女郎花の読み方は?秋の七草にも入る花の由来から雑学まで総特集
女郎花は、秋の七草の一つとして親しまれる美しい花です。
その名は「女郎」と「花」を組み合わせたもので、古くから日本の文学や詩に登場し、特別な存在感を持っています。
黄色い小さな花をたくさんつけるこの花は、秋の風景に華やかさを添えます。
女郎花の名前の由来には、花の姿を女性の美しさに例えた説があります。
また、万葉集や古今和歌集では、恋や別れの歌にしばしば登場し、花の儚さが表現されています。
この記事では、女郎花の読み方や名前の由来、さらには、その雑学について掘り下げて総特集することで、女郎花の魅力を再発見します。
それでは、ご一緒に内容をご覧ください。
女郎花の読み方・由来
女郎花、この読み方、ご存知ないと読むのに苦労してしまいます。
「ジョロウグモ(女郎蜘蛛)」というクモの読みに倣って「じょろうばな」ではありませんよ。
その読み方は・・・・・・。
おみなえし
他に、「おみなめし」でもOK
ちょっと、普通の読み方ではありませんよね。
この名称「オミナエシ(女郎花)」は、同じオミナエシ科オトコエシ(男郎花)から来ています。
オトコエシに比べて、花の色が黄色く派手で、茎や葉は小さく女性的な感じがすることから命名されたと言われています。
能に「女郎花(おみなめし)」があり、この読み方は、能成立の室町時代の名残なのかもしれません。
女郎花月(おみなえしづき、おみなめしづき)という月の呼び方があります。
これ、7月(文月)の別名を指します。
⇒ 7月の別名は?とんでもない数が集合して由来や辞書の調査で大わらわ
この女郎花の語源は次の通りです。
「をみな」は美女、または、女性一般を指します。
「へし」は、どうやら、「押し倒す、圧倒する」意の「圧(へ)す」の連用形と思われます。
ここから、「おみなえし」は「美女をも圧倒するほど美しい」という意味となるわけです。
オミナエシは秋の七草のひとつで、美女に見立てられることが多かったようです。
この他にも、黄色い花が女性が食す粟ご飯のように見える「女飯(おみなめし)」が「おみなえし」に転じたという説があります。
また、「女郎花」にある「女郎」というと遊女のように思われがちですが、この「女郎花」という漢字が充てられるようになった平安時代は、高貴な美しい女性のことを指していたそうです。
女郎花の雑学
ここからは雑学として、以下の内容を見ていただきます。
- オミナエシの花言葉
- 女郎花色(おみなえしいろ)
- 女郎花を使った漢方
- 女郎花の別名
気になる内容を覚えて、何かの折に披露して注目を集めちゃいましょう。
それでは、順に紹介していきますね。
オミナエシの花言葉
オミナエシの花言葉は次の通りです。
- 美人
- 約束を守る
- 親切
- 儚い恋
それぞれ、オミナエシの、ほっそりした茎から伸びる黄色い花が繊細な印象を与え、秋の野に揺れる様子が寂しげな美しさを連想させることからきているのではないでしょうか。
これを見てわかる通り、花言葉に怖い意味は含まれていません。
女郎花色(おみなえしいろ)
この色は、平安時代から使われてきた日本の色の一つで、緑がかった黄色です。
RGB⇒R:242 G:242 B:176
CMYK⇒C:00 M:00 Y:27 K:05
Hex⇒#F2F2B0
上記の値で表わされます。
具体的にはこの色です!
RGBで指定してみました。
女郎花を使った漢方
女郎花(オミナエシ)は、昔から漢方薬として用いられていたようです。
敗醤根(はいじょうこん)と呼ばれる生薬は、10月頃に女郎花(オミナエシ)地上部の茎葉を切り除いて根を掘り、天日乾燥させたものです。
消炎、排膿、浄血作用があり、婦人病に用いられます。
用法は、敗醤根(10グラム/1日量)を、水500ccでとろ火で半量になるまで煎じて、1日3回服用します。
女郎花の別名
オミナエシ(女郎花)の別名を紹介しましょう。
別名 | その謂れ |
---|---|
粟花(あわばな) | 黄色い花が |
敗醤(はいしょう) | 花が古くなると、醤油の腐敗したような匂いになることから |
敗醤(チメグサ) | オミナエシの古名 |
思い草(おもいぐさ) | 物思いするように見える草から。オミナエシの古名とも言われる |
後者2つは広辞苑より
粟花(あわばな)は、女飯でも出てきた理由ですね。
敗醤(はいしょう)も、上記、漢方で「敗醤根(はいじょうこん)」が出てきました。この漢方も、醤油の腐った臭いがするのでしょうな。
広辞苑では、敗醤(チメグサ)、思い草(おもいぐさ)共に、オミナエシの古名と出てきました。
チメグサの漢字表記が、上述の「はいしょう」と同じなのは当て字なんでしょうか?
思い草(おもいぐさ)では、物思いするように見える草とありますが、オミナエシの他に、リンドウ・ツユクサも挙げられています。
最後に
女郎花の読み方を見てきました。
その気になる漢字の読み方は、「おみなえし」でしたね。
この読み方のルーツに当たるモノは2つの説「美女を圧する」、「女飯」でした。
女郎という言葉が気になりましたが、その昔は後期の女性を示すとのことで一安心です。
※気づけば「言い方・呼び方・読み方」の記事も増えてきました
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