5月の別名は67とまあまあの数に!由来も含めてビシッとご紹介

2023年12月24日

〇月の別名シリーズも、ついに最終回になりました。6月から始まった「月の別名」も12ヶ月目の「5月の別名」で終了となります。

60爺

ついに最終回、感慨深いですな。

さて、この記事を書いているのは、今年2023年もあと1週間となったクリスマスイブの日ですが、5月は春本番となります。

さて、今回の記事でも、今までと同様、異名のご紹介の後に様々な別名(5月は異名の他に67)の由来等を探してご紹介します。

どうか、ご一緒にご覧になってください。

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5月の異名は

毎回お馴染みですが、別名の前に、「5月の異名」と呼ばれる「和風月名(旧暦の月の和風の呼び名)」を確認していきましょうか。

この「和風月名」をご存知の方だと、「5月の別名」というと、こちらの名称を思い浮かべるでしょう。

5月の異名(和風月名)は?

皐月 さつき

この「5月の異名」は聞いたことがあるのでは?そうです。競馬に「皐月賞」というレースが毎年行われますよね。

それでは、この「さつき」の由来を見てみます。

  • 早苗を植える月であることから。「早苗月」と称したのを略して「さつき」になったとされる

4月「うづき」は3つの説がありましたが、「さつき」には一つしかありませんでした。

早苗、稲を植える月「早苗月」(さなえつき)が略されて、この「さつき」となったんですな。

参考:月の異名を一覧で確認する!それらの由来・別名・覚え方などを大特集

元来、「皐月」という表記は漢籍に現れる陰暦五月の別名でした。
「日本書紀」等は「五月」と書いて「さつき」と読ませています。「皐月」という文字で表現するようになったのは、その後のことであることがわかります。

5月の別名は?

5月の異名が「皐月」と分かったところで、それ以外の5月の別名を見ていきましょう。

5月の別名は?

冒頭でいったように、異名の「皐月」を除いた別名の数は67でした!

悪月、菖蒲月、畏景、五色月、稲苗月、鶉月、雨月、午の月、梅月、梅色月、炎夏、炎景、炎節、炎天、開明、夏五、夏半、啓月、景風、啓明、建午月、皐、姤月、午月、早稲月、狭雲月、五月、早月、早苗月、早苗取月、早女房、五月雨月、賤男染月、賤間月、写月、授雲月、鶉首、小刑、条景、小巧、蕤賓、盛夏、生夏、星火、星花、星月、そうばいの月、田草月、多草月、橘月、仲夏・中夏、仲暑、超夏、長至、月不見月、東井、仲の夏・中の夏、梅夏、南訛、梅天、鳧鐘、吹雪月、芒積、鳴蜩、茂林、浴蘭月、厲皐

4月は65でしたから2つ増加しました。

参考:五月 皐月(さつき)

1月87、2月64、3月71、4月65、5月67と凸凹感があります。2月、4月とほとんど同じ数です。それでも、別名が67もあるのは凄いですよね。

それでは、この67の別名について、由来や辞書等にあるかの調査結果をご紹介します。


「5月の別名」の由来等が判明したモノ

5月の別名で、何らかの確認が取れた内容を一覧にしました。ご覧ください。

5月別名読み意味
悪月あくげつ中国で、陰暦5月の異称。五月を忌むことの多い月とすることから
菖蒲月あやめづき5月の異称。菖蒲の花が咲く月という意味です。
畏景いけい陰暦5月の異名。陰暦の真夏に当たり、畏景は夏の太陽を意味することから
五色月いついろづき陰暦5月の異名。端午の節句で行われる、災厄を退けて病魔を祓う五色の絹糸が語源か。
稲苗月いななえづき旧暦5月の異称。稲の苗を植える月を示します。
鶉月うずらづき・じゅんげつ陰暦5月の異名。鶉が繫殖期に入り、人に好まれた鳴き声をさかんに聞かせるようになる時期の意味か。
雨月うげつ・うづき陰暦5月の異称。旧暦の梅雨にあたることから、雨の月。
午の月うまのつき陰暦5月の異名。北斗七星を基準とした呼び名。
梅月うめづき・ばいげつうめづき【梅月】:① 陰暦五月の異称。② 陰暦四月の異称。 うめ‐つ‐つき【梅つ月】:陰暦2月の異称。 ばい‐げつ【梅月】:陰暦5月の異称。
梅色月うめのいろづき陰暦5月の異称。
炎夏えんか燃えるように暑い夏。真夏。陰暦では4~6月を夏としており、そこから、5月の異名になった?
炎景えんけい夏のような景色。陰暦では4~6月を夏としており、そこから、5月の異名になった?
炎節えんせつ夏の異称。陰暦では4~6月を夏としており、そこから、5月の意になったか?
炎天えんてん夏のやけつくような暑い空。また、その天気。炎日。陰暦では4~6月を夏としており、そこから、5月の異名になった?
開明かいめい旧暦の5月
夏五かご五は半(半分)の意。陰暦では4~6月を夏としており、半ばの位置に当たる月の意では?
夏半かはん陰暦4月の異称とも言われるが、陰暦では4~6月を夏としており、半ばの位置に当たる月の意では?
啓月けいげつ陰暦5月の異称。二月とする文献もある。
景風けいふう陰暦2月の異称。
啓明けいめい明けの明星。金星。皐月になると比較的天候が安定して金星がよく見えたことから?
建午月けんごげつ陰暦5月の異名。北斗七星を基準とした呼び名。
こう・さつき陰暦5月の異称。
姤月こうげつ陰暦五月の異名。
午月ごげつ陰暦5月の異名。北斗七星を基準とした呼び名。
早稲月さいねづき陰暦5月の異名。
狭雲月さくもづき陰暦5月の異称。雲の多い月。
五月さつき陰暦5月の異称。
早月さつき陰暦5月の異称。早苗(さなえ)を植える月。
早苗月さなえづき・さつき陰暦5月の異称。早苗(さなえ)を植える月。
早苗取月さなえとりづき陰暦5月の異称。
五月雨月さみだれづき旧暦5月の異称。旧暦の梅雨にあたることから、雨の月。
賤男染月しずおそめづき旧暦5月の異称。
賤間月しずまづき・しずまつき陰暦5月の異称。
写月しゃげつ陰暦5月の異称。
授雲月じゅうんづき旧暦5月の異称。
鶉首じゅんしゅ陰暦5月の異名。
条景じょうけい陰暦5月の異名。
蕤賓すいひん・ずいひん・ぜいひん陰暦5月の異称。
盛夏せいか夏の暑さのさかり。真夏。陰暦では4~6月を夏としており、真ん中の5月を交渉したか?
星花せいか陰暦五月の異称。
星月せいげつ陰暦5月の異称。
そうばいの月そう‐ばい【送梅】. 〘名〙 陰暦五月に降る雨。夏の季語「日照雨(そばえ・お天気雨のこと)」の月。
田草月たぐさづき陰暦5月の異称。田んぼの中に草が生える月
多草月たぐさづき陰暦5月の異称。草が勢いよく生い茂る月。
橘月たちばなづき陰暦5月の異称。それぞれの植物が開花する月。
仲夏・中夏ちゅうか・なかのなつ陰暦五月の異称。夏の真ん中の月。
仲暑ちゅうしょ5月の異称。
超夏ちょうか陰暦5月の異称。
長至ちょうし陰暦5月の異称。
月不見月つきみずづき・つきみぬつき陰暦五月の異称。雨で月が見えない月。
東井とうせい5月の異称。
仲の夏・中の夏なかのなつ陰暦5月の異称。
梅夏ばいかつゆの季節。陰暦五月は6~7月に当たる
南訛なんか旧暦5月の異称。
梅天ばいてん梅雨時の空。つゆぞら。陰暦五月は6~7月に当たる
鳧鐘ふしょう陰暦五月の異称。
吹雪月ふぶきづき陰暦5月の異称。真っ白な卯の花が咲き乱れて吹雪のように見える月の意味。
芒積ぼうせき旧暦5月の異称。
鳴蜩めいちょう5月の異称。
茂林もりん5月の異称。
浴蘭月よくらんづき5月の異称。端午の節句で行われた、蘭の葉を入れてわかした風呂に入る月。
厲皐れいこう5月の異称。

5月は、なんと62もの内容を確認できました!92%もわかったなんて久しぶり。

60爺

今回も、いくつかの別名については60爺が仮説を挙げていますよ~!

由来も不明、辞書にもない別名

残念ながら、由来も何らかの情報も取れなかった別名は5つ。かなり減りましたね。

早女房(さにょうぼう)、小刑(しょうけい)、小巧(しょうこう)、生夏(せいか)、星火(せいか)

この数は、1月16、2月21、3月23、4月20に比べると、凄く少ないですよ。

月の異名について

5月皐月(さつき)の別名をご紹介しました。

67という、少なくない数字でした。2月、4月とほぼ同数でしたよ。

60爺

昔の方は、これだけの別名をどうやって生み出したのでしょうか?

この章では、毎回やっているように、「和風月名(月の異名)」1年分をご紹介します。

異名読み方由来
1月睦月むつき■正月に一家がなごやかに「むつみあう」日を送るところから。
■「生む月」の説もある。
2月如月きさらぎ■寒さが厳しく、着物の上にさらに重ねて着るので、「衣更着(きさらぎ)」。
■「草木張月(くさきはりづき)」が転じたなども。
3月弥生やよい■春の暖かい陽気に恵まれて、全ての草木が「彌生(いやお)い」茂る月の意で、これが詰まって「やよい」になったとされる。
4月卯月うづき■旧暦四月頃に卯の花が盛りになることから。
■稲種を植える月から、「植月(うづき)」
■十二支の4番目の卯の説
5月皐月さつき■早苗を植える月であることから。「早苗月」と称したのを略して「さつき」になったとされる
6月水無月みなづき■酷暑で日照りが続き、深山の水まで枯れ尽くすことから。
■水を田に注ぐ月の意から「水張り月」「水月(みなづき)」が転じた。
7月文月ふみづき■七夕の織姫に書文(ふみ)を供えることから。
■稲穂のふくらむ月ということで、「ふくみ月」が転訛したという説
8月葉月はづき■葉の落ちる月、「葉落月」から。
■初めて雁が飛来するので、「初来月(はつきづき)」から
■稲の穂の張る月で「稲張月(ほはりづき)」を略した説。
9月長月ながつき■「夜長月」の略が一般的。
■「稲刈り月」の転訛。
■九月は長雨の季節なので「長雨月」を略した。
10月神無月かんなづき■諸神が出雲大社に集まり、諸国の神々が留守になることから「神なき月」が転訛したもの。
■「神嘗月」や「神の月」が転訛した。
11月霜月しもつき■『奥義抄』にある「霜しきりにふるゆえに、霜降月(しもふりつき)といふを誤れり」が定説となっている。
12月師走しわす■12月は僧(師)を迎えて経を読ませるため、「師が走る」ことからが定説。
■「歳極(としはつ)月」または「成し終わる月」が転訛した。

上記の一覧、異名の別名、さらに、60爺が考案した「月の異名の覚え方」などを紹介しているのが次の記事です。是非、ご覧くださいませ。

「月の異名」の覚え方に特化したのが、こちらの記事でよ。様々な覚え方を集めてみましたので、皆さんに合う覚え方が見つかると思います。

是非、ポチッと内容をご覧ください。

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最後に

最後に残った月の別名「皐月」を書き終えました。

60爺

漸くコンプリートしました!

5月の別名は、2月、4月とほぼ同数の67でしたが、。その意味が分かったものが62と9割を越えるものでした。

別名の数々は、その季節をよく見て名付けたんだろうと思いますが、次々とたくさんの数を編み出すのは大したものですね。

さて、月の別名シリーズは終了で、次は何かを見つけたいと思います。

■思えば月の別名も増えたものです。

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この記事を書いた人

60爺

60路を越え、RaspberryPi と出会い、その関係でブログ開設(2017/2~)となりました。始めてみると、コツコツやるのが性に合ってしまい、漢字の記事から家の補修・将棋・windows10関係・別名・言い方などジャンルを拡大して今に至ってます。まだまだ、元気なので新たな話題を見つけて皆様に提供できればと思っています。「プロフィールはこちら

月の別名

Posted by 60爺