「おどさん」とは何か?めったに聞かない表現を徹底的に追いかけた
「おどさん」という言葉を聞いたことがありますか?
60爺は初耳でした。
日本語には、いろいろな表現がありますので、まだまだ見知らぬ言葉が山のように存在しており、60爺が知らない言葉が多々あることは承知しています。
そこで、今回は、この「おどさん」という言葉について追及してみましょう。
そうは言っても、何から手を付けていいのやら…。
まあ、手元にある辞書や、すぐに答えをくれるネットを参考に徹底的に、この「おどさん」なる言葉を追っていきましょう。
その答えをシェアしますので、どうか最後までご一緒にご覧くださいませ。
「おどさん」とは何なのか?
さて、「おどさん」ですが、辞書にはないよなと半分期待せずに国語辞典を確認しましたが、案の定ありませんな。
新明解語源辞典にも載っていません。
最後の頼みの綱のネットを調べて、見つけた答えが次の2つです。
- 方言「おどさん」
- 読み違えによる「おどさん」
ひとつは「おどさん」という表現が方言にあるようです。
もう一つは、ある言葉を読み違えて「おどさん」という言葉が出てきたという事実です。
さっそく、これらの説を確認してみましょう。
方言「おどさん」
「おどさん」が「お父さん」を意味するのは、主に宮城県の仙台弁で使われる表現です。
具体的には、仙台市を中心とした宮城県の一部地域で「おどさん」という言葉が「お父さん」として親しまれています。
以下に詳細を示します。
仙台弁では、「おどさん」は「お父さん」を指す表現として広く使われています。
これは、親しみを込めた言い方で、仙台市を中心とした地域で特によく聞かれる表現です。
⇒ おどさんの意味、用例お父さん仙台弁おどさんの意味・解説|weblio辞書
東北方面の訛りで、「お父さん」を「おどさん」と呼ぶと思いますよ~!
POPさん|yahoo!知恵袋
若い方じゃなく、ある程度の生粋の年配者が言っているよ。
東北地方の他の地域、例えば青森県や岩手県などで「おどさん」という言葉が「お父さん」を意味する例は一般的ではありません。
これらの地域では、異なる方言や表現が使われることが多いです。
即ち、「おどさん」が「お父さん」を意味するのは、主に宮城県の仙台弁に限定されていると考えるのが適切でしょう。
仙台弁以外の地域で「おどさん」という言葉が「お父さん」として使われる例は、ほとんど見られません。
仙台出身の方でしょう。
ただ、いくつかの地方では、それに似た方言があるようです。
⇒ 「おど」は、「お父さん」の意下北弁|おどの意味・解説|weblio辞書
例えば「お父さん」「お母さん」は「おど」「おが」と言います。
秋田弁の特徴や定番の方言をご紹介!・・・|じゃらんnet
青森県の下北弁(下北地方)や秋田弁に「おど」という2文字で「お父さん」の意を表しています。
ちなみに、お母さんは「おが」ですね。
津軽弁=下北弁ですな。
次のは、秋田弁の「おど」です。
「おど」の他にも、「で」「ど」があって、しかも格式があるとは驚きですなあ。
他にも、「おど」という方言がありました。
おど
おど|鹿児島弁ネット辞典
意味 横道。横着。
由来/語源 「横道」の転訛です。
用例 おどなこつしおっと、いんま事故をすいがねー。(横着なことをしていると、今に事故を起こすがなあー。)
こちらは鹿児島弁です。
父親とは全く別物、「横道(おうどう)」からの転訛で「おど」、意味は「横道(おうどう)」「横着(おうちゃく)」です。
要は、「正しくないこと」「ずうずうしく構えて怠けること」を示します。
読み違えによる「おどさん」
さて、こちらの説は、読み違えによる「おどさん」です。
どんな言葉を読み違えたのか。
恐らく、想像のついた方も多数いらっしゃると思いますが、その言葉は「お土産」です。
そんな馬鹿なという人もいるかもしれないですけど、「お土産」を「おどさん」と読んでしまう可能性について考えてみましょう。
・漢字の読み違い
・学習初期の影響
・誤解による読み
以上の3つが考えられます。
それぞれの可能性について考えてみますが、この読み方が広く認識されているわけではなく、あくまで誤読の一例です。
漢字の読み間違い
この「お土産」の「土産」という漢字は、日常的に見かける熟語の中では比較的難しい部類に入ります。
特に、漢字を読むことに慣れていない人や、学び始めの段階の人が、「土産」の部分を正確に読むことができずに、誤って「どさん」などと読んでしまう可能性があります。
「土」は「ど」、「産」を「さん」ですから、これらを組み合わせて「おどさん」として読んでしまう可能性は、漢字の読みの誤りとして発生することが考えられます。
下記のように、多数の方が間違っておられます。
学習初期の影響
漢字学習の初期段階、即ち、漢字を学び始めたばかりの学生や、外国人学習者が「お土産」という熟語に初めて出会ったときに、「みやげ」と読むのではなく、各漢字をそのまま音読みしてしまうことはあり得ます。
これにより、「お土産」を「おどさん」と読んでしまう可能性が考えられます。
誤解による読み
「土産」には「みやげ」の他に「どさん」という読みがあります。
その土地の産物やみやげ物を表す読みですね。
これを知っている人が、「お土産」を見て「おどさん」読んでしまうケースです。
「お」を付けた場合は「おみやげ」と読むのが一般的だと思われます。
お土産について
さて、「おどさん」と読み間違えられる「お土産」ですが、「おみやげ」と読むのか「おみあげ」と読むのかどっちが正解なのでしょう。
これ、まじめに追いかけたですが、「おみやげ」が正解のようです。
まあ、「おみあげ」と発音されることもあるんですが、「おみやげ」という表記を使用するのが無難ですネ。
パソコン・スマホでも、「おみあげ」検索で「お土産」は出てきません。
「おみやげ」検索なら「お土産」がバッチリ表示できます。
但し、ネット上では、「おみあげ」でも検索できる「お土産」店がいっぱいありますけどね。
この辺りを追求した記事が次の記事です。
おみやげの漢字の由来なども調べてあります。
是非是非、ご覧くださいませ!
最後に
「おどさん」とは何なのか、この聞きなれない言葉について追いかけました。
「方言」と「読み違えによる」という説が出てきました。
方言ではいくつかの地域で、この言葉が使われていましたね。
読み違えでは、3つほど可能性を提示しましたが、どれも当てはまるものでしたなあ。
※気づけば、「言葉の意味」の記事も増えてきています
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません