ラッコを漢字で書くと?なんと8種類ある表記をそれぞれ追及してみた
ラッコといえば、その愛らしい見た目や、水中で器用に貝を割る姿が印象的ですよね。
しかし、ラッコという名前が漢字で表記できることはあまり知られていません。
さらに、その漢字表記は一つではなく、実に8種類も存在するのです。
この記事では、その8種類の漢字について、それぞれの由来や意味を詳しく掘り下げていきたいと思います。
単なる動物の名前にとどまらない、文化的な背景や語源にも触れることで、ラッコに対する理解がさらに深まることでしょう。
この記事を通じて、ラッコに関する新たな知識を発見し、漢字の多様性に驚きながら楽しんでいただければ幸いです。
それでは、内容をご覧ください。
ラッコを漢字で書くと
ラッコは、いっぱい漢字表記を持っているんです。まずは、それを見てもらいましょうか。
ラッコを漢字で書くと
次のように、8つも漢字表記が出て来ました。
漢字表記 | ウィキペディア | 広辞苑 | デジタル大辞泉 |
---|---|---|---|
海獺 | 〇 | 〇 | 〇 |
猟虎 | 〇 | 〇 | 〇 |
海虎 | 〇 | × | × |
落虎 | 〇 | × | × |
海猟 | × | 〇 | × |
獺猢 | × | 〇 | × |
獺虎 | × | × | 〇 |
臘虎 | × | × | × |
これらは、ウィキペディアと、国語辞典(広辞苑及びデジタル大辞泉)をベースに抜き出した結果です。
ちなみに、漢字一文字の「ラッコ」はありません!
おお、ラッコっていっぱい漢字表記を持っていますね。
ただ、ウィキペディア、広辞苑、デジタル大辞泉の全てに共通した表記は「海獺」「猟虎」だけですね。
残りの表記は次のように分かれました。
- ウィキペディア:海虎、落虎
- 広辞苑:海猟、獺猢
- デジタル大辞泉:獺虎
最後の「臘虎」なんですが、これは、ウィキペディアにも国語辞典にないモノで、出典は法律でした。
臘虎膃肭獣猟獲取締法(らっこおっとせいりょうかくとりしまりほう)は日本の法律である。 法令番号は明治45年法律第21号、明治45年4月22日に公布された。
臘虎膃肭獣猟獲取締法|ウィキペディア
なあんと、明治45年(1912年)ですから、現在(2024年10月)を遡ること112年も前の法律ですね。
ラッコ、オットセイの捕獲等を制限するモノで現在も有効です!
この漢字「臘虎」も「らっこ」と読みことが分かりました。
上記の漢字表記についても、Xから引っ張ってきました。
上記の方は、ウィキペディアを見たのでしょう。
こちらは、広辞苑、デジタル大辞泉が混じってる。
この方のはデジタル大辞泉から来たのでしょう。
こちらはおまけです。
これは、海獺を「らっこ」でなく「あしか」と読ませてるんですな。
この件、恥ずかしながら、地元民である60爺も知らない島でした。
久里浜沖に、ラッコ島があるとは衝撃!ただ、「海獺島=あしかじま」なんだって!
驚くことに、ホトトギスは、ラッコ以上にたくさんの漢字表記を持っていますよ。それが次の記事です。
⇒ ホトトギスを漢字で書くと?たくさんの表記を持つ托卵する鳥です
漢字表記の由来
ラッコの漢字表記ですが、どんな由来があるのでしょうか。
海獺は、「海のカワウソ」という意味ですから、海にいるカワウソに似た生き物と捉えていいでしょう。
猟虎、海虎、落虎、海猟、獺猢、獺虎ですが、どうやら、音を妥当な漢字に当てたものだと思われます。
そもそも「らっこ」はアイヌ語「rakko」が由来で、その音を漢字表記したんですね。
臘虎も、ここから来たと考えて良さそうです。
海外ではどんな名前
世界の言葉では、「ラッコ」を何と言うか調べてみました。
外国語 | スペル | 発音 |
---|---|---|
英語 | sea otter | シー オウター |
ドイツ語 | Seeotter | ジィーオター |
オランダ語 | zeeotter | ジィーオター |
フランス語 | loutre de mer | ルー ト デナー |
イタリア語 | lontra marina | ロントラ マリーナ |
スペイン語 | nutria marina | ヌートリア マリーナ |
ポルトガル語 | lontra marinha | ロントリア マリーナ |
スウェーデン語 | havsutter | ハーフッセー |
ノルウェー語 | sjøaure | シューアウダ |
中国語(繁体) | 海獺 | ハイター |
中国語(簡体) | 海獭 | ハイター |
ロシア語 | морская выдра | モツカー ブゥデラ |
英語、ドイツ語、オランダ語はよく似ています。また、イタリア語、スペイン語、ポルトガル語も似ていますね。
フランス語、スウェーデン語、ノルウェー語は独特でした。
中国語は、繁体と簡体で「獺」がちょっと違う表記でした。発音はよく似ていますが最後がイントネーションが違いますね。
ロシア語は、もう全然違いますな!スペルも発音も、いつものように全く独自です。
最後に
ラッコの漢字表記について解説しました。
なんと8つもの表記が出てきて驚きましたが。使われている漢字は、あまり多くないですな。
どうやら、音を漢字にした(当て字)ため、似通った漢字になったと思われます。元々はアイヌ語がベースのようですね。
我が街、横須賀にも「海獺」島があるとは思いませんでしたよ。「あしか」と読ませてましたが……。
※気づけば動物の漢字の記事も増えてきました
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