動物の分類はどうなっているのか?中学レベルで詳しく追いかけてみた

2024年12月5日

私たちが日々目にする動物たちは、どのように分類されているのでしょうか?

中学校の理科で学ぶ「動物の分類」は、哺乳類や爬虫類といったグループ分けだけでなく、体の特徴や進化の歴史をもとに体系的に整理されたものです。
例えば、「脊椎動物」と「無脊椎動物」に分けられる基本的な仕組みや、「魚類」「両生類」「鳥類」などの具体的な分類には、実は奥深い意味があります。

この記事では、中学で学ぶ基礎的な分類を中心に、それぞれの特徴や違いを詳しく紹介します。

動物の世界を深く理解することで、自然界のつながりや進化の神秘に触れてみましょう。
これを機に、動物たちがどんな共通点や違いを持っているのか、一緒に探ってみませんか?

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動物の分類

私たちが日々目にする動物たちは、どのように分類されているのでしょうか?
中学校の理科で学ぶ「動物の分類」を、いま一度見直してみました。

中学校の理科で学ぶ「動物の分類」では、背骨があるかないかで、動物を大きく2つの種類に分けています。

  • 背骨のある動物:脊椎動物
  • 背骨のない動物:無脊椎動物

このように、まず大きく動物を分類しています。
現生の地球上の動物の数を比べてみると、脊椎動物の数は全動物中の5%以下で、無脊椎動物の数が95%以上と圧倒的な差があります。

それでは、脊椎動物、無脊椎動物の順に、どんな分類が成されているのか見ていきましょう。

脊椎動物

脊椎動物は大きく5種類に分けられます。

哺乳類、鳥類、爬虫類、両生類、魚類です。

それぞれの種類に属する動物を見てみましょう。

種類動物
哺乳類ヒト、イヌ、ネコ、リス等    
鳥類 スズメ、ツバメ、カラス等    
爬虫類カメ、ヘビ、トカゲ等      
両生類カエル、イモリ、サンショウウオ等
魚類 金魚、タイ、サケ、マグロ等   

トップは「哺乳類」です。

リスの画像
リス

乳で子どもを育てる種類ですね。

海にも、クジラやイルカなどが哺乳類の仲間に含まれます。

哺乳類では、次の記事を書いています。

2つ目は 鳥類 です。

Secretary bird (Sagittarius serpentarius) 2
Lip Kee Yap, CC BY-SA 2.0, via Wikimedia Commons

これも漢字の通り、鳥の仲間全般です。

一般的に、二本足歩行をし、前足が翼に進化しています。全身が羽毛に覆われており、くちばしがあります。

鳥類の中には、ニワトリや、ダチョウ・ペンギンなど空を飛べない種類も入っています。

ペンギンの分類についても記事を書いています。

3つ目は「爬虫類」です。

Florida Box Turtle Digon3
I, Jonathan Zander, CC BY-SA 3.0, via Wikimedia Commons

爬虫類の「爬」の字は「地を這う」、「虫」は本草学における「蟲」を意味することから、「爬虫」とは「地を這う動物」を指しています。

写真にあるカメやヘビやトカゲ等が爬虫類に含まれます。

爬虫類に含まれる動物についても、いくつか記事を書いています。

4つ目は 両生類 です。

Lithobates pipiens
Brian Gratwicke, CC BY 2.0, via Wikimedia Commons

水中と陸上の両方で生きるものの仲間という意味です。
こどものときは水中で生活し、親になると陸上で生活します。

代表例は カエル です。
こどものときはオタマジャクシで水の中を泳ぎますが、親になるとカエルとして陸上で生活します。

カエルについて次の記事を書いています。

最後、5つ目は「魚類」です。

金魚の画像

漢字の通り「魚」の仲間です。
即ち、タイ、サケ、マグロ、サメなどが含まれます。

タツノオトシゴは魚類に含まれます。

脊椎動物の分類の違い

脊椎動物である5種類のグループですが、生き物としてみた時に、すごく大きな差があります。
この差について、3つのポイントに注目してみていきましょう。

  • 呼吸
  • 体温
  • 生まれ方

これらのポイントについて、まず、一覧にした表を見ていただきます。そして、その後、それらについて詳しく紹介します。

ポイント哺乳類鳥類爬虫類両生類魚類
呼吸(子)えら
(親)肺
 
えら
体温恒温動物恒温動物変温動物変温動物変温動物
産まれ方胎生卵生(陸上)卵生(陸上)卵生(水中)卵生(水中)

初めは呼吸についてです。

どういうふうに呼吸しているのかで、脊椎動物の差が現れます。

哺乳類から爬虫類までは、産まれてから死ぬまで、ずっと「肺」で呼吸をしています。
両生類は、親になると「肺」で呼吸をしますが、子どものときは水中で暮らすため「えら」で呼吸をします。
魚類は産まれてから死ぬまで、ずっと水中で生活するので、「えら」で呼吸をしています。

次は体温についてです。

動物の体温は、わかりにくいのですが、触った時に温かいかどうかで見分けることができるんです。
この5種類の動物に触った時、暖かいかどうかで体温があるかどうかわかります。

魚類、両生類、ハチュウ類は体温がないんです。それは、体温が外の気温と同じになるということです。
イメージとしてはエアコンを持っていないということです
それに対して鳥類とホニュウ類は、個体ごとに決まった体温を一定に保ちます。

体温が外の気温と同じ動物のことを 変温動物 といいます。一方、体温が一定になる動物のことを 恒温動物 といいます。

3番目は生まれ方について、即ち、どのように子供を産むのかです。

哺乳類は親の体の中である程度育って、親と同じ形で生まれます。このことを「胎生」と言います。
それに対して、鳥類から魚類までは、卵から生まれます。こちらを、「卵生」といいます。

そして、卵生はさらに2種類に分けることができます。
魚類と両生類は「水中」に卵を産みます。一方、ハチュウ類と鳥類は「陸上」に卵を産みます。
陸上で産む卵には殻が付いています。なぜなら、乾燥しないように覆い(殻)でガードしているからです。
それに対して、水中で産む魚類の卵にはガードが不要即ち殻がありません。


無脊椎動物

背骨のある動物のことを脊椎動物といいましたね。
それに対して、 背骨のない動物のことを「無脊椎動物」といいます。
無脊椎動物は大きく3種類に分けられます。

節足動物、軟体動物、その他です。

無脊椎動物は、ご覧の通り「〇〇類」とならないんです。
下記の紹介で節足動物は4つの類に分かれることがわかりますが、「この動物は何類か?」と聞かれても、「節足動物」「軟体動物」「その他」という答えがあることを理解しておきましょう。

それでは、それぞれの種類に属する動物を見てみましょう。

種類動物
節足動物カブトムシ、カニ、クモ、ムカデ等     
軟体動物タコ、イカ、カタツムリ、ナメクジ等    
その他 イソギンチャク、ミミズ、ウニ等      

それでは、それぞれの種類について、もう少し詳しくご紹介します。

節足動物

上記の表に出てきた生物達(カブトムシ、カニ、クモ、ムカデ等)は全く別の生き物だと思えるかもしれませんが、共通点が2つあります。

  • ひとつ目は足の構造です。これらの生き物の足には曲がる部分があり、それを「節」と言います。この点に注目して、これらの生き物のことを「節足動物」といいます。
  • もう1つは身体を支える部分にあります。それぞれの生物に骨はありませんが、身体の外に固い部分があるのです。その部分のことを「外骨格」といいます。

節足動物は、次のように4つに分類できます。

分類代表的な生物
昆虫類カブトムシ、セミ、チョウ、ハチ等 
甲殻類エビ、カニ、オキアミ、ダンゴムシ等
クモ類クモ・サソリ・ダニ等       
多足類ムカデ・ヤスデ・ゲジゲジ等    

昆虫類

昆虫の身体は、頭部、胸部、腹部の3つの部分に分けられます。
頭部には1対の複眼と触覚、胸部には腹側に3対(6本)の足、背中に2対(4枚)の羽がついています。

甲殻類

節足動物の中でも、頭部と胸部のふたつに分かれている動物です。

とても固い殻をもった生き物の仲間です。
水生生物が多いんですが、ダンゴムシやワラジムシなどの陸生生物も存在します。

甲殻類についてもいくつか記事を書いています。

クモ類

「鋏角」という、口のすぐ前に位置する、主に餌を掴むために用いられる関節肢を持っているのが特徴です。

多足類

名前の通り多数の足を持っている生物です。

また、身体が多数の体節に分かれていることも特徴の一つとなっています。
ここに属する動物は、全て陸上性です。

軟体動物

軟体動物は、身体や足に骨や節はなく、筋肉でできた足で活動しています。
さらに、筋肉でできた「外とう膜」で内臓が保護されている動物のことです。

ですから、その特徴は、身体の表面が柔らかいことです。
代表的な軟体動物として、イカやタコ、ホタテなどの貝類、ナメクジなどが存在します。

タコ、イカについては、それぞれ何類かの記事を書いています。

その他

無脊椎動物の「その他」には、節足動物と軟体動物に分類されない生物が属します。
具体的には、次の動物たちである。

  • 海綿動物(カイメン)
  • 刺胞動物(イソギンチャク、クラゲ等)
  • 有櫛動物(クシクラゲ)
  • 線形動物(アニサキス等)
  • 緩歩動物(クマムシ)
  • 扁形動物(ウズムシ、プラナリア)
  • 環形動物(ミミズ、ゴカイ)
  • 棘皮動物(ウニやヒトデ、ナマコ等)
  • 半索動物(ギボシムシ)

こちらも、いくつかの記事があります。

見てきてお分かりのように、無脊椎動物は「異様」な印象や「不思議」な印象を与えるものが多いですね。
思った通り、無脊椎動物が苦手な人は多いようです。

最後に

動物の分類はどうなっているのかを、中学生の理科のレベルで詳しく追いかけてみました。

動物は、背骨の有無で「脊椎動物」と「無脊椎動物」に大きく2つに分類できるんですね。

そして、脊椎動物は「哺乳類」「鳥類」「爬虫類」「両生類」「魚類」の5つに分けることができ、その特徴を「呼吸」「体温」「生まれ方」の3つのポイントで見てきました。

最後に、無脊椎動物が「節足動物」「軟体動物」「その他」の「類」の付かない分類に分かれることが分かりました。

■追記:何類をテーマに記事をいくつか書いています。

参考
5分でわかる!セキツイ動物の分類
無脊椎動物|実用日本語表現辞典

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この記事を書いた人

60爺

60路を越え、RaspberryPi と出会い、その関係でブログ開設(2017/2~)となりました。始めてみると、コツコツやるのが性に合ってしまい、漢字の記事から家の補修・将棋・windows10関係・別名・言い方などジャンルを拡大して今に至ってます。まだまだ、元気なので新たな話題を見つけて皆様に提供できればと思っています。「プロフィールはこちら