ダチョウは頭が悪い!?エピソードは笑えるけど実態はどうなんだろう
先日の記事で「ダチョウ」の脳みそが小さいことに触れました。
その記事の中でも言ったんですが、ダチョウって目がキラキラしてて、やたら可愛いいんですよ~。
前回の記事でも触れていますが、ダチョウって記憶力が悪いとか、頭が悪いだとか散々な言われようです。
脳みそが小さければ頭も悪いよなと思いますが、実態はどうなんでしょうか?
そこで、今回の記事では、ダチョウは頭悪いと言われる面白エピソードを追いかけてみます。まあ、人間から見たエピソードは面白いんですが、実態はどうなんだろうかというところも考えてみます。
それでは、ご一緒に内容をご覧ください。
ダチョウは頭が悪い!?のか
まずは、ダチョウは頭が悪いと言われるエピソードを見ていただきましょうか。
ダチョウは頭が悪い!?のか
たくさんのサイトで、ダチョウは頭が悪いといって取り上げられるエピソードです。
- 他のメスの卵を育てる
- 記憶力が壊滅的で、基本的に何も覚えられない
- 家族の顔を覚えられないので家族が入れ替わったり減っても気づかない
- 人が背中に乗っても忘れるので、人を乗せたまま普通に生活する
- 1頭が走り出すと周りも意味もわからず釣られて走り出す
- フェンスにぶつかったり、崖から落ちたりする
まあ、こんなものですかね。
基本的に2番目の「記憶力が壊滅的に悪い」ことが、これら全ての頭悪いエピソードにつながっておるように思えますね。
ウーン、確かに、ここに書いてあることを見ると、ダチョウは頭悪いと見えますよね。人間から見ると…。
ただ、種が違うので、頭が悪いってことは、一概には言えませんよね。
人間から生態を見て、人間から見て頭悪いといっても、彼らは、その繰り返しで、長い長い歴史を乗り越えて現代まで生き残ってますので。
ダチョウの脳みそは小さい
ダチョウの、この頭の悪さを脳みその小ささに求める方は多数おられるようです。
ダチョウの脳みその大きさは40gです。これ、鳥類ではトップの数字のようですが、問題は体の大きさに対する比率です。
ダチョウは体重が150kgもあるんですよ。先ほどの脳の大きさ40gは、体重の割合だと0.0267%しかないんです。
この数字を他の生物と比べると、ダチョウの順位は圧倒的に下になります。
ワニ(0.0034%)より上に位置しますが、マッコウクジラ(0.0578%)、アフリカゾウ(0.0858%)、ブタ(0.0938%)には勝てません。
鳥類と比べても、アヒル(0.1%)にさえ、1桁下の数字なんですね。
この数字をみると、ダチョウの頭が悪いのは、ストンと納得できちゃうんです。悲しいけど…。
上記の数字に関しては、「ダチョウの脳みそは小さい」の記事に詳しいです。18種の哺乳類と7種の鳥類の脳の重さと体重、割合が載っているんで、是非、覗いてください。
脳の大きさとおバカさの関係
ダチョウのおバカエピソードを挙げてきましたが、他の生物はどうなんでしょうか。
ワニ
ワニって、ダチョウよりも脳が小さいですよ!
わずか8.4g、体重が250kgですから、0.0034%とダチョウよりも1桁低い!
ですから、ワニは、長期飼育しても犬や猫のように人を認識せず、食べ物しか認識できません。そのため、飼い主と親密な活動をすることはないんですって。
但し、ワニは爬虫類の中では確かに頭がよく、知能指数は捕食の過程に表れています。
即ち、動物を捕食したいときは、最適なタイミングを探しているんです
- 陸生動物の初蜀の際は、水辺で水を飲んでいるときを狙う
- 鳥類を狙うために、巣材となりうる枝を、さながら疑似餌や囮のように使って誘い込む
ここから考えると、脳の大きさがイコール頭の悪さにはつながらないように見えますね。
コアラ
コアラの食物はユーカリの葉であることは皆さんご存知だと思います。つうか、ユーカリの葉しか食べないんですよね。
しかし、コアラにユーカリの葉を摘み取って与えても食べないんですよ!どうやら、それが食べ物であることを認識することができないらしいです。
コアラにとって、ユーカリの葉は、あくまで「枝についているもの」らしい。
それから、コアラって不意に木から落ちます。
コアラの脳みそも小さいですな。19.2g、体重7kgと仮定すると体重比は0.27%でダチョウよりはるかにましですな。でも、おバカです。
毎日、見かけない日がないほどの真っ黒い鳥・カラスは、非常に頭が良いと言われています。
- 人間の顔を覚えて見分ける能力を持っている
⇒攻撃してきた人間は髪型や服装を変えても判別でき、仲間を引き連れて仕返しをしにくることもある
⇒追い払われた人間の所有車に石を落として仕返しする - 硬くて割れないクルミを食べるために、道路に置いて車にひかせたりする
- カラスが道に落ちていた硬貨を自販機に入れて飲み物を購入する
- 鳴き声でコミュニケーションをとる
カラスは、脳の重さが14g、体重650g、脳の割合2.2%ですから、人間の割合を越えた頭の良さなんですね。
【おまけ】頭は悪いかもだけど身体能力は凄い!
こんなダチョウですが、いい所もたくさんあるんですよ。まず、こちらの動画をご覧ください。
あほなんですが、それを上回る長所も持ってるんですな。
それらの長所を見ていただいて、記事を終わることにしましょう。
ダチョウの視力
ダチョウの脳は40gと言いましたが、眼球は60gあって脳よりも重いんですよ。
そのせいか、視力は非常に良く、なんと20を超えるそうです。3.5㎞も離れているものを見分けられ、40メートル先を歩いているアリがはっきり見えるレベルなんですって。
これは、ダチョウが砂漠や平原で生息するため、視力を発達させることで天敵から身を守ってきたからです。
そして、長いまつ毛と第3のまぶたと言われる瞬膜により、眼をしっかりと保護していますが、大切な眼を守る仕組みが発達しているんですね。
あの長いまつ毛は目の保護用なんですね!
また、鳥類の視細胞は150万個(人間は約20万個)あり、視野は軽く300度を超えます。
その上、人間には見えない紫外線まで認識するため、ダチョウの見ている世界は、とても鮮明で、かつ、カラフルであると思われます。
ダチョウの足
ダチョウは、平胸類(空を飛ばない鳥類)で唯一足の指が2本しかないんです。
この足の指が速く走るための秘訣で、指が少なくなることで地面を蹴る力が分散しなくなり、速く走ることができるんです。
また、足の裏は柔らかいパットのようになっています。このため、足にかかる負荷が軽くなり、足裏の面積を拡げることで砂の上でも沈まずに歩けるんです。
この足、頑丈で発達しており、キック力は100平方センチメートル当たり4.8トンの圧力があるといわれます
ダチョウの足の速さですが、最高時速70キロ以上も出ます。さらに、持久力もあり、時速60キロくらいの速さで1時間以上走ることができます。
全然、違う話ですが、先ほど言った「足の指が2本しかない」ところから、2月2日が「ダチョウの日」に選ばれたそうです。
最後に
ダチョウは頭が悪いと巷で言われているんで、エピソードを集めてみました。
散々な言われようですが、どうも、記憶力が圧倒的に悪いようで、それが原因ではないかと思われます。
先日の記事で「ダチョウ」の脳みそが小さいことが、個の頭の悪さにつながっているようですね。
ただ、頭が悪いだけだったら、現代まで生き残っているわけはないので。
参考
ダチョウは頭が悪い!?足の速さや生態と共にご紹介!
ダチョウの頭は悪い‼︎おもしろエピソード4つで好きになっちゃう
※「動物の雑学」様々動物の知識をまとめています。
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