クモは何類に分類されるのか?昆虫とは違うその特徴を紹介しちゃう

クモは、私たちの身近な環境でよく見かける生き物ですが、その分類や特徴について意外と知られていません。

よく「昆虫」と一括りにされることがありますが、実は昆虫とは全く異なる分類に属しています。
例えば、身体の構造や脚の数、さらには呼吸の仕組みまで大きく異なり、こうした違いがクモを特別な存在にしています。

では、クモは一体どのような分類に属しているのでしょうか?また、昆虫とはどのように異なるのでしょう?

本記事では、クモが属する「クモ綱」という分類を科学的視点から解説し、昆虫との違いやそれぞれの特徴を詳しく紹介します。

さらに、クモが日常生活で果たす役割や、そのユニークな生態についても触れていきます。
クモへの理解を深めることで、彼らの魅力や生態系での重要性を再認識してみましょう。

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クモは何類なのか?

クモの画像

始めに、クモは何類かを見ておきます。

クモは何類なのか?

クモは、昆虫と同じ「節足動物」に分類され、さらに、そこから分かれる「クモ類」に分類されます。

クモは「節足動物」なんです。

この「節足動物」で終わると、分類を聞いているのに、「○○類」と言わず「節足動物」とは何ごとだ!とお叱りを受けそうです。
しかし、その後に「クモ類」と出るので、許してもらえそうですね。

中学の理科で習う動物の分類では、そうなっているので、広い心を持って、お許しください。

さて、上記の分類については次の記事に詳しいので、次の記事も、是非、ご覧ください。

さて、クモの分類について、もう少し、詳しく見ていきましょう。

クモは「節足動物門」に属し、その中でも「鋏角亜門」の「クモ綱」に分類されます。
クモ綱には、私たちが普段目にするクモのほか、サソリやダニ、ヒヨケムシなどが含まれています。
この分類は、体の構造や生態的特徴によって定められています。

クモ綱に属する生物の最大の特徴は、「鋏角(きょうかく)」という口器の存在です。
鋏角は、餌を捕らえたり、毒を注入したりするための特殊な器官であり、昆虫には存在しないものです。
これにより、クモ綱の生物は捕食者として特化した進化を遂げています。

また、クモ綱の生物には「触肢(しょくし)」と呼ばれる触覚の役割を果たす付属肢もあります。
この触肢はクモの生態行動において重要な役割を担い、繁殖時の交尾や獲物の感知に用いられます。

さらに、クモ綱の特徴として、脚が8本である点が挙げられます。
これに対し、昆虫は6本の脚を持ちます。
この違いは外見から一目でわかるため、クモと昆虫を見分ける際の重要なポイントとなります。

クモ綱に属する生物は、体が「頭胸部」と「腹部」の2つに分かれています。
一方、昆虫は「頭部」「胸部」「腹部」の3つに分かれており、この点も分類上の大きな違いです。

クモ綱の中でも特に注目されるのが、クモが持つ糸を出す能力です。
クモの腹部には「糸疣(しゆう)」と呼ばれる器官があり、これを使って巣を作ったり、獲物を捕獲したりします。
この糸は昆虫には見られないクモ特有の進化の成果であり、彼らが生態系の中で果たす役割を象徴しています。

こうした特徴を持つクモ綱は、昆虫とは全く異なる進化の道をたどってきました。
そのため、クモを昆虫と誤解するのではなく、クモ綱の一員としての特性を理解することが重要です。


昆虫との違いを学ぶポイント

クモは一見すると昆虫と似ているため、「クモも昆虫の仲間」と誤解されることがよくあります。
しかし、クモは昆虫とは異なる「クモ綱」に属しており、その体の構造や生態は大きく異なります。
ここでは、クモと昆虫を見分けるために次のポイントを具体的に解説します。

  1. 身体の分節
  2. 脚の数
  3. 呼吸器官
  4. 目の構造
  5. 羽の有無
  6. 繁殖方法の違い

それぞれのポイントごとに、クモ類と昆虫類の違いを見ていきましょう。

身体の分節

クモの身体は「頭胸部」と「腹部」の2つの部分に分かれています。
頭胸部には口や目、脚が集中しており、腹部は主に糸を出す器官や消化器官が収まっています。

一方で、昆虫の身体は「頭部」「胸部」「腹部」の3つに分かれており、それぞれの役割が明確に分かれています。

この違いは、外見からも簡単に確認することができます。

脚の数

クモの脚は8本で、これはクモ綱に属する生物すべてに共通する特徴です。

一方、昆虫の脚は6本です。

この脚の数の違いは最も分かりやすい特徴であり、クモと昆虫を見分ける際の基本的なポイントとなります。

呼吸器官

クモは「書肺」や「気管系」と呼ばれる特殊な呼吸器官を持っています。
書肺は本のページのような構造をしており、効率的に酸素を取り込む仕組みです。

一方、昆虫は気管系のみを持ち、体内に酸素を取り込む方式が異なります。

これらの呼吸器官の違いは、進化の過程でそれぞれの環境に適応してきた結果といえるでしょう。

目の構造

クモは複数の「単眼」を持つ種類が多いです。
これにより、近距離での視覚に優れており、狩りに役立てています。

一方で、昆虫の多くは「複眼」を持ち、広い視野を確保するのに適しています。

この違いも、両者が異なる進化を遂げた証といえます。

羽の有無

クモはどの種も翼を持ちません。
クモの移動は主に歩行によるものであり、これは彼らが捕食生活に適応した結果と考えられています。

昆虫の多くは成虫になると羽を持ちます。

繁殖方法の違い

クモは産卵後、卵を保護するために繭のような袋を作ります。
さらに、子グモが誕生した後もしばらくの間親が守る種もあります。

一方、昆虫は基本的に産卵後の子育てをしない場合が多いです。

この点も、生態的な違いとして注目されています。

これらの違いを知ることで、クモと昆虫が全く別の分類に属している理由を理解しやすくなります。
クモはその特徴的な体の構造や生態によって独自の進化を遂げており、昆虫とは異なる魅力を持つ生き物です。

クモに対する誤解とその真実

クモは私たちの日常生活でよく見かける生き物ですが、その見た目や行動から、しばしば誤解されることがあります。
「クモは昆虫だ」「毒を持っていて危険」「家の中にいると不吉だ」など、さまざまな偏見が広まっています。
しかし、それらの多くは事実とは異なるものです。

具体的に、どんな誤解があるかを並べます。

  1. 「クモは昆虫だ」という誤解
  2. 「クモは全て毒を持っている」という誤解
  3. 「クモは家の中にいると不吉」という誤解
  4. 「クモの巣はただのゴミ」という誤解
  5. 「クモは怖い存在だ」という誤解

これらの誤解について、その真実について詳しく紹介します。

「クモは昆虫だ」という誤解

クモは昆虫ではなく、「クモ綱」という全く別の分類に属します。
クモの身体は「頭胸部」と「腹部」の2つに分かれており、脚が8本あるのが特徴です。

一方で、昆虫は「頭部」「胸部」「腹部」の3つに分かれ、脚は6本です。

この違い(昆虫との違い:身体の分節、足の数)から、クモは昆虫とは異なる生物群であると明確に分類されています。

「クモは全て毒を持っている」という誤解

クモの多くは毒を持っていますが、それは獲物を捕らえるためのもので、人間に対して危険なものではありません。

ごく一部のクモ(例: セアカゴケグモやクロゴケグモ)は人体に有害な毒を持っていますが、多くの種は害を及ぼしません。

むしろ、害虫を捕食してくれる益虫としての役割を果たしています。

「クモは家の中にいると不吉」という誤解

日本の古い風習では、夜のクモを見かけるのはよくないとされていますが、これは迷信にすぎません。

実際には、家の中にいるクモはゴキブリやハエなどの害虫を食べてくれる存在です。

彼らは静かに生活し、積極的に人間を攻撃することはありません。

むしろ、家の衛生環境を守るために貢献していると言えます。

「クモの巣はただのゴミ」という誤解

クモの巣は、クモが生きるための重要な道具です。
巣を張ることで獲物を効率的に捕まえ、エネルギーを節約することができます。

巣の形状や構造は種ごとに異なり、自然界では非常に精巧なデザインとして注目されています。

「クモは怖い存在だ」という誤解

クモの見た目が苦手な人も多い(60爺はクモが大ーーー嫌いです!)ですが、実際には彼らは非常に重要な生態系の一部です。
害虫を駆除することで、農作物を守ったり、病気の媒介を減らしたりする役割を果たしています。

彼らの存在を正しく理解することで、無用な恐怖心を軽減できます。

クモに対する誤解は、彼らの生態を正しく理解することで解消することができます。
クモは自然界で重要な役割を果たし、私たちの生活にも貢献している生き物です。
これを機会に、クモへの偏見を捨て、その魅力的な世界に目を向けてみてはいかがでしょうか?

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まとめ

クモはその見た目や習性から、多くの誤解や偏見を受けがちですが、実際には私たちの生活や自然環境において重要な役割を果たしています。

クモは昆虫とは異なる生物であり、害虫駆除を行う益虫としても知られています。

また、「毒を持つ」「不吉だ」といったイメージの多くは事実ではなく、クモの生態を知ることで恐怖心や偏見を軽減することができます。

彼らの巣作りや狩りの技術には自然の驚異が詰まっており、興味深い研究対象でもあります。これを機に、クモの正しい知識を身につけ、その存在を見直してみてはいかがでしょうか?

■追記:何類をテーマに記事をいくつか書いています。

参考

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この記事を書いた人

60爺

60路を越え、RaspberryPi と出会い、その関係でブログ開設(2017/2~)となりました。始めてみると、コツコツやるのが性に合ってしまい、漢字の記事から家の補修・将棋・windows10関係・別名・言い方などジャンルを拡大して今に至ってます。まだまだ、元気なので新たな話題を見つけて皆様に提供できればと思っています。「プロフィールはこちら