4月の別名は65と3月からやや減少!由来も含めてガッツリとご紹介

2023年12月14日

〇月の別名シリーズも残りが2つ(4月と5月)になっています。2023年も残す所、20日を切りました。

60爺

年内に作成して楽になった方がいいかなと考えています。

さて、今回は、暖かさが本番となる「4月の別名」を対象にします。別名の中には、皆さんもご存知の「和風月名」と呼ばれる異名が別格として存在します。

さて、今回の記事でも、今までやってきたように様々な別名(4月は異名の他に65ありますが、思ってた以上に関連性が強くないものも含まれています)の由来等を探してご紹介します。

どうか、ご一緒にご覧になってください。

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4月の異名は

別名を見る前に、「4月の異名」即ち、和風月名と呼ばれる「旧暦の月の和風の呼び名」を確認していきましょうか。

和風月名をご存知の方は、「4月の別名・異名」というと、こちらの名称を思い浮かべる方が多いと考えます。

4月の異名(和風月名)は?

卯月 うづき

この「4月の異名」も、それほど馴染みはないかな。もし、ご存知であれば、多少ドヤ顔してもいいんじゃないでしょうか。

それでは、この「うづき」の由来を見てみます。

  • 旧暦四月頃に卯の花が盛りになることから。
  • 稲種を植える月から、「植月(うづき)」
  • 十二支の4番目の卯の説

冒頭で紹介した記事から抜粋したんですが、3つの説があるんですな。

トップは、卯の花の盛りになる季節だからという説ですね。これ、12世紀中頃の歌学書「奥義抄」に載ってます。卯の花を「波流花(うのはな)」と書いてます。

卯の花

2番目は、月名は稲作に関するという立場の「大言海」からの出典で「植ゑ月」の義です。即ち、「稲種を植える月」ですな。

最後は単純!十二支の4番目は「うさぎ」です。漢字表記が「卯」ということから、4月⇒卯月としたものです。

参考:月の異名を一覧で確認する!それらの由来・別名・覚え方などを大特集

4月は、新年度または新学期の時期ですよね。学校・官公庁・会社などでは入学式・入社式が行われ、3月と同様に気ぜわしいですな。

ウサギは特別な数え方が成されます。皆様、ご存知ですか?匹でもいいんですが雑学として覚えちゃいましょう。

兎(ウサギ)の数え方は?

4月の別名は?

4月の異名が「卯月」と分かったところで、それ以外の4月の別名を見ていきましょう。

4月の別名は?

冒頭でいったように、異名の「卯月」を除いた別名の数は65でした!

畏月、畏日、維夏、陰月、卯花月、卯月、夏初月・夏端月、夏半、花卯月、花残月、乾月、乾梅、建巳月、献梅、庚伏、祭月、四月、始夏、朱夏、朱明、首夏、修景、純乾、純陽、初夏、小満、新夏、正月、正陽、正陽月、清玉、清至、清和、清和月、跡踵、早夏、送春、仲呂・中呂、朝陽、鳥待月、鳥来月、鎮月、得鳥羽月、梅雨、梅月、梅溽、肇夏、伏暑、乏月、巳の月、巳月、孟夏、木葉採月、余、余月、蘭地、立夏、六気、六陽、和清、槐夏、蠶月・蚕月、圉余、麦月、麦秋、麦風

3月は71でしたから6の減少ですよ。

参考:四月 卯月(うづき)

1月87、2月64、3月71、4月66と凸凹感がありますな。2月とほとんど同じですが、65も別名があると考えると、やっぱり数としては多いです!

じゃ、いつもやってるように、これら別名について、由来や辞書等に載っているかの調査結果をご紹介します。


「4月の別名」の由来等が判明したモノ

4月の別名で、何らかの確認が取れた内容を一覧にしました。ご覧ください。

4月の別名読み意味
維夏いか夏の最初の月。旧暦では4,5,6月が夏なので。
畏日いじつ夏の日。夏の炎天の日。旧暦では4,5,6月が夏なので、4月に当てたのではないでしょうか
陰月いんげつ陰暦四月の異称。陽がきわまって陰を生じる月という。
四月うづき一年の4番目の月。卯月。十二支の4番目「うさぎ(卯)」
余月うづき・よげつ陰暦4月の異称。
卯花月うのはなづき陰暦4月の異称。
梅月うめづき・ばいげつうめづき【梅月】:① 陰暦五月の異称。② 陰暦四月の異称。
得鳥羽月えとりはづき・えとりはのつき・とことばのつき陰暦4月の異称。
夏半かはん陰暦4月の異称。
乾月けんげつ陰暦四月の異名
建巳月けんしげつ陰暦4月の異名。
庚伏こうふく夏のうちで、いちばん暑い時期。旧暦では4,5,6月が夏なので、4月に当てたのではないでしょうか
木葉採月このはとりづき陰暦4月の異称。
蠶月・蚕月さんげつ陰暦3月の異称といっているモノが多いですが、蚕が活発に動く月として陰暦4月にも充てたのでしょうか?
巳月しげつ旧暦4月のこと。
首夏しゅか①夏のはじめ。初夏。②陰暦4月の異称。
朱夏しゅか夏の異称。旧暦では4,5,6月が夏なので4月の別名に当てたのでは
朱明しゅめい夏の異称。旧暦では4,5,6月が夏なので4月の別名に当てたのでは
純陽じゅんよう陰陽道で、四月の己巳の日をあてることから
小満しょうまん二十四節気の一つ。太陽の黄経が60度の時で、4月の中ちゅうから
初夏しょか・はじめのなつ陰暦4月の異称。
新夏しんか陰暦四月の異称。
正月せいげつ[正陽の月」のこと]陰暦四月の異称。
正陽せいよう陰暦4月の異称。
正陽月せいようづき・せいようのつき陰暦4月の異称。
清和せいわ陰暦4月朔日の異称。【朔日(さくじつ)】:陰暦で、月の第一日。ついたち。
清和月せいわづき旧暦4月頃の天候だったようで、4月の異称
早夏そうか4月の異称
送春そうしゅん過ぎ去って行く春を送ること。そこから夏の始まりである4月の別名になったのでは
仲呂・中呂ちゅうりょ・ちゅうろ陰暦四月の異称。
朝陽ちょうようあさひ。日の出。1日を12分割すると、6:00-8:00がこれに当たり、朝日が差す時刻ということ
鎮月ちんげつ4月の異名
鳥来月とりくづき4月の異名
鳥待月とりまちづき陰暦4月の異称。
夏初月・夏端月なつはづき陰暦四月の異称。
梅雨ばいう初夏に、雨がふり続くころ。旧暦では4,5,6月が夏なので4月の別名に当てたのでは
麦秋ばくしゅう・むぎあき陰暦4月の異称。
麦風ばくふう麦秋の頃に吹き渡る風のこと。同上
花残月はなのこりづき・はなのこしづき陰暦4月の異称。
伏暑ふくしょ盛夏の暑さ。旧暦では4,5,6月が夏なので4月の別名に当てたのでは
乏月ぼうげつ陰暦4月の異称。
祭月まつりづき[京都・賀茂神社の祭礼「葵祭」が陰暦四月にあたるので]陰暦4月の異称。
巳の月みのつき旧暦4月のこと。
孟夏もうか陰暦4月の異称。
立夏りっか夏の始め。旧暦では4,5,6月が夏なので4月の別名に当てたのでは

4月の別名は45の内容を確認できました!3月の48とほとんど変わりませんね!

いくつかの別名については60爺が仮説を挙げていますよ~!

由来も不明、辞書にもない別名

残念ながら、由来も何らかの情報も取れなかった別名が20もありました。

畏月(いげつ)、余(うづき・よ)、槐夏(かいか)、乾梅(けんばい)、献梅(けんばい)、圉余(ごよ)、始夏(しか)、修景(しゅけい・しゅうけい)、純乾(じゅんけん)、清玉(せいぎょく)、清至(せいし)、跡踵(せきしょう)、肇夏(ちょうか)、梅溽(ばいじょく)、麦月(ばくげつ)、花卯月(はなうづき)、蘭地(らんち)、六気(りくき)、六陽(りくよう)、和清(わせい)

この数は、1月16、2月21、3月23でしたので、2月、3月に近い数字ですね。

月の異名について

4月卯月(うづき)の別名をご紹介しました。

65という、まあまあ大きな数字でした。2月とほぼ同じでしたよ。

60爺

これだけの別名はどうやって生まれてきたんですかね?

この章では、いつもの通り、「和風月名(月の異名)」1年分を紹介します。

異名読み方由来
1月睦月むつき■正月に一家がなごやかに「むつみあう」日を送るところから。
■「生む月」の説もある。
2月如月きさらぎ■寒さが厳しく、着物の上にさらに重ねて着るので、「衣更着(きさらぎ)」。
■「草木張月(くさきはりづき)」が転じたなども。
3月弥生やよい■春の暖かい陽気に恵まれて、全ての草木が「彌生(いやお)い」茂る月の意で、これが詰まって「やよい」になったとされる。
4月卯月うづき■旧暦四月頃に卯の花が盛りになることから。
■稲種を植える月から、「植月(うづき)」
■十二支の4番目の卯の説
5月皐月さつき■早苗を植える月であることから。「早苗月」と称したのを略して「さつき」になったとされる
6月水無月みなづき■酷暑で日照りが続き、深山の水まで枯れ尽くすことから。
■水を田に注ぐ月の意から「水張り月」「水月(みなづき)」が転じた。
7月文月ふみづき■七夕の織姫に書文(ふみ)を供えることから。
■稲穂のふくらむ月ということで、「ふくみ月」が転訛したという説
8月葉月はづき■葉の落ちる月、「葉落月」から。
■初めて雁が飛来するので、「初来月(はつきづき)」から
■稲の穂の張る月で「稲張月(ほはりづき)」を略した説。
9月長月ながつき■「夜長月」の略が一般的。
■「稲刈り月」の転訛。
■九月は長雨の季節なので「長雨月」を略した。
10月神無月かんなづき■諸神が出雲大社に集まり、諸国の神々が留守になることから「神なき月」が転訛したもの。
■「神嘗月」や「神の月」が転訛した。
11月霜月しもつき■『奥義抄』にある「霜しきりにふるゆえに、霜降月(しもふりつき)といふを誤れり」が定説となっている。
12月師走しわす■12月は僧(師)を迎えて経を読ませるため、「師が走る」ことからが定説。
■「歳極(としはつ)月」または「成し終わる月」が転訛した。

上記の一覧の他、冒頭でも述べた「異名の別名」、それと恥ずかしながら60爺が考案した「月の異名の覚え方」などを次の記事で紹介しています。

「月の異名」を覚え方なんですが、他にもたくさんあるんですね。で、こちらの記事では、それらに特化していますよ。

是非、覗いてください。皆さまに合った「月の異名の覚え方」がきっと見つかります!

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最後に

歳が変わる前に、本シリーズを終えようという気がむくむくと出て来ましたので、まずは4月の別名をアップしました。

60爺

4月は2月とほぼ同数の65の別名がありました。

うち、3月に近い46の別名の由来及び説明等を見つけることができました。さしひき、説明の見つからない別名は19となり、1月以来の10台の数字となりました。

先人の残した数々の別名を見ていると、「よく、これだけの数を作ったな」と感心します。

さあ、残すは5月の別名のみ。年内に片をつけましょう。

■思えば月の別名も増えたものです。

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この記事を書いた人

60爺

60路を越え、RaspberryPi と出会い、その関係でブログ開設(2017/2~)となりました。始めてみると、コツコツやるのが性に合ってしまい、漢字の記事から家の補修・将棋・windows10関係・別名・言い方などジャンルを拡大して今に至ってます。まだまだ、元気なので新たな話題を見つけて皆様に提供できればと思っています。「プロフィールはこちら

月の別名

Posted by 60爺