出荷されます。
調理としては、煮つけ、味噌漬け及びから揚げ等で、練り製品にも加工されることがあります。
カスベのレシピ
クックパッドで、カスベのレシピをみてみました。150を越えるレシピがありました!ジャンルの違うお品を5品紹介します。
まずは、やっぱり煮付けから!軟骨も食べられるカスベの煮付け、淡白なお魚で、美味しいです。
煮付けの次は唐揚げですね。魚の駅「生地」のとれたて鮮魚で作る「えいひれ(こんべ)の唐揚げ」です。
今度は、「かすべのぬたのサラダ」です。濃い味付けなので、ご飯に合います。
骨まで食べることのできる「カスベのムニエル」です。
最後は、「卵を使わないマヨネーズ代用のフライ」ですな。カスベは軟骨がコリコリで美味しいです。外は、さっくり、中は、こりこりでジューシーですよ。
最後に
エイの仲間に「めがね」がいる?そんな噂を追いかけてみたところ、その正体は「メガネカスベ」だったことが分かりました!
この「かすべ」ですが北海道の方言で、エイの仲間、主にガンギエイ科の魚を指すようです。即ち、訳せば「メガネエイ」となり、60爺が予想した名前にぴったんこでしたね!
現在では、レシピにも示したように、メガネカスベ等が食材として重宝されていますが、「かすべ」の由来が、食用に向かない「魚のかす」から来ていたとは、名付けた人たちには思いもよらないことでしょうね。
この先も、エイの仲間に関する情報を発信できたらと考えます。
※気づけば「エイの仲間」の記事も増えてきました。
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