のぎへんに念で稔!読み方から意味・名前のつけ方まで総特集
「のぎへんに念」と書く「稔」という漢字は、その形から稲穂が実る様子を思い浮かべる方も多いでしょう。
そう思い浮かべる通り、この漢字は、農作物が実り、収穫の時期を迎えることを象徴し、豊かさや繁栄を意味しています。
名前に使われる際には、実り豊かな人生や成功を願う気持ちが込められることが多いです。
この記事では、「のぎへんに念」と書く「稔」の読み方から意味、さらに名前に使う際のポイントや由来など、詳しく解説していきます。
日本の伝統や文化に根ざしたこの文字の魅力を、一緒に探ってみましょう。
それでは、ご一緒に内容をご覧くださるようお願いします。
のぎへんに念で稔!漢字の読み方や全体像をまずはチェック
最初に、稔の意味と読み方を明確にしましょう。
稔の読み方と意味
稔
画数 :13画
音訓:ジン みの・る つ・む とし(日本語だけ)みの・り
意味
①みの・る。穀物の実が入る。穀物の中身がよく熟する。②つ・む。長年に渡って積み重なったものがたまっていっぱいになる。回数をへて熟した。③とし。稲が一回成熟する期間。年。
日本語だけの意味・用法
(訓読み)みの・り
(名付け)とし・なる・なり・みのる・ゆたか
参考:上級漢和辞典 漢字源 学研
上記のとおり、「稔」の音読みは「ジン」で、訓読みは「みの・る」「つ・む」「とし」です。
日本語だけの訓読みに「みの・り」があります。
意味は3つ。
①の意味では、「稔熟(ジンジュク):穀物がよくみのる」、「稔歳(ジンサイ):作物の当たり年。豊年」という言葉があります。
この漢字には、「姓の一つ」がないため、中国に「稔」さんはいませんね!
稔の書き順を見てみましょうか。
稔は、禾⇒今、心を順に書けばOKです。
それぞれ簡単な漢字ですので、問題ないと思います。
もっと詳しく知ろう!稔の漢字としての由来や成り立ち
稔の解字です。
稔=「念(ネン・中に閉じ込める)+禾(作物)」(形声)で構成されます。
形声とは、漢字の六書(リクショ)の一つ。発音を表す文字と、意味を表す文字とを組み合わせて、新しい文字を作る方法。
ここから、稔は「作物の穂の中に実がいっぱい詰まる状況」を表しているんですね。
もともと「穀物がみのる」ことを表した漢字は「年」でした。
ですが、「年」は、1年、2年の「とし」を表す漢字として用いられるようになってしまいました。
そこで、新たに、「禾(=作物)」に「中に閉じ込める」意を持つ「念」が「年」と同じ「ねん」という読みを持つことから作られたのでしょう。
ですから、上記の意味にもあるように、「稔」は「とし(年)」の意味も有しています。
合わせて、「とし(年)、つむ、重ねる」という意味があるんです。
稔を使った言葉
この章では、稔を使った様々な言葉を一覧にしました。
稔のつく言葉 | 読み | 意味 |
---|---|---|
稔歳 | ジンサイ | 豊年 |
稔熟 | ジンジュク | ①穀物が十分にみのること②物事の程度が次第に勢いを得ていくこと |
稔聞 | ジンブン | 十分に聞きなれていること |
ここにある言葉は、日常使われることがないようです。
それでも、漢字と意味を見ていくと「なるほど」というものばかりです。
実際、「稔」を使用した言葉を探すと、あまり出てこないようですよ。
ねん【稔】:みのる 穀物が実る。
「稔」で始まる言葉|goo辞書
ねん‐せい【稔性】:植物が受粉し、果実をつくることが可能であること。結実性をもつこと。
み‐のり【実り/稔り】:①草木や穀物などが実を結ぶこと。②努力してよい結果を得ること。成果。「—ある研究」
みのり‐の‐あき【実りの秋/稔りの秋】:秋が、穀物や果物などの収穫が多くなる季節であることをいう語。
み‐の・る【実る/稔る】:草木や穀物などが実を結ぶ。また、実が熟する。
いわゆる熟語は「稔性」ひとつだけで、あとは、熟語とは言えないですね。
「みのり」「みのりのあき」「みのる」は、よく聞く言葉ではありますが…。
稔は実で置き換えられるんです!
名前に使われる際のポイントは
「稔」は人名漢字ですので名前に使うことが出来ます。
しかも、名付けとして「とし」「なる」「なり」「みのる」「ゆたか」が使えるので、幅が広がります。
「実り」を意味することから、次の願いを込められると思います。
- こつこつと努力したことが報われ、豊かで幸せな人生を送れる人に
- のびのびと成長していける人に
- 良い中身が詰まった素晴らしい性格を持った人に
男の子の名前(例)
例として次のような名前が考えられます。
- 稔樹(としき)
- 稔和(としかず)
- 稔(みのる)
やはり、稔と一文字の名前なら「みのる」が妥当でしょう。あとの二つは、「とし」と読ませる名前にしました。
女の子の名前(例)
女の子では次のような名前はどうでしょう。
- 稔梨(みのり)
- 稔里(みのり)
- 稔未(なるみ)
頭二つの名前の読みは同じで「みのり」です。「り」の漢字は他にもあるので、良い漢字があれば、そちらを採用するのもありです。
最後は、稔を「なる」と読ませる名前です。こちらも、最後の「み」はいっぱい漢字があるので、同様に選びましょう。
稔の入った名字
次に、「腋」を使った苗字があるか見ていきましょう。
この漢字は、中国では「姓」として存在しないので、日本でもない可能性も高いです。
一文字の「稔」という名字を見つけることは出来ませんでしたが、「東稔」という名字が見つかりました。
【名字】東稔
【読み】とね
【全国順位】 59,741位
【全国人数】 およそ20人
参考:東稔|名字由来net
読みは、「とね」でした。
順位が、ほぼ60,000番弱、人数は20人程度ですので少数民族だと言っていいでしょう。
都道府県別にみると、大阪府に、およそ20人、茨城県に、およそ10人でした。
他に、大稔、稔野、小稔、稔田、西稔があるようです。一覧にします。
名字 | 読み | 全国順位 | 全国人数 |
---|---|---|---|
大稔 | おおとし | 87,143位 | およそ10人 |
稔野 | ねんの | 73,083位 | およそ10人 |
小稔 | こねん | 80,690位 | およそ10人 |
稔田 | みのだ | 70,068位 | およそ20人 |
西稔 | にしねじ | 75,384位 | およそ10人 |
読みは、順に「とし」「ねん」「ねん」「みの」「ねじ」の4種類ですね。
「ねじ」の読みが珍しいですね。
おまけ:念を構成に含む漢字
最後に、「念」を構成に含む漢字を紹介します。
漢字 | 主な読み | 部首 | 意味 |
---|---|---|---|
捻 | ネン ひね・る | 手部(て・てへん) | ひねる。ねじる。指先でつまんでねじる。 |
唸 | テン うな・る | 口部(くち・くちへん) | うなる。うめく。苦痛のあまり低い声をもらす。 |
棯 | ジン うつぎ | 木部(き・きへん) | 木の名。なつめの一種。 |
鯰 | ネン なまず | 魚部(うお・うおへん・さかなへん) | なまず。ナマズ科の淡水魚。 |
環境依存文字を省きましたが、見たことのある漢字が並んだと思います。
一番見たことがあるのは、口へん、魚へんのどちらだろう。
ウーン、記事としては、魚へんに念で書いていますね。レシピなんかも載せているんで、是非、ご覧ください。
⇒ 魚へんに念
てへんに念、口へんに念も見かけていますが、木へんに念はあまり見たことがないですねえ!
最後に
「のぎへんに念」と書く「稔」という漢字を追いかけました。
この「稔」という漢字は、名前でよくお目にかかる漢字だと思います。
この漢字は、「実り」を表すモノなので、願いも込めやすい漢字だと思いました。
由来も含めて掘り下げましたので、ご確認ください。
※気づけば「漢字」の記事も増えてきました
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません