カモノハシは何類?その分類の理由・食べ物・仲間などを総特集したよ
皆さん、カモノハシをご存知でしょうか?世界中で、オーストラリアにしか存在しない珍しい動物です。
この生物、日本の動物園では飼育されていません!
見た目は、ご覧のように、モグラとアヒルを合体させたようです。
カモのようなくちばし、分厚い茶褐色の毛皮、水かきのある4本の足、ビーバーのような平たい尻尾を持っている動物です。
今回の記事では、カモノハシが一体、何類なのかを追いかけてみます。合わせて、その理由と食べ物及びカモノハシの仲間達について総特集したいと思います。
どうか、ご一緒に内容を見ていってね。
カモノハシは何類か?
始めに、カモノハシは何類なのかを述べてから話を進めましょう。
カモノハシは何類か?
カモノハシは哺乳類です。
冒頭でも述べたように、カモのようなくちばしや水かきのついた手足など、カモノハシは鳥類、哺乳類、そして爬虫類の特徴を合わせ持つ、珍しい動物なんです。
そのため、何類なんだろうかと悩むところですが、カモノハシは、「単孔目カモノハシ科カモノハシ属」に属する「哺乳類」なんです。そう、人間と同じ「哺乳類」なんですよ!
まずは、中学の理科で習う「動物の分類」の内容を見てもらいます。
動物は、大きく脊椎動物、無脊椎動物に分かれ、それぞれ次のように分類されるんです!
そして、「脊椎動物」は、次の5つに分類できるんです。
- 哺乳類(ヒト、犬、猫等)
- 鳥類(スズメ、カラス、ペンギン等)
- 爬虫類(カメ、トカゲ、ワニ等)
- 両生類(カエル、イモリ、サンショウウオ等)
- 魚類(サバ、イワシ、メダカ等)
カモノハシは、この「脊椎動物」の中の「ヒト、犬、猫等」が含まれる哺乳類に該当するんですね。
哺乳類とは
哺乳類の特徴を見ていきましょう。
- ミルクを与えて子供を育てる
- 肺呼吸を行う
- 恒温性
- 胎生
- 身体が毛で覆われる
哺乳類の特徴の第一は、分類の哺乳類が示すように、「ミルクを与えて子供を育てる」ことですね!
その他、「肺呼吸」「恒温性」「胎生」「身体が毛で覆われる」があります。但し、これらの条件には一部例があります。例えば、今回のカモノハシは哺乳類なのに卵を産みますね・・・。
さて、それでは、特徴に合わせて、カモノハシを見てみましょう。
- カモノハシは乳を与えて子育てします。
カモノハシには乳首がなく、授乳時は腹部にある乳腺から乳が分泌されるそうです。 - 肺呼吸します。
- 自ら熱を発して体温を調節できる恒温動物です。
体温は25℃から36℃の間で、恒温動物ですが変温動物的な部分も残っています。 - カモノハシは卵生です。
カモノハシは哺乳類であるにもかかわらず卵生の動物です。 - 皮膚には多くの毛が生えています。
カモノハシは哺乳類ですが、胎生ではなく卵生です。哺乳類としては、非常に珍しい特徴です。
カモノハシは何を食べる?
カモノハシは、発達した水かきをもつ前肢で水をかき、舵の役割をする後肢とビーバーのようなしっぽを使って上手に泳ぐことが出来ます。
目や耳は皮膚のひだが、鼻孔は防水性の膜で水を防ぎ、水中を1~2分間泳ぎながら、獲物の生体電流を感知することができる敏感なクチバシでエサを見つけます。
カモノハシの植生は動物食で、種々の底棲の無脊椎動物(昆虫)や甲殻類、二枚貝、ミミズ、魚類の卵、両生類の幼生をクチバシですくい上げます。
すくったものは砂利なども含め、全て口の中にため、水面に出てから砕いて食べます。
カモノハシは歯を持たないので、一緒にすくった砂利などがエサを小さく砕くのに役立つのです。
カモノハシの仲間
カモノハシの仲間は単孔類に属している生物です。始めに、単孔類について見ていきましょう。
単孔類とは
単孔類とは何でしょうか?まず、辞典を引用します。
⇒単孔目。〘名〙 哺乳類の一目名。原始的な哺乳類で、オーストラリア、タスマニア、ニューギニアにのみ産するハリモグラ科とカモノハシ科の二科よりなる。卵生だが、子を乳で育てる。生殖管の下部と直腸の結合により総排泄孔(はいせつこう)が形成されているためこの名がある。単孔類。旧称、一穴目。
引用 精選版 日本国語大辞典 「単孔目」
ここに書いてある通り、単孔類というのは読んで字の如く、あな(孔)がひとつ(単)という意味なんですね。即ち、生殖と糞尿を排泄が「総排出腔」と呼ばれる1箇所の穴を通じて行われることが、その由来なんです。
これ、鳥類や爬虫類などの特徴であり、単孔類はこの総排出腔をもつ唯一の哺乳類なんですよ。
そして、単孔類は卵を産んで母乳で育てますが、これもまた、哺乳類としては唯一の生態なんです。
単孔類には他の哺乳類のような乳首がないんです。ですから、乳腺から出てきた母乳が毛穴や汗腺などから染み出るので、赤ちゃんはそれをペロペロとなめるという独特の方法で乳を与えます。
カモノハシの仲間たち
単孔類は、カモノハシ科とハリモグラ科の2科のみしか現存していません。
カモノハシ科は1属1種のみ、ハリモグラ科は2属4種のみが地球上に残っているにすぎないのです。
カモノハシの仲間であるハリモグラ科の動物を見てみましょう。
属 | 名前 | 生息地 |
---|---|---|
ハリモグラ属 | ハリモグラ | タスマニアを含むオーストラリアからニューギニア島 |
ミユビハリモグラ属 | ニシミユビハリモグラ ヒガシミユビハリモグラ デビットキョウミユビハリモグラ | ニューギニア島のみ |
ハリモグラは全身を鋭い棘で覆われた、鼻の長いユーモラスな動物です。
英名は「Echidna(エキドナ、エキッドナ)」というんですが、これ、ギリシャ神話に登場する上半身が美女で下半身が蛇という怪物の名前が由来です。
ハリモグラは、発見された当初、哺乳類と爬虫類の両方の資質を持った生き物として、怪物エキドナになぞらえて名付けられたんです。
ハリモグラを覆っている棘ですが、体毛が変化したもので最長で5cmになります。その硬さは、下手にさわると手に刺さってしまうほどです。
口は細長く、歯はありません。そのかわり、18cmにも上る長い舌を持っています。粘着性のある舌を使って、アリやシロアリなどの巣穴の入り口から入り込ませて獲物を捕食します。
最後に
今回は、カモノハシが何類なのか気になって書いた記事です。何といってもモグラとアヒルを合体させたような容姿ですからね。
この生物、乱世であるにもかかわらず、我々人間と同じ哺乳類でした。うーん、生物の多様性ですなあ!
特徴で述べていますが、カモノハシは卵生ですが乳を与えて子育てするんです。ただ、母親には乳首がなくて、授乳時は腹部にある乳腺から乳が分泌され、それを赤ちゃんがなめるんですね。
動物には、いろんな特性がありますな。興味が尽きません!
■追記:何類をテーマに記事をいくつか書いています
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