電車の数え方とは?何を数えるかで呼び方が変わる面白さを総特集

2024年11月16日

電車の「数え方」ですが、こう言われるとどう返せばいいのか難しいと思いませんか。
パッと思いつく「台」「両」「編成」などという数え方がありますが、「電車の数え方」と言われると、状況等によって変わってくるんですよね。
例えば「両」は車両単体を指す数え方ですが、「編成」といえば複数の車両が連結して一組になっているものを指します。
また、よく呼ばれる電車の単位に「本」がありますが、何をもってこう呼ぶのでしょうか?
この記事では、電車の数え方の意味や使い分け方について詳しく掘り下げることで、その面白さを紹介していければと思います。
こうした電車の数え方の違いを知ることは、雑学としても興味深い知識となりえるでしょう。

スポンサーリンク

電車の数え方

電車を数える際、使われる呼び方は次の通りです。

  • 編成
  • 両(輛)

それぞれの呼び方について少し細かく紹介していきます。

この「台」という言葉、いろいろな意味を持っていますが、「ものや人を乗せるもの」という意味があります。

そこから、「動いて人を運ぶ」電車の数え方に登場するんですね。

この考え方では、電車の車両数に関係なく全体で1台ということになります。

今はどうなのかわからないのですが、通勤していた時分に、混雑した駅のホームで「無理をせず1台お待ちください」というアナウンスを聞いたことがあります。
そういう意味で、この「台」、同じく人を運ぶ「車」や「エレベーター」にも使われます。

編成

電車の数え方には、○○編成というのもあります。

編成とは「個々のものを集めて組織的なまとまりとすること」です。予算編成や番組編成などの使い方がされます。

電車の場合は、車両数と結びつけて上記のように呼んでいるようです。

鉄道における「列車の単位」として、「12両編成の列車」などの言い方が出てくるんですね。
ですから、数え方というより、「言い方」と言った方がしっくりきます。

電車の一定の時間枠の「運行数」を数えるときに使う電車の数え方です。

電車の発着順は、鉄道の運行ダイヤによって、あらかじめ決定済です。
これを図にしたモノは、どの電車がいつ、どの駅を通過するのか一目でわかるよう線が斜めに引かれているもので、格子状の線がダイヤに見えることからダイヤグラムと呼ばれています。
ニュースなどで「台風の影響で上下合わせて20本の列車が運休し、……」などという「本」がこれに当たります。
また、西武池袋線は、東京メトロ有楽町線新木場駅まで、日中は1時間あたり各2本の各駅停車が相互直通運転を実施しているなんて言い方もしますね。

この考え方でも、電車の車両数は関係ありません。
運行数ですから、1本1本の電車の車両数は全く関係ないんです。

「本」は鉛筆のような長いものを数えるときに使われることがありますが、列車が長いから「本」を使っているわけではないんです!

両(輛)

「両(輛)」は台の両側に車輪がついているものを数える語なんです。

一番短い1両(輛)から、東北・秋田新幹線の「はやぶさ」「こまち」が、東京~盛岡間を17両で運転しているのが最大だそうです。
私鉄では、我が街である横須賀も通る京急が12両で運転しているのが最長だということです。

京急の12両が日本一だとは知りませんでした!

以上見てきたように、4つの数え方がありましたが、それぞれの考え方で呼び方が異なりました。
台、編成、本は、車両の数に関係なく全体を1とみなしました。
ただ、考え方の違いでそれぞれの言い方が変わるんですね~。日本語は難しいですな!


助数詞の使い方

今見てきた電車の数え方ですが、日本語には、「助数詞」という数えるものの様子を伝える役割を持つ言葉があります。
普通に読めばわかるように、「数を助ける詞(ことば)」ですね。

上述した4つの数え方で、「助数詞」と言われるのは「台」「本」「両(輛)」の3つです。

「編成」は「名詞」で本来の数え方には入らないようです。

NHKでは、電車は「鉄道車両」という点に着目して、「台」「両」と使うのが基本(列車の編成の場合は「両」)です。

今見てきた電車の「助数詞」の意味を再度一覧にします。

助数詞内容
ものや人を乗せるもの
電車の一定の時間枠の「運行数」を数えるときに使う
台の両側に車輪がついているものを数える語

ここから見ると、それぞれの助数詞は、次のように電車以外にもいろいろなものを数えることができますね。

助数詞区別1区別2具体的な例
人や物を載せる・載せたもの台や卓踏み台、テーブル、ベッド
物を収納する家具チェスト、書類棚
丸ごとのケーキ・パイバースデーケーキ
大型楽器ハーブ、ピアノ
乗り物牛馬・人が引く台座・車人力車、大八車、リヤカー
自動車バス、トラック、自家用車
橇・スキー板橇、スキー板
人を運ぶ乗り物ロープウェー、リフト、観覧車のゴンドラ
機械類・機器類パソコン、冷蔵庫、洗濯機、スマホ
印刷や製本16ページ分・32ページ分を1台とする
細長いモノ道具類鉛筆、傘、紐、樹木、切り花
中身の入った細長い容器缶ジュース、消火器、ビール
建造物高層ビル、タワー
トンネル・井戸等トンネル、井戸、油井
テープ類カセットテープ、ビデオテープ、フィルム
弦楽器、管楽器クラリネット、フルート
交信数電話で交信した回数お祝いの電話が5本のような使い方
便り葉書一本のような数え方
乗り物の運行上述
スポーツ野球ホームラン、ヒット
サッカーシュート、パス
バレーボールサーブ、ブロック、スパイク
テニスサーブ、ボレー
柔道・剣道一本
スキーのジャンプ等試技の回数
作品や番組上演作品等新作手品、講演、演劇
文芸作品・論文数を本で言う
上映数映画などの上映数
番組数番組の本数
馬車三両の待合馬車
電車車輛の数

台と本は、いっぱい数えるものがありますね。

台は、人を乗せるものから始まり、台座ごと移動するモノになり、それがエンジン付きとなり、さらに、人を乗せるものから外れて機械が付いた道具まで幅広く差すようになりました。

本は、細長いモノに始まって、何だかよくわからないのですが、本当にたくさん数えるものに使っていますね。その中に、法則性と言われるようなモノはないように思えます。

最後に

電車の数え方を見てきました。

4つの数え方がありましたが、考え方の違いで呼び方も変わりました。「台」「本」は電車全体を1と考える数え方でしたね。
まつわる考えの違いで数え方が変わるんです。

「両」だけは、他の数え方とは全く違う考え方で、区切られた車両ごとをひとつずつ数えていきましたね。

いやいや日本語は難しいですな!

※思えば、「数え方」の記事も増えてきています。

スポンサーリンク
この記事を書いた人

60爺

60路を越え、RaspberryPi と出会い、その関係でブログ開設(2017/2~)となりました。始めてみると、コツコツやるのが性に合ってしまい、漢字の記事から家の補修・将棋・windows10関係・別名・言い方などジャンルを拡大して今に至ってます。まだまだ、元気なので新たな話題を見つけて皆様に提供できればと思っています。「プロフィールはこちら

数え方

Posted by 60爺