慶は名前に良くない?そう言われる理由に60爺の見解をぶつけてみた
「慶」という漢字は、「慶び」「慶賀」「慶祝」といったお祝いごとに用いられるポジティブな意味合いを持ちますが、一部、名前に使うことに懸念を示す意見がちらほら聞きます。
果たして「慶」という漢字に名前としての不適切さがあるのでしょうか?
また、その理由は単なる迷信なのか、あるいは、皆さんの納得する内容であるのでしょうか?
そこで、長年の経験と知識を持つ「60爺」が、こうした考えに対する自身の見解を述べ、「慶」という漢字が名前に良くないかを検証して参ります。
どうか、ご一緒に内容をご覧になってください。
「慶」が名前に良くないとされる理由
始めに、「慶」が名前に良くないとされる理由を、ネット上の意見を参考にしながら一覧にしてみます。
「慶」が名前に良くないとされる理由 | 60爺の見解 |
---|---|
縁起の良い漢字は不幸を招く | 個人の考え方だと思います |
「慶」は格式が高いので名付けに向かない | 個人の考え方だと思います |
「慶」の漢字に名前負けしないか | 個人の考え方だと思います |
子供が書くには難しい漢字である | お子さんもすぐに大人になりますよ |
字画が多くて書くのが大変 | 何を心配されているのかわかりません |
この漢字は男の子向けだと思われる | こちらも個人の考え方だと思います |
6つの理由が出てきました。
見解に述べたように、万人が納得するような理由は一つもないのではないでしょうか。
では、その内容をもう少し細かくご覧ください。
縁起の良い漢字は不幸を招く
こう考えるのは、その方の個人の考え、即ち、意見ではないでしょうか?
この考えで行くと、幸、瑞、祥、吉、寿、恵、福、良のような漢字は全て使えなくなってしまいます。
「人生万事塞翁が馬」であり、人間の見では、何が良くて何が悪いかなんてことは見通せるものではありません。
自分の子供には、良いことを願って名付けをしたいものです。
そういう意味からも、「慶」が名前に良くない理由にはならないでしょう。
「慶」は格式が高いので名付けに向かない
「慶」が格式が高いと考えるのは、その方の個人の考え、即ち、意見であり、一般的な考えではありません。
もし、祝い事や縁起の良い意味が格式が高いことにつながると思える方は、「慶」を避けてください。
60爺は、なぜ、こういう考えになるのかわからないので、この意見に同意できません。
ですから、「慶」が名前に良くない理由にはならないでしょう。
「慶」の漢字に名前負けしないか
これは、偉人の名前がついたり、その他にも漢字に込めた強い思いで名前負けすることを心配しています。
偉人については、「運慶」、「快慶」、「筒井順慶」、「徳川慶喜」などがおりますが、日本人全てが知っているほど有名でもないし、ましてや、名前負けなどしないと思います。
また、強い思いに負けてしまうという考えに対しては、「もっと我が子を信じようよ」と言いたいですね。
たかが、漢字一文字に、我が子が負けるなんてことは、60爺は考えたこともありません!
ですから、「慶」が名前に良くない理由にはならないでしょう。
子供が書くには難しい漢字である
うん。言っていることは間違っていません。
ですが、これが、名前に良くない理由につながるのでしょうか?
「漢字を覚えるのが大変だと感じる可能性」を気にしているようですが、お子さんもすぐに大人になりますよ。
そもそも、子供の成長を見くびり過ぎではないでしょうか?
名前なので、あっという間に覚えるはずですし、むしろ、難しい漢字を書けると自慢の種になるのではありませんか?
ですから、「慶」が名前に良くない理由にはならないでしょう。
字画が多くて書くのが大変
確かに15画の漢字で字画は多い方だと思います。
ですが、何が問題になるのかわかりません。
ネットでは、「テストで名前を書くのに時間がかかり不利」なんて書かれていますが、この意見に賛同されますか?
「慶」が名前に良くない理由を無理やり拵えた感があります。
ですから、「慶」が名前に良くない理由にはならないでしょう。
女の子に用いると男の子だと思われる
この漢字は、男の子の名前として使われることが多いというのが、その理由です。
ただ、誰が、「男の子の名前として使われることが多い」と言ったのか不明ですし、個人の考え方・意見に過ぎません!
名前のつけ方を工夫(たとえば「慶子」)すれば、「慶」をつけても男の子とは思いませんよね。
ですから、「慶」が名前に良くない理由にはならないでしょう。
「慶」の持つ意味と歴史
まずは、「慶」の基本情報を見ておきましょう。
画数 | 15 |
部首 | こころ |
音読み | ケイ |
訓読み | よろこ・ぶ、よころこ・び |
意味 | ①明るく力強い気持ちになる。めでたいと祝う②めでたいこと。めでたい③幸い |
由来 | 鹿の皮を持ってお祝いの気持ちを述べに行く情景を表しています |
「慶」とは、明るい気持ちで喜びを表明することを表しています。
由来にある「鹿の皮」は、古代ではプレゼントの定番だったのです。
「慶」を使用した言葉は、「慶雲(ケイウン)」「慶賀(ケイガ)」「慶事(ケイジ)」「慶祝(ケイシュク)」等、目出たいときに使われるモノが非常に多いです。
以上、「慶」について見ていただきましたが、ご覧のように悪い意味はありません。
「慶」の旧字について追及した記事があります。
⇒ 慶の旧字
「慶」を使った名前の事例
さて、この章では、「慶」を使った名前について見ていただきます。
「たまひよの赤ちゃんの名前ランキング」では、「慶(けい)」が、2015年74位、2016年76位、2017年60位、2018年47位、2019年96位、2020年70位、2023年96位と100位内にランキング入りしています。
「慶」には、意味や言葉から、さまざまなめでたいことを表す縁起の良い漢字であることが分かりました。
また、戦国時代に活躍した武将「前田慶次」(コミックにもなっています)や、上述した、江戸幕府最後の将軍「徳川慶喜」の名前にも入っていることから、「男らしさ」「たくましさ」「強さ」などのイメージも持てます。
また、「大慶至極:非常にめでたく、喜ばしい」「和風慶雲:温厚で徳の備わった人格者を形容した語」の四字熟語から、賢く、上品なイメージを持つ人もいます。
そんなところから、「慶」を名前に使う際は、我が子の誕生を心から祝う気持ちと共に、いろいろな前向きな意味を込めることができます。
- 幸運に恵まれた人生に恵まれますよう
- 明るく力強く人生を乗り切っていける人になりますよう
- 温厚で徳の備わり、強くたくまし人になりますよう
それでは、男の子、女の子別に名前の例を掲げておきます。
- 男の子:慶(けい)、慶太(けいた)、慶悟(けいご)
- 女の子:慶子(けいこ)、慶花(けいか)、慶乃(よしの)
女の子は、二文字目に女の子らしい漢字を選んで命名しています。
これを見れば、男の子と間違えられるなんて心配は吹っ飛んでしまいます。
最後に
慶は名前に良くないと言われる理由を見つけて60爺の見解をぶつけてみたした。
6つの理由が出てきましたが、見解でも述べたように、個人の考え・意見が多かったように思えます。
他には、反対の理由に理解に苦しむものもありました。
「慶」は祝い事に関わるめでたい漢字であり、採用を拒む理由はありません。世迷言に惑わされず、自信を持って名付けてください。
※気づけば「〇名前良くない」の記事も増えてきました
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