しゃっくりを漢字で書くと?知らないと絶対書けない表記をご紹介
「しゃっくり」と聞くと、誰しも一度は経験したことがある現象ですよね。
お腹が急に痙攣して「ヒック!」という音を出してしまうアレですが、普段はひらがなで表記されることがほとんどです。
しかし、この「しゃっくり」を漢字で書けますか?
実は漢字で表記する方法が存在し、そのどれもが少し意外性に満ちています。
この記事では、「しゃっくり」を漢字で書く場合の表記をご紹介するとともに、それぞれの漢字が持つ意味や成り立ちについても紹介します。
多分、知らないと絶対書けないと思われる表記なのですが、雑学として覚えておくと周りの人に自慢できるかもしれませんよ。
さっそく、その秘密に迫ってみましょう!
しゃっくりを漢字で書くと?
しゃっくりを漢字で書くと、次の2つの表記があります。
- 噦り
- 吃逆
うーん、最初の漢字は初めて見る漢字ですね。
「口」+「歳」で構成される漢字です。
「しゃっくりをする」という意を持つ漢字で、日本語のみの読みに「さく・る」「しゃく・り」があります。
もう一つは二文字の漢字表記で、「吃」+「逆」と書いて「しゃっくり」になるんですネ。
普通に読めば「きつぎゃく」ですよね。
でも、これ、広辞苑で調べると実際に存在する言葉で、その意味は、まさに「しゃっくりのこと」なんです。
パソコンでもスマホでも「しゃっくり」と入れて変換すると、漢字二文字の「吃逆」を表示できます。
また「きつぎゃく」入れて変換しても「吃逆」を表示できます。
「噦」の方は、環境依存文字のようで、パソコンでは、Unicode「5666」で変換するしかなさそうです。
スマホでは、コピー&ペーストしか手のない漢字ですなあ。
Unicodeの変換は、例えば、以下の記事をご覧ください。
「しゃっくり」の雑学
「しゃっくり」ですが、60爺は「ひゃっくり」と言っていました。
これ、正式名は「しゃっくり」で、「ひゃっくり」は方言らしいのです。エエエー!って感じです。
関東と九州で違うなら、関東の言葉だけが方言という訳ではないような?
広辞苑では、「ひゃっくり」⇒「しゃっくり」となってました。
「しゃっくり」の語源は「噦り(さくり)」(くり抜く、しゃくり上げる)だそうです。
「噦り(さくり)」が転じて「しゃくり」⇒「しゃっくり」と音が変化しました。
また、嗝(Unicode「55dd」)という、「口」+「鬲」で構成される漢字がありますが、この表記も「しゃっくり」という意味を持っています。
この漢字「嗝」の読みには「しゃっくり」という読みはありませんが、「しゃっくり」という名詞の意味を持っているんです。
しゃっくりと似ている生理現象である「あくび」の漢字表記は、こちらの記事で紹介しています。
海外ではどんな名前
世界の言葉では、「しゃっくり」を何と言うか調べてみました。
外国語 | スペル | 発音 |
---|---|---|
英語 | hiccup | ヒコップ |
ドイツ語 | Schluckauf | シュルカウ |
オランダ語 | hik | ヒック |
フランス語 | hoquet | オッケー |
イタリア語 | singhiozzo | シンギオグゾ |
スペイン語 | hipo | ヒポ |
ポルトガル語 | soluço | ソルーソ |
スウェーデン語 | hicka | ヒカ |
ノルウェー語 | hikke | ヒケ |
中国語(繁体) | 打嗝、呃逆 | ダグゥ、トニ |
中国語(簡体) | 打嗝、呃逆 | ダグゥ、フニ |
ロシア語 | икота | イコタ |
今回、一番分かりやすかったのは、オランダ語の「ヒック」です!
これ、日本の「しゃっくり」の時出る音がそっくりですよね、この「ヒック」がとまらなくなります!
スウェーデン語、ノルウェー語の「ヒカ」「ヒケ」もなかなかわかりやすい感じです。
スペイン語の「ヒポ」も、向こうの人は、そんな感じで音を出すのかと思うとおかしいです。
ドイツ語、フランス語、イタリア語は、何か全くイメージがわかないですよね。
中国語は、繁体と簡体で打嗝、呃逆「呃逆」と同じ表記ですが、発音はちょっと違うところがありました。
「打嗝」の2番目の漢字「嗝」は、上述した「しゃっくり」の意を持つ漢字です。中国では、「しゃっくり」を打つんですね!
ロシア語は、もう全然違いますな!スペルも発音も、いつものように全く独自です。
最後に
しゃっくりを漢字で書くとどうなるか見てきました。
2つの表記があり、「噦り」と「吃逆」というあまり見たことのないモノでした。2番目の漢字は「きつぎゃく」とも読める言葉です。
これらの漢字を入力するにはどうするかというと、2番目の漢字は「しゃっくり」の文字変換で可能ですが、始めの漢字はUnicodeでの入力しか手がありません。
まあ、「しゃっくり」を漢字で入れることは少ないと思いますが、どうしてもという場合は、2番目の表記で我慢しましょう。
■思えば、「ある言葉を漢字で書くと」の記事も増えてきました
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