「のぶん」という部首がある!?その由来は知って納得・本来の名称は
「のぶん」という部首をご存知でしょうか?
「のぶん」と言われてもチンプンカンプンではないかと思いますが、その形を見れば誰もが知っている部首で、その由来や別名も興味深いです。
この「のぶん」の成り立ちを理解すると、漢字に込められた意味や、字形のデザインに隠されたメッセージが見えてきます。
また、「のぶん」には複数の別名が存在し、学びがいがある点も魅力の一つです。
それぞれの呼び名が持つニュアンスや使われ方を知ることで、より幅広い視点から漢字に親しむことができます。
この記事では、「のぶん」がどのような由来を持ち、なぜさまざまな名称で呼ばれるのか、さらにどの漢字に含まれているのかについて詳しく紹介していきます。
どうか最後まで、ご一緒にご覧くださいますようお願いします。
「のぶん」という部首の由来
まず、「のぶん」という余り聞いたことのない漢字の部首と、その由来をご紹介します。
「のぶん」という部首
始めに、「のぶん」という部首を見ていただきます。
この形を見せられると、「ああ、あれか!」と思う方がほとんどかと思います。
では、この「のぶん」という聞きなれない言葉の由来も示します。
そうなんです。のぶん=「ノ」+「文」から来ているんです。
文の頭の「丶」が無くなってはいますが……。
「攵」は4画の漢字でもある部首です。
音読み「ボク」で、漢字の構成は下記の「攴」を参照してください。
「のぶん」は「攵」の形から来たわけですが、名称は「ぼくづくり」「ぼくにょう」です。
さて、この「のぶん」という部首ですが、実は、ある部首の一部だったのです。
部首「攴」
それが、「攴」という部首です。
4画の漢字でもある部首です。
音読み「ボク」、訓読みには「う・つ」「たた・く」の2つがあり、「ぽんとたたく」という意味があります。
日本語だけの訓読みに、「とまた」「ぼくづくり」「ぼくにょう」があります。
「攴」=「ト(棒)」+「又(て)」で構成される会意文字で、棒を手に持ってぽんとたたくさまを示しています。
この部首の読みは、「ぼくにょう」「ぼくづくり」「とまた」「のぶん」です。
繞(にょう)になるとき「ぼくにょう」、旁(つくり)になるとき「ぼくづくり」と呼びます。
「ぼく」は、それぞれの漢字の音から来ています。
「とまた(攴)」は、「ト+又」から来ました。
後に、「攵」とも書くようになりました。
部首「攴(攵)」の漢字
この章では、部首「攴(攵)」に含まれる漢字を、下記の種類ごとに個別に見ていきます。
- 「攴」の漢字
- 「攵」の漢字
それでは、どんな漢字があるか、画数と音読み・訓読みを含めてごらんください。
「攴」のつく漢字
さて、それでは「攴」の漢字を見ていただきます。
漢字 | 画数 | 音読み | 訓読み | Unicode |
---|---|---|---|---|
敍 | 11 | ジョ | の・べる | 654D |
敲 | 14 | コウ | たた・く、むち | 6572 |
なんと、「攴」のつく漢字は2つしか見つかりませんでした!
これら、2つも日常では、余り馴染みのない漢字ですね。
基本的に環境依存文字は除きました。
環境依存文字の中には、敧(Unicode:6567)、敽(同:657D)、𣀮(同:2302E)、斅(同:6585)等がありました。
「攵」のつく漢字
こちらは、見慣れた漢字を含め、いっぱいありそうですね。
漢字 | 画数 | 音読み | 訓読み | Unicode |
---|---|---|---|---|
改 | 7 | カイ | あらた・める | 6539 |
攻 | 7 | コウ | せ・める | 653B |
放 | 8 | ホウ | はな・つ | 653E |
故 | 9 | コ | ふる・い、もと | 6545 |
政 | 9 | セイ | まつりごと | 653F |
敏 | 10 | ビン | さと・い | 654F |
救 | 11 | キュウ | すく・う | 6551 |
教 | 11 | キョウ | おし・える | 6559 |
敬 | 12 | ケイ | うやま・う | 656C |
数 | 13 | スウ | かず、かぞ・える | 6570 |
敵 | 15 | テキ | かたき | 6575 |
整 | 16 | セイ | ととの・える | 6574 |
意味にあるように、それぞれ、手を使って何かを行うという漢字が多いようです。
全部を挙げたわけではないですが、それぞれ、ご存知の漢字ではないでしょうか。
あまり関係は濃くないのですが、「収める」の旧字に「收」があるようです。
最後に
「のぶん」という聞きなれない部首について、その「いわれ」等をご紹介しました。
「ノ」+「文」で「攵」になるという由来は、わかってみれば納得ですが、点が足りないよ~という突込みはありそうですよね。
この「のぶん」のは、実際の部首である「攴(攵)」の一部分で、この読みには、他に、「ぼくにょう」「ぼくづくり」「とまた」がありましたね。
「攴」「攵」のつく漢字を眺めてきましたが、元となった「攴」のつく漢字はほとんどなく、環境依存文字を除くとたった2つだけでした。
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