薬袋は何と読む?薬が入った袋や苗字にもある言葉の読み方を総特集
「薬袋」という言葉を目にしたことはありますか?
薬が処方された際、薬を入れる袋を思い浮かべる方も多いかもしれません。
しかし、実はこの言葉にはそれだけでなく、名字としても使われており、意外な由来が含まれています。
その読み方をご存知でしょうか?いざ、正面から問われると、少々戸惑うことがあるかもしれません。
読み方は、ちょっと意外なモノでした。そして、名字となるともっと奇抜なんですよ。
この記事では、「薬袋」の読み方から、基本的な意味を示すとともに、名字としての読み方、そこにある歴史的な背景や由来について紹介します。
読み方や意味にまつわる興味深い情報も満載なので、ぜひ最後まで、ご一緒にご覧ください。
薬袋は何と読む
この「薬袋」という言葉は何と読むでしょうか?
ここで、問うているのは、薬が処方された際、薬を入れる袋のことを言っています。
その読み方は次の通りです。
やくたい
そのままも読みで「くすりぶくろ」というのかしらと思っていましたが全然違いました。
長女は、60爺と同様でしたが、嫁さんに聞いてみたところ、見事に読み当てられました。
また、薬剤師である次女に聞いたところ、こともなげに「やくたい」と言われ驚きました。
どうして「やくたい」というのか聞いたんですが、薬剤師にとっては当たり前のように使っている言葉なんですって。
この薬袋ですが、江戸時代の元禄3年に生まれた「売薬業」とともに変えていったのだそうです。
江戸~明治初期の薬袋には、神秘的・呪術的なイメージが求められたようで、効能に「何もかも治る」なんて書かれた薬袋も存在したそうです。
現代の薬袋は、法律に基づき記載する項目が決まっています。
この「薬袋」のデザインには、さまざまな内容があります。
上記の写真では、「内服薬」「頓服薬」「処方薬」ですが、他にもいろいろな名称があるようです。
もし、お手元に薬袋があるなら、どんな素材やデザインかをご確認してみてください。
名字「薬袋」
さて、この「薬袋(やくたい)」は薬を入れる袋のことでした。
これが「薬袋」という苗字となると、読み方が全く変わるんです。
何と読むのでしょうか?
みない
みなえ
えええー!薬、袋にも全く関係ない読み方ですね!
でも、本当にそういう読み方をする名字なんですよ。
【名字】薬袋
【読み】みない,みなえ
【全国順位】 6,279位
【全国人数】 およそ1,500人
しかも、全国に、およそ1,500人もいらっしゃいます。
全国順位6,279位は、「60爺の手習い」で扱った苗字の中でも最上位に近い順位ではないでしょうか。
都道府県 | 人数 |
---|---|
東京都 | およそ550人 |
山梨県 | およそ520人 |
神奈川県 | およそ210人 |
静岡県 | およそ40人 |
北海道 | およそ30人 |
上位3都県で、1,280人と全体の8割を越える人数が集中しています。
この苗字の由来には面白い説があります。
- 戦国武将・武田信玄が落とした薬袋を臣下が届けた際、信玄から「中をみたか」と聞かれた。臣下が「みない」と答えると、信玄から「薬袋」と書いて「みない」と読む名字を褒美として賜った
- 長寿村として有名な地域があり、皆、健康であることので、薬袋を見ないから「みない」という姓が生まれた
- 昔の薬は見た目が非常に悪いので、袋に入れて見ないようにした所から、この姓が生まれた
それぞれ、面白い説なんですが、どれが祖なのかわかっていないようです。
ただ、山梨県南巨摩郡早川町に薬袋(みない)という地名があるのは事実で、そこから、この姓が生まれたとしては不思議ではないですね。
先程の薬袋(みない)の姓をみても、山梨県は第2位に入っています。
その他にも、次の名字がありますよ。
【名字】御薬袋
【読み】みない,みなえ
【全国順位】 58,319位
【全国人数】 およそ30人
先程の薬袋に、「御」がついた「御薬袋」です。
読みは、薬袋と全く同じです。
薬袋と違って順位が随分落ちて(6,279位⇒58,319位)、人数も、およそ30人と薬袋の2%しかいません。
甲斐国巨摩郡薬袋村が起源と出ていますね。
薬袋に関連する雑学
この章では、薬袋に関連する雑学を扱います。
薬袋の出し方
この「薬袋」をパソコン、スマホで出すのに苦労はしません。
パソコン、スマホ共に、文字変換で表示できます。
「やくたい」「みない」変換を押すことで、この文字が出てきますよ!
これらの読みを忘れたら「くすりぶくろ」変換で一発です。
読みを覚えておく必要もありませんね~。
「袋」で終わる言葉
さて、この「薬袋」の「袋」を「たい」と読みますが、このように読む言葉って珍しくないでしょうか。
そこで、「袋」を「たい」で終わる言葉を調べてみました。
ここを見ると全部で159の言葉があったんですが、「袋(たい)」と読む言葉は、たったの4つしかありませんでした。
言葉 | 読み | 意味 |
---|---|---|
慣習風袋 | かんしゅうふうたい | ある商品の風袋が定まっているために、個々に計算しないまま商品の総重量から差し引く風袋の重量 |
風袋 | ふうたい | はかりで物の重さを量るとき、それを入れてある容器・袋・箱など |
薬袋 | やくたい | 薬を入れる袋。薬嚢(やくのう) |
郵袋 | ゆうたい | 郵便物を入れて、郵便局間の輸送に用いる袋。行嚢(こうのう) |
参考 goo辞書
なんと、全体の2.52%しかありませんでした。
この中では、郵袋という言葉に見覚えがあるかのような・・・・・・。
その他の言葉では、胃袋や浮(き)袋などの「ふくろ」という読みが圧倒的でした。
中には、地下足袋などの「足袋」と書いて「たび」と読ませるものがいくつか存在しています。
最後に
「薬袋」という言葉を何と読むのか明らかにしました。
これ、薬を入れる袋や名字として使われており、それぞれ、読み方が全く違いましたね。
それらの読み方(「やくたい」「みない」)と、その歴史・由来を紐解いてみました。
日本語には、いろいろな読み方があり、そこには歴史的な背景や由来が存在しています。
※気づけば言い方・呼び方の漢字の記事も増えてきました
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