タコは一体何類なのか?その分類の理由と食べ物や仲間たちをご紹介
この生き物は海に棲んでいますが、足を8本持っている不気味な姿ですが、その反面、キャラとしては好まれ、女性が好きな食べ物ですね。
海鮮の一つですが歯ごたえがあっておいしいですね。
もうお分かりだと思いますが、今回の対象は「タコ」が何類かということです。
「タコ」は、海に棲むので基本「魚類」かとも思うんですが、そうでない種類も多く、確か「いか」と同じだったような…。
なんだかんだで、この「タコ」一体何類なんですかね。その理由と、プラス、食べ物や仲間たちについてもご紹介します。
どうか、ご一緒に最後までみてやってください。
タコは一体何類か?
Beckmannjan, CC BY-SA 3.0, via Wikimedia Commons
タコは一体何類なのかを述べてから話を進めましょう。
タコは軟体動物です。
他の分類をやった時にも、同じ結果が出て、読者の方々に『「軟体動物」では何類かの答えになってない!」と言われました。
なぜ、軟体動物という答えになるのか解説しますので、ご確認くださるようお願いします。
中学の理科で習う内容である「脊椎動物」及び「無脊椎動物」から、タコがどこに分類されているか見てみましょう。
タコは、分類学的には「頭足綱-鞘形亜綱八腕形上目のタコ目」に属する軟体動物の総称です。
「軟体動物」は、上記の図の「無脊椎動物」の右から2番目にあります。
ですから、「タコ」は何類かと問われたら「軟体動物」と答えるのが正解なんですね。
さて、無脊椎動物について代表的な生物と共に、もう少し細かく分類してみましょう。
- 節足動物
◎昆虫類(アリ、バッタ、カマキリ等)
◎甲殻類(エビ、かに、ミジンコ等)
◎クモ類(クモ、ダニ、サソリ等)
◎多足類(ムカデ、ヤスデ等) - 軟体動物(イカ、タコ、アサリ等)
- その他(ウニ・ヒトデ・ナマコ等)
軟体動物の代表的な生物に、タコが入っていますね!ここにある、イカ、アサリの他にカタツムリやクリオネが含まれているんですよ!
この内、イカ、カタツムリ及びクリオネについては、過去に記事をアップしています。よろしければ、ご覧くださいませ。
次の章では、軟体動物について追いかけてみます。
軟体動物とは
既に述べた通り、軟体動物は、無脊椎動物の一門です。
腹足類(巻貝など)・二枚貝類・掘足類(くっそくるい)・頭足類(タコ・イカなど)など7綱に分かれます。
身体が軟らかい所から、この名称が付けられたと思われます。
この柔らかい身体が外套膜に包まれており、普通は、この膜から石灰質の貝殻が分泌されることにより保護されています。
大部分の生物はが水生で鰓(えら)呼吸で、身体は頭・足・内臓塊の3部分から成りたっています。
軟体動物は現在、節足動物門についで種類が多く、地球上に11万種(記事によってまちまち、wikiでは10万種以上、13万種という記事もある)がいると推定されています。
軟体動物の特徴を中学1年のレベルで挙げ、合わせてタコがどうなっているか見てみましょう。
№ | 軟体動物の特徴 | タコを見てみると |
---|---|---|
1 | 足に節がなく、筋肉でできている。 | 足に節はありません |
2 | 内臓は外とう膜でおおわれている。 | 内蔵は外套膜に覆われています |
3 | ほとんどがえら呼吸をしている。 | 鰓呼吸です |
4 | 卵生・変温動物である | 卵生であり、体温調節のできない変温動物です |
おお、当たり前ですが、全ての特徴が合致していますね。
タコの墨吐きと泳ぐ映像です。
次の章からは、タコは何を食べるのか、タコの仲間についてなど、ちょっとした雑学をご紹介します。
タコは何を食べる?
タコは海洋の中で、いくつかの生物を食べ物としています。ですから、肉食なんですね。
主に食べるのは甲殻類の動物で、例えば、エビやカニなどをよく食べます。
また、貝類については、食べる前に殻を砕いてから中の肉を食べます。その他に、海の中のプランクトンを食べることもあるんです。
状況が悪い時には、共喰いをするそうです。
タコは音もなく獲物に近づき、スキをみて腕を伸ばし、腕の先端で捕らえます。そして、身体全体で丸め込み、胴の中心にある口で噛みついて相手にダメージを与え喰ってしまうのです。
お食事中の動画を見てください。
タコって水中で見ると化け物のようですね。喰われちゃうザリガニがビビっていましたね。
タコの仲間
タコを大きく区分すると次のようになります。
種類 | 生活層 | 特徴 |
---|---|---|
有鰭類(有触毛類) | 中層浮遊性 | 筋肉質の小さいひれを1対と触毛を持つ |
無鰭類(無触毛類) | 浮遊生物 底生生物 | 肉ひれを欠き、腕に触毛もない |
有鰭類は「ゆうきるい」、無鰭類は「むきるい」と読みます。それぞれの仲間を見ていきましょう。
有鰭類
有鰭類は、一般に目に触れることが稀な種が多いそうです。
そのうち、メンダコは身体が前後に押しつぶされたような奇妙な形のタコで、傘膜が広く、腕の遊離部分が短い円板状です。
海底に近い中層(水深100~1500m位)を静かに遊泳しているそうです。
他に、日本近海にいるのは、センベイダコ・オオメンダコなどですが、同様の体型をもっています。
無鰭類
我々に馴染みのあるタコがこちらです。
表にあるように、浮遊生物と底生生物に別れます。
浮遊生物
※以下の画像はムラサキダコです。
Lisa Bennett, CC BY 4.0, via Wikimedia Commons
海水中に浮遊して生活し、自らの能力で移動しないタコを指します。いわば、プランクトンに似ているところがあります。
この種類のタコには、身体がほとんど寒天質で運動性の弱いナツメダコ、クラゲダコと、比較的筋肉質のアミダコ、ムラサキダコ、アオイガイ(カイダコ),タコブネ(フネダコ)がいます。
このタコたちは、時に海流などにより海岸に漂着してしまうことがあります。
底生生物
※以下の画像はマダコです。
Beckmannjan, CC BY-SA 3.0, via Wikimedia Commons
水底の岩、砂、泥にすむタコのことです。
この種類のタコは、水産上有用な種であるマダコ科で、マダコ・イイダコ・テナガダコ・ミズダコ等が含まれています。
- 最小:マメダコで全長14cm(外套長2.5cm)で日本を含む熱帯西太平洋に分布
- 最大:ミズダコで、全長3m(外套長25cm)に達し、日本を含む亜寒帯北太平洋一円に分布
この種のタコは一般に筋肉質で、特に岩礁性のマダコなどは水からあげても歩行ができるんですって。
「たこ」という言葉は、色々な解釈ができます。
この記事で扱った「タコ」で、「蛸」「章魚」などの表記があります。他にも、空に飛ばす「凧」や身体にできる「胼胝」なんかがあります。
これらの内容を深く解説した記事がこちらです。良かったら、ご覧ください。
最後に
今回は、タコが何類なのか気になって記事を書きました。
タコは、イカ、カタツムリ、クリオネと同じ「軟体動物」でした。
タコが何類か聞いたのに、「軟体動物とは答えが違うだろう」と感じた方も、動物の分類法に従うとそうなってしまうことにご納得いただけたかと思います。
本文でも言いましたが、喰われてしまう側にとっては、タコは怪物に見えるでしょうね。
このからも、こいつは?と思った生物の分類を確認していきますよ。
■追記 「この動物は何類か」で記事を書いています。
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません